太田忠司さん著「奇談蒐集家」「レストア」に、小説を読む楽しさを再認識した日。 [本]

2019年5月。

毎月20冊の本を図書館から借りて読むのですが、今月は珍しく(?)どの本も大当たりでした。幸せな1か月でしたねえ。博覧強記のビブリオフィリア、荒俣宏御大は「本は借りては読んではいけない。自腹で買うからこそ真剣に読むものだ」とおっしゃいますけど、私だって税金を払っているわけで、公共施設は有効活用せねばね。。。

で、今日紹介する本は、借りた20冊のうちの2冊。久しぶりに「小説を読む楽しさ」を素直に実感させてくれました。

1959年生まれの推理作家、太田忠司(おおた ただし)さんの「奇談蒐集家(きだんしゅうしゅうか)」と「レストア」であります。小難しい表現をひねくる純文学系小説とは大違いで、太田さんの作品は良い意味で読みやすく、かつ、ぐいぐい読み手に頁をめくらせる物語の推進力が素晴らしいのであります。

まずは、読後に「やられた!」と唸った連作ミステリー「奇談蒐集家」であります。

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自分のコトバで内容をまとめるのがおっくうなワタクシ、手抜きでamazonから紹介文をコピペさせていただきます。失礼。

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求む奇談、高額報酬進呈(ただし審査あり)。新聞の募集広告を目にして酒場に訪れる老若男女が、奇談蒐集家を名乗る恵美酒(えびす)と助手の氷坂(ひさか)に怪奇に満ちた体験談を披露する。シャンソン歌手がパリで出会った、ひとの運命を予見できる本物の魔術師。少女の死体と入れ替わりに姿を消した魔人。数々の奇談に喜ぶ恵美酒だが、氷坂によって謎は見事なまでに解き明かされる! 安楽椅子探偵の推理が冴える連作短編集。

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ミステリー好きとは到底いえないワタクシですが、本作はよくできているなあ、と感心した次第。奇談の数々に読み手が納得できる(=トリックを見抜けない)からこそ、探偵役の氷坂による理路整然とした謎解きシーンが光るわけです。ボーッと生きてきたワタクシは、恥ずかしながら、ひとつとして見抜くことが出来ませんでした。つまり氷坂に完敗であります。ハハーッ。

しかしこの作品のココロ憎い点は、連作の最後の一編に大きなオチがあること。名探偵役の氷坂が、いくら腑に落ちる理屈を述べたところで、それは後だしジャンケンであって、真相かどうかは分からない。あくまで「ひとつの推理」に過ぎないわけです。そのことは江戸川乱歩センセイの名作「陰獣」を読まずとも当然でしょう。そんな読者の声に応えるかのように、連作最後の一編はそれまでとテイストがガラッと異なります。結果、見事な大団円をつくっているんですねえ。いやあ気持ち良いくらい、やられたぜえ!

ちなみに安楽椅子探偵ミステリといえば、ワタクシ、あまりに古典的ながら名作「隅の老人」シリーズを思い出します。しかし「奇談蒐集家」のテイストに近いのは、アイザック・アシモフ著「黒後家蜘蛛の会」シリーズでしょうかね。某クラブの会合でゲストたちが披露する謎めいたハナシに、会員たちがあれこれと勝手な推理をしますが、最後に、執事が明快に謎を解き明かして会員たちをギャフンと言わせる。惜しむらくは、「黒後家蜘蛛」シリーズはあまりに続きすぎて(3巻以上)、あとになるほど物語にキレが無くなり、惰性感が漂っていること。「奇談蒐集家」のようにバシッと最後を決めてくれたら・・・と故アシモフさんに失礼を言ってはいけませんな。

さてさて、太田忠司さんの著作で、紹介したいもう一冊は、これ。

レストア、オルゴール修復師・雪永鋼(はがね)の事件簿(カルテ)」です。

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こちらも連作ミステリですが「奇談蒐集家」とは趣が異なります。複数エピソードをからめた長編小説とも言えます。推理作家は、主人公やシチュエーション設定に苦労されると思いますが、本作の主人公=探偵役の雪永鋼は凄腕のオルゴール修復師(レストア)ながら、「うつ病」を抱えています。クリニックから処方される薬が切れると、生きていけないほどに切迫しています。精神に問題を抱えた主人公は小説や映画によく登場しますが、社会活動に支障を生じるほどではありません。というか主人公には探偵として「活躍」してもらわねばならない以上、人と会うこともできない人物では、物語が成り立ちません。著者の太田忠司さんは、そこを逆手にとり、雪永が望まない人間模様に巻き込まれるコラテラル展開を操っていくわけです。

そこに、アンティーク・オルゴールにまつわるアイテムがウンチク的にフレーバーされ、飼い犬ステラが良い味を出し、さらに最初の事件(?)で関わった女性とのロマンスも加わります。またぞろamazonからの紹介文をコピペします。

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鋼は、心の痛みを抱えながら、愛犬・ステラとともにひっそりとオルゴールを修復する日々を送っていた―ある女性と出会うまでは。彼女・飯村睦月が持ち込んだオルゴールからは、彼女の父親が聴いていたのとはまったく違う曲が流れるというのだが…。持ち主の想いが込められたオルゴールとともに持ち込まれる奇妙な“謎”。そして鋼を苦しめる“過去”には一体なにが?鋼と睦月を待つ運命は―。アンティークオルゴールの音色のように、哀しくて優しい物語。

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いずれにしても読み進むうち切ない気持ちになり、主人公雪永鋼と、彼を慕う女性睦月には、なんとか幸せになって欲しい!頑張れ、鋼君!と応援したくなること必至であります。この作品、ミステリーをからめた恋愛小説なのですなあ。なんとロマンチックであろうか。

おっと、すっかり話が長くなありました。調子に乗って、小説のネタバレをしないううちに今日はお終いにしましょう!チャオー!

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福岡県の小倉駅で、メーテルさんとのツーショット写真を、自撮りした日。 [旅]

2019年5月。

1泊2日で福岡県の小倉へ出張しました。夜便で、羽田空港→北九州空港と飛び、小倉駅ちかくのホテルに着いたのは夜9時半。部屋に荷物を置くと、晩飯を食べるべく(正確にいえば、酒を呑みに)ワタクシは街へと出たのであります。

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今回は、同行者のいないひとり旅ゆえ気楽です。足の向くまま、駅前アーケード街をフラフラ歩きまわって店探し。ネットでの下調べなど一切せず、外観だけで「ここだ!」と店を決めるのがワタクシの流儀。結果、大失敗というケースもあるが、それはそれで面白いのですね。失敗するからこそ店選びの目が養われるのだよ、分かるかね、若者たちよ(なぜか上から目線)。

今回伺ったお店は居酒屋「黒船」さん。見事、当たり!であります。日本酒の品揃えが充実しているからです。日本酒好きのワタクシはそれだけで高評価しちゃいます。

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いや、待てよ。やたら多くの銘柄を書き並べる酒場に限って、いざ注文すると店員が「すいません~、その酒は切らしているんです~」とふざけた言い訳をしがちですな。しかし、こちらは違った。

佐賀県の「鍋島」、福岡県の「庭のうぐいす」、各1合をオーダーするや即座に登場。九州の地酒は良いね~と口元をゆるませつつ、「鰆(さわら)の炙り刺し」と、焼鳥数本を注文しました。

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1本150円程度とお手頃価格ながら、美味い焼鳥ですなあ。小倉でこーゆー体験をしちゃうと、東京の居酒屋がいかにダメかを痛感しますな。もちろん、東京にだって良い酒場はありますよ。しかし圧倒的物量の「残念な店」「困った店」「不愉快な店」が幅をきかせているのが東京。何とかしてくださいよ、小池都知事殿!

酒がほどよく注入され、ホテルで爆睡したワタクシ。翌朝はシゴトの前に、小倉を早朝散歩しました。

ところで、数年前まで北九州空港にはメーテルのロボットがありました。メーテルとは小倉とゆかりのある漫画家、松本零士さんの「銀河鉄道999」に登場する美女ですね。そのロボット・メーテルが空港から消えたのであります。ご健在(?)だった2011年のメーテルさんについては当時のブログ記事も参照ください(→ここクリック)。

さて、早朝散歩で小倉駅、新幹線口でワタクシは発見したのです。なんと、メーテルと鉄郎(の像)があるではないか!活躍の場を空港から小倉駅に変えたのは、「銀河鉄道」つながりなのでしょうか。

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早朝で通勤・通学の方がいないのを良いことに、ワタクシはメーテルさんと自撮りツーショット。

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お、近くにはキャプテン・ハーロックまでいるぞ。やるなあ、小倉の街。

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いやあすっかり満足したわ・・・って、まだ5分も散歩してないな、と気を取り直し、駅から北、すなわち海へと向かうワタクシ。歩くこと10分、工場と海を望めるこんな風景が広がります。この感じ、好きだなあ。

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松山行きのフェリー乗り場近くで、おじさんにエサをねだる二匹の猫ちゃんを発見。可愛いねえ~。一匹は、首輪をしているので飼い猫なのでしょう。

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今日はさわやかな良い1日になるなあ、と海を背景に自撮りであります。

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小倉は良い街だ、と感じ入ったところで、今日はお終いっ。チャオー。。。

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ギュスターヴ・モロー展を、パナソニック汐留ミュージアム、で拝見したハナシ。 [絵画]

2019年5月。

少し前のハナシになりますが、新橋駅近くにあるパナソニック汐留ミュージアムで、

ギュスターヴ・モロー展 (2019年4月6日~6月23日)を拝見しました。

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19~20世紀のヨーロッパ絵画というと、日本人のかなり多くがモネやルノワールを代表とする印象派を好むように思います。あの絵のどこが良いのか、私にはサッパリわからない。シスレーやピサロといった例外を除けば、ワタクシには、ただのぼやけた絵としか思えず、どうしても食いつけないのです。セザンヌやゴッホといった世間的ビックネームについても、すいません、いったい、どこをどう見ると感動できるのか全然分からんのです・・・。

てなわけで、この時代の白眉といえば、なんたってモローさんの幻想的な作品でしょうが!と声を大きくしたい。

以前も当ブログに書いた気がしますけど、ワタクシ、モローさんの絵画を、腹の底から深~く愛しているのであります(妙な表現ですな)。ヴラマンクさん、スーティンさん、キスリングさんの絵も大好きですが、モローさんは別格だあ!と申し上げたい。

そんなファイヴァリット・アーチストの展覧会とくれば、観ないわけにはいかんぜえ!というわけで、京橋の職場を出たワタクシは、銀座を徒歩縦断し20分。巨大ビル4階にある、パナソニック汐留ミュージアムに到着であります。

1000円の料金を払って、いざ展覧会会場へ!

いやあ、言葉にできませんでしたね、この感動。展示作品数はけっして多くないですが、なにせ一点一点の「濃厚さ」「インパクト」がスゴイのです。「サロメと宿命の女たち」という展覧会のサブタイトルが示す通り、モローさん作品のメイン・モチーフである妖艶な女性たちが、これでもか、つうくらいに登場します。

無表情の美女たちの醸す緊迫感。どすんと腹に響くような画面からの放出エネルギー・・・唯一無二の世界観を前に、ワタクシごときが、何を語ることがあるでしょうか・・・無力感。

展示作品のなかでワタクシの選ぶベスト・オブ・ベストは、定番チョイスながらやっぱりこれです。王女サロメと、ヨハネの首が対面するシーンを描いた名作「出現」であります。

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この絵画の前で、ワタクシ、10分以上、立ち尽くしてしまいました。画面に呑みこまれそうなくらい吸引力をビンビン発散しております。建物の柱や壁に、見事な線描が施されていますけど、この線って、モローさんが、最晩年に加筆したものだそうです。描いて20年経った作品に対して、素晴らしい仕上げをしたものですねえ。

ところで、「サロメ」と言えば、カール・ベーム指揮ウィーン・フィルによる、リヒャルト・シュトラウス作曲のオペラ「サロメ」の映像(1974年)を思い出します。サロメを演じるのはテレサ・ストラータスさんです。彼女以外のサロメは考えられない!と思うほどバッチリはまっております。ヘロデ王の前で、7つのヴェールの踊り、を披露するサロメの、エロチックなことよ!踊った代償として、彼女はヘロデ王に、預言者ヨハネの首を要求するわけです・・・まあ、なんちゅうエグイ話を書くのだね、オスカー・ワイルドさん。

話は戻ります。ストラータス演じるサロメがいかに素晴らしくても、ウィーン・フィルがどんなに良い音楽を奏でようと、

モローさんが「出現」で描いたサロメにはかなわない!

のであります。これぞ絵画の力。絵画にしかなしえない力、であります。

ついついこの絵のハナシが長くなりました(好きなんだからしょうがない)。むろん、他の作品にも満足いっぱいでした。嗚呼、なんと良い一日でありましょう。

さて、この流れを保ちつつ、次は、上野で開催中の「クリムト展」に行くとしますか。楽しみであります。本日は以上です!

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札幌の千歳鶴 酒ミュージアムで地酒4本ゲット!それより嬉しい水野久美さんとのツーショット。 [旅]

2019年5月。

先週、札幌→苫小牧と北海道出張でした。札幌で泊まったホテルは、巨大繁華街すすきの近辺でしたので、夜は呑むぞお!と、35年来の友人、札幌在住のカニオを呼び出しました。夜9時から野郎2名のグダグダ宴会であります。ワタクシとカニオ(右)のツーショット&酒場のカウンターに並ぶ焼酎です。

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・・・というハナシが本題ではなかった。失礼。

この日、打合せ場所は札幌市豊平区の菊水。シゴトを終え、すすきののホテルまでは地下鉄を乗り継ぎして15分ほどですが、この日は天気が良かったため、運動もかねて歩いちゃうぜ!と、ワタクシ西へ歩みをすすめました。

豊平川にかかる一条大橋を渡り、河川敷を歩いていると、ある建物がみえてきました。

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昭和初期に開業、創業140年を誇る酒蔵、日本清酒さんです。北海道民なら知らぬ者のない「千歳鶴(ちとせつる)」という日本酒を作っておられます。

札幌在住者でも、千歳鶴がこれほど札幌市の中心地で作られていると思わないかも。なにせ北海道には「千歳」という別の街がありますから。千歳鶴を、千歳市の酒と勘違いしちゃう方だっているでしょう。きっと。

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余計な前置きが長いですな。本題です。酒蔵の向かいに、なんとも楽しい施設があるんですよ。位置把握のため地図をどうぞ。矢印の先であります。

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その名はずばり、千歳鶴 酒ミュージアム、であります。

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18時閉館だそうで、おっと、急いで入らないと・・・と正面扉を開けると、やはり良い雰囲気です。

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いったい何種類の酒を作ってるんだ!?とツッコミ気分すらわき上がる豊富な日本酒ラインナップ。酒好きのココロをビンビンと刺激するのであります。

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かつて使われていた看板から、酒の仕込み道具まで展示されております。気分はすっかり杜氏ですなあ。

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個人的な最大の食いつきポイントは、歴代の宣伝用ポスターであります。千歳鶴のポスターには、年替わりで女優さんが登場します。昭和20年代からのポスターが館内に掲げられ壮観です。故・朝丘雪路さん(下写真左)の、お若いこと!

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ワタクシ、自分の生まれた年(昭和37年)のポスターと自撮りツーショットしちゃいます。

ご覧ください、なんと、この年のイメージガール(?)は水野久美さんですよ。

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怪獣映画の女優さんというイメージを持つ方もいましょうが、ワタクシにとって水野久美さんといえば、なんたって1963年の名作ホラー映画「マタンゴ」のヒロインです。出演当時、彼女は20代だったでしょう。妖しくエロい雰囲気を発散してたっけ・・・。そうそう、ワタクシ、あの映画をみて、しばらくの間、キノコが食えませんでした。それって水野さんが悪いわけではないですが。

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話が長くなりました。千歳鶴 酒ミュージアムで、どーんと購入した地酒4本(×720ml)の写真を、自慢げに貼り付けますね。来週の週末、じっくり呑むことにしよう。今から楽しみです。

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かつて、千歳鶴を「学生コンパの味がする」と悪口言ってたワタクシですが、いまは種類がふえ、味にも値段にもヴァリエーションが生まれています。日本清酒さんは札幌の誇りである!と強く思っております。今日は以上。チャオー。

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系統解析作業の失敗で小さくショックを受けつつ、これぞ醍醐味!とも思う日。 [日常]

2019年5月17日(金)。

2泊3日の北海道出張を終え、昼前に東京の職場に戻りました。札幌で食べたホッケの開きは美味かったし~、北海道の地酒が4種類も手に入ったし~、今日は金曜日で天気が良いし~、ゆえに本来なら幸せ気分MAX・・・のはずが脳内はちょっとした「ガッカリ・モード」なのであります。

8月後半に福岡工業大学(博多)で某学会イベントが開催されます。ワタクシ、そこで講演(発表)すべくGW前からパソコンで電力系統解析なる地味な作業を続けてきたのです(関連ブログ記事は→こちら)。

その解析には4日ほどの作業時間を費やしているんです。で、先般、30ケースほどの解析結果を整理し、可視化したところ、小さくショックを受けたのであります。結果がいまひとつ良くない、のです。

箸にも棒にも掛からぬ間違いではありませんが、期待していた(=発表主旨である)テーマの「特異性」が、明確に表れていない。電気工学用語でいうと、回路のResonance Frequency(共振周波数)がブレている。このデータから講演論文をまとめるのは難しい、と言わざるをえません。失敗の原因は明らかで、解析用の「系統モデル」の設定が悪い、その一言に尽きますね。初動で、しっかり考えればよかったなあ・・・と反省しきりです。

で、この先、どうするか。失敗をどうリカバーするか。

【案1】 これまで解析に費やした4日間は無かったものと諦め、一から、解析をやり直す。

【案2】 せっかく時間をかけて解析したのだから、今あるデータで強引に論文をまとめる。

【案3】 講演すること自体を断念する。

案3は論外として、選択肢は、案1、案2のいずれかでしょう。大学の研究者なら、当然、案1(解析を最初からやり直す)でしょうが、客先シゴトを生業にするワタクシにとって、全面やり直しは時間的にキツイ。酒を呑む時間を削れば、なんとかなるでしょうけど、酒と論文を天秤にかけたら当然「酒」を選ぶワタクシにはキツイ。

うーむ。悩ませるじゃんか。といっても、6月4日の論文投稿日限は着実に近づいてくる。。。

でズバッツと方針決定です。案1「解析を、すべて最初からやり直す」こととしました。ここは頭を切り替えることです。これまで費やした4日間という時間を、無駄と思ってはいけないのです。その失敗も込みでシゴトなのだから。さきほど、たまたま開いた本に哲学者ショーペンハウアーの、こんな言葉が載っていたのであります。御大いわく、

どんな金でも、だましとられた金ほど有効に使われたものはない。なぜなら、その代償として私たちはすぐ役に立つ賢智(けんち)を手に入れられるからだ

なんと良い言葉ではありませんか!この金言、今回のワタクシ用にこう言い換えれば良いのです。

<新たな名言>

間違った解析に費やした時間ほど有効に使われたものはない。なぜなら、その代償として私たちは、なぜ失敗したのかを考え、何が重要か、どうすれば正しい結果が得られるのか、という思考と新たな道筋を手に入れられるからだ。

なんとストイック&クレバーなオレ・・・と悦にいってないで、さっさと解析を再開しろ!とノリツッコミ。でもなあ、さっき、上野でずいぶん酒呑んじゃったしなあ~。2軒目の中華料理屋で紹興酒呑んだのは余計だった、おかげでベロベロだもんなあ。てなわけで、方針が決まった満足感とともに、とりあえず今日は寝ます。後のことは明日だ。ちゃんちゃん。

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飼い猫 もこが亡くなって、ちょうど半年が経ちました。 [家の猫]

2019年5月12日。

可愛がっていた飼い猫もこが亡くなって、今日でちょうど半年が経ちました。早いものです。

野良猫だったもこが我が家に来たのは2012年の夏。その時点で10歳~15歳というおばあちゃん猫でしたけど、昨年(2018年)11月12日に亡くなるまで6年3か月、家族として一緒に暮らしてきました。

おだやかな性格で、人懐っこくて、ホント可愛かったなあ・・・。亡くなったあと、家の者が居間に、もこの仏壇を作り、朝晩水を取り替え、キャットフードのほか、お菓子や、もこが好きだった焼魚の身などをおそなえしているのであります。

今日は、改めてもこの冥福を祈りつつ、2012年から撮影した写真を並べて記事を終えますね。

2012年。我が家にきて1か月後。すでにリラックスして寝ております。

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2013年。2階の私の部屋にやってきて、窓から外を眺めております。

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2014年。定位置のソファでマッタリ。

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2015年。キョトン!

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2016年。朝ご飯の最中です。

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2017年。ワタクシとのツーショット。迷惑そうなもこ。

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2018年。体調が悪くなってきて、ほとんど寝ていたっけなあ。

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もこよ、こちらはなんとか元気にやっているよ~。オレもそのうち必ず「そちら」へ行きますから待っていてね。あの世でまた会いましょう!!ニャー。

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浅草の昭和テイストな喫茶店で、スパゲティ・ナポリタンを思いっきり食べる、その幸せよ! [日常]

2019年5月。

10連休明けって体がダルくってえ・・・という戯れ事はワタクシには無縁。7日・8日は関西へ出張し、9日(木)は早朝5時52分に出勤、サクッとシゴトを片付けると、15時15分には会社から撤収つう、PST(プライベート・サマー・タイム)を敢行であります。この日、早めに会社から引き上げたのには理由があります。むしょうに

スパゲティ・ナポリタンを食べたくなった!

からであります。「ナポリタンなんて本場イタリアには無いんだぜえ、フフフ」などと上から目線で、知った風な口をきく自称グローバルな男、実はただのバカがおるが、そんなヤツはどうでも良い。

コッテリ・ケチャップ味の、甘酸っぱい、昭和テイストの、そう、あのスパゲティが食いたいんじゃ~~と衝動は止まらず、ワタクシ、京橋の職場を出ると東京メトロ銀座線に乗り、迷うことなく、あの街へ向かったのであります。

台東区 浅草!

ナポリタンといえば、誰が何と言おうと浅草でしょう。世界中から観光客が集まる東京の名所・・・らしいけど、ワタクシは人でごったがえす雷門や、仲見世通りや、浅草寺には興味なし!(きっぱり)。

ワタクシが愛するのは昔ながらの喫茶店や洋食店、蕎麦屋です。元号が令和になろうと、それらの店の「昭和テイスト」は健在であります。昭和の味=スパゲティ・ナポリタン、を堪能するなら浅草で決まり!というわけ。どうだ、まいったか(なんの自慢じゃ)。

さて、脳内がナポリタン・モードのワタクシ、一刻も早く食べるべく、銀座線6番出口を出て20メートルという至近に店をかまえる「レストラン東洋」さんへ入店します。うーん、ここにさえ外国人観光客が。。。恐るべし。

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メニューを見るまでもなく、スパゲティ・ナポリタン880円也(税込)を注文します。ほどなく登場したのがこれ。テーブルのマーブル模様が引き立て役でございますなあ~。

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アップでどうだ!

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ソーセージ、玉ねぎ、ピーマン、マシュルーム、という必須アイテムがしっかり投入され、味付け、ボリュームとも申し分なし!そう、これよ、これを食べたかったのよ!と気分は盛り上がり、うはあ、旨いわあ、と声が出る。

いや、この場合、味が旨いとか不味いよりも「めちゃ食べたいと思ったものを、タイムリーに食べた喜び」なんですよ。

というわけでナポリタンを完食・満足したワタクシ、久しぶりに浅草の街ウオッチであります。この日の徒歩経路はこんな感じ。

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晴天、無風、5月にしてはちょっと暑いくらいが、街歩きに合っております。人間だらけの仲見世通りなど横切るだけ。ゆったり歩きたいもんねえ。

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ほうら、昭和テイストの喫茶店が、また登場だ。当然、これらのお店にもスパゲティ・ナポリタンがあります。次回は、ニューライトさんか、アモールさんで食べようッと。

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なぜか分からないけど、浅草には「ロシア料理」のお店が多い(多いといっても3、4軒だけど)。私が行ってみたい店は、例の老舗ではなく、こちら「ラルース」さんです。ロシア、ではなく、ロシヤ、と表記。あれ、どっちが正しいのかな?

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ラルースさんの道路をはさんで向かいには、泣く子もだまる(?)コマチヘアさんがビルを構えておりますね。ふたつ並んだマネキン首のインパクトがスゴい。ちなみに、コマチヘアさんは、かつらを扱っていますが、俳優や役者さんの使うほうが専門ですね。一般人用もあるのかなあ。

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さて浅草に来たからには、六区は通らないといけない。30年以上も前に、就職で、北海道から関東に来たワタクシは、今は無き浅草の映画館で2本立てや3本立てを観たもんです。まさにこの界隈だったなあ。館内は古びていたけど、緞帳(どんちょう)がやけに立派でビックリしました。緞帳とは、舞台(or スクリーン)を、客席からさえぎる巨大カーテンです。演劇では今でも使うけど、昔は映画館にもあったんです・・・おっと、昭和な話がでた。

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映画館はつぶれたけど、こちらの演芸場は健在。浅草を、いや日本を代表する、浅草演芸ホール、であります。

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この日の昼席は、浅草の星ことナイツさんの漫才、噺家さんたちの落語など、たのしそうなラインナップでございました。さあて、スパゲティも、浅草の街も満喫したので、さらっと寿司屋通り、食通通りを流しつつ、とことこと上野駅まで歩くとしましょう。チャオー。

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2019年のGW。葛飾区高砂の酒場で、北海道メンバーのよるグダグダ呑み会。。。 [宴会、呑み会]

2019年5月。

10連休というのに旅行するでもなし、北海道に帰省するでも無し、のワタクシ、そうだ、呑み会の開催だ!と突然、気合いが入ったのであります。

他人の都合などは基本的にムシして、5月5日(日)に呑み会をセッティング。河岸はこれまた自己中心的に、ワタクシが住む千葉県市川市の川を挟んで隣町、東京都葛飾区 高砂(たかさご)であります。

当日。予約した居酒屋さんに18時30分からパラパラと呑みメンバーがやってきます。計5人による宴会であります。ワタクシをのぞく4名がこちらの写真。美人1名+クソ野郎3名ですな。

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うーん、良い感じじゃん。こぎれいな座敷で静かに上品に日本酒をたしなむぜ、とカッコをつけたのもつかの間、ハイペースで地酒をあおるうちに大騒ぎとなり、阿鼻叫喚の様相を呈します。幸いにも、座敷が貸し切り状態でしたので、他のお客様に迷惑をかけることもなく・・・と気休め的言い訳をしておこうっと。

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さて、本日集まった5名には共通項があります。「北海道出身」かつ「現在、千葉県に在住」であります。正確にいえばワタクシを含めた4名は出身地が北海道、残りの1名は出身が千葉県で大学は北海道・・・あ、書いててなんだか分からなくなった、ま、いいか、酒さえ呑めれば。わははは。

ワタクシが陶芸体験教室で作った作品(おちょこ)で日本酒をあおるI君。酒好きの弱冠25歳でございます。君は高血圧に気をつけるようにネ。

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呑み会の常として後半はグダグダ展開(人間も話も)になるわけです。正直申し上げて、ワタクシ、最初30分は自分が何をしゃべったかを、うっすら覚えておりますが、その後は話題さえ忘れております!(きっぱり)

そうそう、ひとつ思い出した。ご結婚されたN君夫妻に、お祝いの日本酒が贈呈されたのであります。パチパチ。

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品物は広島県竹原市が世界に誇る名酒、誠鏡(せいきょう)「幻」大吟醸。いわゆる、白箱と呼ばれる逸品であります。富山県の満寿泉(ますいずみ)、福井県の梵(ぼん)、と並んで、ワタクシが深~く愛する日本酒です。

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まあ、後半よく覚えてないけど、愉快な呑み会でございました。お休み期間中にも関わらず、ワタクシの招集号令に反応&集合くださった皆様、まことに、ありがとうございましたあ!そして騒ぎに巻き込まれた、N君の奥様・・・ほんと、バカ野郎ばっかりですいません(謝罪)。

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北海道メンバー会合だからねえ、次回は、やっぱり札幌の、すすきの、で開催かな。おっと、「高い交通費をかけてまで行かねえよ!」という文句の声が聞こえましたので、今の意見は取り下げ。では、ワタクシの住む、千葉県市川市、でよろしく・・・って結局、自己中心的だよなあ、オレ。本日は以上です。ちゃんちゃんちゃん。


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自宅ウッドデッキの防腐塗装。キシラデコール・エクステリア(水性)は臭いが少なく、抜群の使い心地の塗料でした。 [日常]

2019年5月GW。

10連休中にワタクシに課せられた最大ミッション「自宅ウッドデッキの防腐・防虫塗装作業」について書きます。

我が家のウッドデッキは設置してから9年目となりました。その間、日光にさらされ雨に打たれ、それなり劣化しております。劣化進行を抑えようとほぼ毎年、木材用防腐剤を塗ってきたのです。

これまで使ってきた防腐塗料は「スーパーソート21」という製品でした。この塗料の魅力はズバリ価格の安さですが、難点は臭い(におい)がひじょうにキツイこと。塗布量にもよるでしょうけど、我が家の場合、使用後3日間ほど一帯に強烈なシンナー臭が漂います。お隣さんに申し訳ないんですよね・・・。

そこで今年は塗料を変えることにしました。ワタクシの要望を満たす製品は必ずあるだろう・・・とネットで下調べしてから、クルマを20分ほど走らせ埼玉県の巨大ホームセンター「スーパービバホーム 三郷店」へ到着であります。

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このお店、工具や塗料の品揃えが豊富でそれらが置かれている「資材館」は、なんと朝6時から営業しているのです。早起きのワタクシにはありがたい。5時50分には店の駐車場に到着し、6時開店をワクワク気分で待つのでした。ふふふふ、楽しいねえ。

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開店するや塗料コーナーへ直行、おお、木材の防腐・防虫用だけでけっこうな種類があります。

世界的に知名度が高く実績豊富な木材用防虫・防腐塗料といえば「キシラデコール」で、とりあえずこれをチョイスすれば間違いなし、と言われています。ただし油性塗料なので臭いは気になる。他に何かないかなあ、とキョロキョロしていると、ナイス物件を見つけました。

「キシラデコール・エクステリア」という比較的新しいラインナップ。以下写真は製品HPより。

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特徴記載ボードをみると、エクステリアは水性塗料ゆえ、臭いが少ないらしい。ほかにも乾燥するまでの時間が短いこと、粘度が低く塗りやすいこと(ゆえに初心者向き)など、メリットが多々うたわれています。肝心の防腐・防虫・防カビ性能は油性キシラデコールと「同等」だそうです。

化学系ではないけど、一応エンジニアのワタクシ、製品性能を「〇〇と同等」と称するときは、「全く同じ」という意味ではなく若干劣るかも・・・という微妙なニュアンスが含まれている、と考えます。まあ細かいことは良しとしましょう。以下は、製品HPより転記。

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お値段はワタクシが使っていたスーパーソート21に比べ、同体積で比較すると、3~4倍になりますね。高級品だわなあ。しかしキシラデコール・エクステリアは、1回塗れば3年もつ、と考えるとコスパ的にはお得かもしれない。よくわからない。とにかく、ワタクシにとってハイ・プライオリティなのは「臭わないこと」なので、この製品で決まり!

3.5リットル缶=1万円強でキシラデコール・エクステリアを購入したワタクシ、自宅に戻るとさっそく塗装作業スタートであります。なお、前日にウッドデッキの表面はサンドペーパーで磨き、中性洗剤で汚れも落としてあります。

作業開始から、約2時間。塗装完了です!バッチリだぜ、パチパチ!

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たしかにこの塗料、塗りやすいですね。粘度がちょうどよく余計なタレがほとんど無い。そして、看板に偽りなし、と感心したのが臭いの少なさです。水性とはいえそれなりの臭いは覚悟していましたが、塗ってみたら、ほとんど気にならない臭気レベル。

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ワタクシ個人の意見ですが、これなら値段が高くてもぜんぜん許せちゃう。3.5リットル缶で、たたみ10畳分の面積が塗れる、との説明書きでしたが、偶然にも我が家のウッドデッキにピッタリの量でした。中途半端に塗料が余ることもなくスッキリ使い切ったことも、なんだか嬉しい。

キシラデコール・エクステリア、良いじゃん!と、少なくとも現段階では高評価のワタクシです。さあて、1年後にウッドデッキがどうなっているか、劣化度合が楽しみです(変な期待だ)。

そうそう、この日(5月4日)は関東は大気不安定になり、午後から東京や神奈川で、ひょうが降るわ、ゲリラ豪雨になるわ、大荒れ天気になりました。私の住む千葉県にも注意報が出て、ワタクシ、あわてて夕方にウッドデッキをビニールシートで覆ったのです。ビニールが風で飛ばないようベンチやテーブルを乗っけて・・・と。

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幸いにも千葉県の西エリアは雷も雨もなく、事なきをえました。ラッキーでした。ビニールシートで覆ったとはいえ、強風・豪雨になれば、多かれ少なかれ塗料は雨水で流れてしまう。それなり手間をかけて塗ったのに、そりゃ悲しいですよねえ。

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翌5月5日以降、天候は安定し、キシラデコール・エクステリアは完全に乾燥いたしました。ホッ。。。

以上、GWの最大ミッションの完了報告であります。ちゃんちゃん。

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青梅(おうめ)と青海(あおみ)を間違いすぎる、という話題に大笑いしちゃうワタクシ。 [雑感]

2019年5月4日。10連休の8日目です。

GWの最大ミッション「自宅ウッドデッキに防腐塗料を塗る」作業を昼前に終えたワタクシ、午後は録画しておいたTV番組を観つつ、広島県の名酒、誠鏡(せいきょう)を呑む幸せタイムであります。

まずは「ワカコ酒」を3本拝見、ワカコ(武田梨奈さん)の決めゼリフ「プシュ~」にシンクロしてから、4月20日深夜に放映されたテレビ朝日「タモリ倶楽部」を拝見しました。いやはや、大爆笑しましたね。この日のお題は、

青梅(おうめ)と青海(あおみ) 間違えすぎ問題

で、ほらね、ドキッとした方もいるでしょう。東京の西、山の街の青梅(おうめ)と、東京湾に面するベイエリア、青海(あおみ)に関するネタです。距離が50kmも離れたこの二つの街(「駅」というべきか)を間違えるヒトが続出中、つうテーマなんですね。

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たしかに地名の漢字が、「青」のあと「梅」「海」と字面が似ていて、間違えるのも分からんではない。タモリ倶楽部では、実際に間違えて騒動になったアイドル2名を迎え、当日の検証をする念の入れよう。

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アイドル事情に疎いワタクシは存じ上げませんでしたが、小室さん、佐藤さんというお二人(別グループ)が登場。ライブ出演のため、青海駅近くのZepp Tokyoへ向かうべきところ、50km離れた青梅駅に行く大惨事(大ボケ)をかまし、結果、小室さんはステージに立てず、佐藤さんは最後1曲のみ参加・・・とこんな顛末であります。

ヒトゴトゆえ笑ってしまいましたが、当事者は真っ青でしょう。番組でインタヴューを受けていた、青梅駅前のタクシー運転手さんいわく、間違えるヒトは結構多いとのこと。

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同じ東京都内なのがミソですかね。とはいえ、海エリアの青海(あおみ)へ行くのに、なんでJR中央線で山エリアの青梅(おうめ)へ行くんだよ!?と呆れてしまいます。ただ、最近の人ってネットの言いなりですから、ナビサイトで検索ミスしても不思議と思わず、山へ山へと向かっていく。嗚呼、機械依存、ここに極まれり。

ちなみに、ワタクシが通勤で使う路線には、「浅草」駅と「浅草橋」駅があり、浅草に行こうとして、間違って「浅草橋」で下車する観光客がけっこういるらしい。まあ、浅草橋で降りちゃったら、腹をくくって(?)高級人形を買う、柳橋で佃煮を買う、格安酒場「みかみ」で呑む・・・って下車駅を間違ってテンパってる人にそりゃ無理だろう!

ワタクシが知るメガトン級の下車駅間違いといえば、東京都港区の「浜松町」駅(山手線、京浜東北線)に向かうべきところを、静岡県の「浜松」駅(東海道新幹線)に行った営業マンです。世の中にそんなバカがいるのか!寝坊の言い訳じゃないのか!(怒)・・・あ、本人がこのブログを読んでいたら大変だ。やめとこう。

要するに紛らわしい駅名は日本にいっぱいあるってこと。「江戸川」駅と「江戸川橋」駅。「浦和」「北浦和」「南浦和」「東浦和」「西浦和」。「真駒内(まこまない)」と「苫小牧(とまこまい)」・・・それにしても、

青梅おうめ)と、青海あおみ)はヴィジュアルが似すぎで、かつ、両駅とも微妙にマイナー(失礼)という共通点があり、今後も惨事は続くでしょうなあ。合掌。

さて、皆さん。ここからが本題です・・・って、前置き長っ!

この小説のタイトル、なんと読むでしょう?シンキング・タイム、スタート!

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「青梅雨」だから、おうめ・あめ、だと思ったあなた、そのうちオレオレ詐欺に引っ掛かりますよ。読み方は、青・梅雨=あお・つゆ、でありますな。わははは。

さらに渋いネタいってみましょう。ワタクシが15年ほど前、シゴトで通っていた日本海に面した町です。

ずばり、青海、と書きます。東京にある青海(あおみ)と漢字は同じ。ただし、読み方は、おうみ、なんですね。うひー紛らわしいわあ。

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ここでは、東京のような駅間違いは発生しませんが、ある意味、もっとヘヴィーな間違い方をされちゃうんですねえ。それは、富山県だと感違いするヒトが多いこと。実際には新潟県です。新潟県は長ひょろく、青海は富山側に入り込んでいる先端にあるからです。

ま、宇都宮を、茨城県の県庁所在地と思ってた〇〇さんもいるから、この程度は仕方ないか。彼は石川県のことを、金沢県だと思っていた天然バカゆえ、比較対象にはならんけど。蛇足情報、失礼しました。

話はさらに広がります。某日早朝、NHKを観ていたら、うわ、こんな映像が!

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青海チベット鉄道、だと!?当問題は島国日本を飛び出し、グローバルに大陸へ展開していたのであった。ところで何て読むんでしょ?あおうみ?あおみ?おうみ?・・・NHKさん、ルビを振ってくださいねっ。まさか新橋から出ている「ゆりかもめ」のことを、「青海チベット鉄道」と呼んだわけじゃないよね?・・・って、フジテレビに殺されるぞ!

以上、4月20日放映のタモリ倶楽部からインスパイアされた(←かっこいい表現だ!)、青梅・青海問題はこれでお終いっ。チャオー――。

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10連休GWは、ユルユルと学会発表用の論文原稿を執筆・・・なかなか進まないねえ。 [雑感]

2019年5月3日。

10連休も早いもので7日目を迎えました。つまり残りは3日間。じわじわと始業式の日が近づく、夏休みの小学生気分ですなあ~。ま、ワタクシの場合、会社は全く苦にならず、休みの日数などどうでも良いのです。ちなみに、会社が好きなわけでもなく、つまりは極限までニュートラルな境地に達したサラリーマンなんであります(軽く自慢)。

さて今回の10連休。銀座の寿司屋に行った月曜日を除けば、ワタクシ、遠出はせずに、自宅でCDを聴く・録りためたTV番組を観る、近所を散歩して野良猫を撫でる、家のウッドデッキに防腐剤を塗る・・・と、要するに、ご近所でダラダラ過ごしているのです。

呑気一辺倒に見えるでしょうが、実は、一応、GW中に「シゴト」もしているのだった。働き方改革に反しようと、日限の決まっているものは、やらねばねえ。

シゴトとは、学会講演の論文(原稿)執筆であります。ワタクシの所属する電気系の学会は毎年8月「大会」なる3日間のイベントがあります。大学、研究所、企業が研究成果や新製品を発表する、それなり大規模な催しで、ワタクシもそこでヒッソリ1件講演するんですわ。

なんたって今年は会場が長崎大学ですからねえ、発表なんぞ二の次で、からすみ+美味い日本酒、〆は五島うどん!これが主目的だぜ、イエイ!・・・は冗談ですよ、シゴトですから。

で、講演論文の、事務局への提出日限が、GW明け4日後の5月10日(金)なんです。

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ほらね、こうなると、GW中に頑張って原稿を仕上げんといかん!と思わせといて、

はっはっはっは(水戸黄門的な高笑い)。

ワタクシ、実は、GWにはいる前の4月26日に、原稿を完成させたのである(ここ、自慢だ)。過去10年間に一度もなかった快挙。もちろん、いまオレ、ドヤ顔。

したがって学会に関して、GW中の作業は無く、幸せ10連休満喫、のはず・・・でしたが世の中、そうそう甘くないわけで、

なんとまあ、別の学会の大会が、これまた8月にあって、なんの因果かワタクシそちらでも講演するんですナ。ちなみに会場はこれまた九州の福岡工業大学(博多)。そちらの投稿締切り日が、6月4日(水)なのであります。

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な~んだ、6月4日といえば、1か月も先。楽勝じゃん!と思うでしょうけど(私もそう思いたい)、ワタクシの講演テーマには「電力系統解析」なる作業が必要でして、それが終わらないと肝心の「結果」が出ない。結果が出ないと、当たり前ですが論文は書けない・・・つう三段論法的理由により、GW中、PCとにらめっこで解析作業をする羽目になったんであります。ぷしゅ~~。

電気工学のエンジニアの方(ワタクシと同業者)なら容易に理解いただけるでしょうけど、「系統解析」というやつはホント一筋縄ではいかないんですわなあ。

解析着手の前、エンジニアは結果を予想するもんですけど、いざ解析ソフトを動かしてみると、すんなりと想定どおりの結果が出ることは、まれですね。人生と同様、簡単にはいかないのだ(話が大きくなった)。敗因は「理論や前提条件が間違っている」「論理(ロジック)やメカニズムが間違っている」などアカデミックなものもあるけど、解析ソフトを使いこなせていない、とか、入力データの単純間違い、などケアレスなミスもあり、それらが複合するのでかなり手ごわい。解決には時間がかかります。いっぽう想定どおりに解析が進んだとしても、設定条件を細かく変えてシミュレーションを繰り返すと、作業時間は膨大になる・・・というわけで、ワタクシが何を言いたいかというと、

10連休、オレは、酒を呑んでただけではないっ!

まじめに解析作業も、していたのだあっ!

ということ。あれ?誰に向かってのアピールなんだろ?自分でもよくわからんな。

さて今日も夕方なので、解析シゴトはそろそろやめて、日本酒でも呑むか。疲れたもんなあ。そうそう、週末は学校の後輩と呑み会だったなあ、楽しみだなあ~。

・・・って、シゴト・アピールの舌の根も乾かないうちに呑んだくれモードに移行かよ!だけど、そんな自分が好き。ちゃんちゃんちゃん。

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アオサギの、あおちゃんに今日もご挨拶。のどかな気分になったハナシ。 [日常]

2019年5月2日。

GW中は、早朝と夕方にそれぞれ約4km、1日で計8kmを散歩するワタクシですが、今日の関東は午後から雷雨だぞよ、というウエザーレポートからのお告げにより、午前中まとめて8km歩くことにしました。ほら、なんたって、ジャコ・パストリアスのベース・プレイが・・・って、フュージョン・ネタでボケても誰も分からんだろうがっ!

散歩コースは複数ありますが、最初に通るのは決まって自宅裏手、じゅん菜池緑地です。池全体を覆いつくさんばかりにおられたカモさんたちは、渡り鳥の性で別世界へ飛び立ってしまいました。寂しい限りでありますな。

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と、残念がっているところに、お、ヤツがいましたよーー。

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ワタクシが「あおちゃん」と呼ぶ、アオサギであります。ちなみに性別不明。年齢不詳。

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多くの地元民が散歩やランニングする、じゅん菜池緑地を拠点にしているだけあって、人間をみても動じる様子はありません。いっぽうワタクシが「あおちゃ~ん」と声をかけても反応するでもなく、すなわちガン無視。

ま、いいや。あおちゃんが元気なのが何よりだわ、と池の周りを一周散歩すると、あれま、同じ場所に相変わらず、あおちゃんがたたずんでおります。

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じーっとしているので運動神経が鈍いんとちゃうか?と思いきや、エサ(魚)をとるときは、信じられないような素早い動きを見せるのです。ごくまれですが、そうゆうシーンに遭遇することもあります。

魚をとる瞬間を撮影できるかも?と、横で待ち構えていると、さすがに、あおちゃん、ワタクシの発する気配に気づいたようで・・・

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・・・などと、おっしゃっております。すいません、脇にニンゲンがいちゃあ狩りの邪魔ですね。失礼しました。

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そそくさと、その場を離れワタクシは散歩の続きです。まだ1kmも歩いてないからなあ、この先が長いぜ。

あおちゃん、また明日会おうなあ!と、いっても、アオサギは活動範囲が広く、散歩中に会えるのは週に一度って感じですけどね。本日は以上!

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指揮者、ピアニストのアンドレ・プレヴィンさんが今年2月に逝去。彼の名録音をじっくり聴きなおした日。 [クラシック音楽]

2019年5月1日。今日は、「令和」の初日なのですね。ふーーん。

まあ、その話題で盛り上がる方々(便乗して金儲けを企む商売人を含めて)は、どうか、この機を逃さず、楽しむなり、呑んだくれるなり、がめつく儲けるなりしてくださいな~。チャオー。

てなわけで、ワタクシは、ワタクシの興味のあること、について書きます。

アンドレ・プレヴィンさんが今年2月、89歳でお亡くなりました。

誰よ、その人?と思う方もいるでしょうね。この方、クラシック音楽ファンなら知らぬものがない(はずの)名指揮者であり、ピアニスト。ついでに言うと映画音楽の作曲家としても有名です。「マイ・フェア・レディー」をはじめ、アカデミー賞を4回受賞という金字塔を打ち立てております。専門違いではありますがダニエル・デイ=ルイスも真っ青、キャサリン・ヘプバーンともタイを張るつう(妙な比較だ)、恐るべき天才音楽家でございます。

さらに言えば、1950年代にはジャズ・ミュージシャンとして活躍し、アルバムも出してます。彼のジャズについては10年前の当ブログ記事(→ここクリック)をご覧くださいまし、はい。

かようにクロスオーバーな方ですが、プレヴィンさんといえば、やはり、偉大なるクラシック音楽家と認知されていると思います。彼の指揮による膨大な録音のうち、たとえばリヒャルト・シュトラウス作品は重要な位置を占めており、その透明で立体的な響きは目をみはる(耳が立つ?)ものです。大仰に構えるでなく、余計な緊迫感を醸すでなく、ゆとりすら感じさせる空気のなかで、(録音技術もあるでしょうけど)鮮明・明晰に楽器が鳴り響きます。弦楽器や木管楽器の歌わせ方などブルっと震えてしまう。ウィーン・フィルと組んだ録音の数々(後述)は、オーケストラの上手さも相まって同曲の超絶名盤と言えましょう。

あれ、つい前置きが長くなってしまった。

ワタクシ、プレヴィンさんへの哀悼の意をこめ、CD棚から彼のディスクを引っ張り出しました。いやあ出るわ出るわ。こんなにたくさんのプレヴィンさんCDを持っていた事実には自分でもちょっと驚いた次第。

4月30日の関東地方の天気は、幸いにも(?)終日ほぼ雨。オーディオ部屋で音楽三昧するには、うってつけ!てなわけで、プレヴィン・デイと位置づけ、聴きまくりましたぜ。ゼンブとはいきませんが、再聴したCDを、以下ご紹介します。

のっけから本丸攻めです。ワタクシが深く愛する楽曲であり、この曲に他の演奏は要らん!と言い切れる名盤がこれです。どどーん!

ブラームス、ピアノ三重奏曲 第1番 作品8。プレヴィンさんがピアノを弾き、ヴィクトリア・ムローヴァさんがヴァイオリンを、ハインリヒ・シフさんがチェロを弾いております。

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ブラームスの美メロが、じわーっと心の奥底から沸き上がってくるかのような、エモーショナルで自然な歌いまわしが素晴らしいのであります。この曲はピアノから始まりますが、プレヴィンさんが、ゆっくりと弾く最初の数小節で「すごい!」と唸ってしまう、他にそんな演奏はありませんよ。やがて、他メンバーが加わると、「ああ、なんと良い音楽なのだ」と至福の時にひたり、ブラームス先生へ感謝の念すらわいてきます。良い音楽を、良い音楽だ、と素直に思わせる、これこそが至高の演奏というものです。奏者3人の音楽のベクトルはピッタリ合っておりコンビネーションが抜群です。同じひとりの人間が呼吸するかのように自然に聴こえます。この盤に比べると、古今の他録音(有名なモノも含め)は、まるで機械打ち込みのごとく味気なく聞こえますね。

ところで、上写真のとおり、ワタクシ同CDを2種類保有しているのですが、何が違うかはお分かりですね。左はPhilips盤(初出時)で、右はDECCA盤です。07年にPhilipsレーベルがDECCA傘下に入ったため、マニアとしては両方持たねばと思った次第。内容は全く同じなので、いったい何のこだわりなんでしょう(自問自答)。

次です。前述した、プレヴィンさん指揮ウィーン・フィルによるリヒャルト・シュトラウスの管弦楽曲シリーズですね。

まず、TELARCレーベルから発売された「アルプス交響曲」(1989年録音)

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カラヤン指揮ベルリン・フィル盤(DG盤)という強大な壁がそびえるこの曲ですが、双璧をなすトップオケ、ウィーン・フィルの技巧が冴えわたり、壮大で圧倒的な音楽絵巻が展開するのであります。TELARCご自慢のクリア音質が最大限に活かされ、大編成オケでも音は明瞭。ワタクシ、「アルプス交響曲」といえば、本盤と、ブロムシュテットさん指揮サンフランシスコ交響楽団のCDをTOP1、TOP2に挙げたいですねえ。

次もリヒャルト・シュトラウス。ウィーン・フィルを指揮した2枚で、これは渋いですよーー。

シンフォニア・ドメスティカ、訳名「家庭交響曲」パレルゴン(=余禄の意、内容はピアノ協奏曲)。1995年録音のドイツ・グラムフォン盤。もうひとつが、メタモルフォーゼン(弦楽合奏曲)、訳名「変容」、1986年録音のPhilips盤です。

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強調したいのは「家庭交響曲」と「パレルゴン」の素晴らしさです。前者はタイトルどおり、作曲者がご自分の家庭(家族)を題材にした楽曲でして、終始、明るい雰囲気に包まれております。

そのなかでの微妙な機微、ふとしたうつろいをウィーン・フィルが泣かせ演奏するわけです。もちろんプレヴィンさんの指揮あってのこと。パレルゴンではピアノとオケのバランスがサイコーですよ。この2曲、あまり演奏機会がないマイナー楽曲扱いですが、もっともっと有名にならないかなあ・・・。

いっぽう、「メタモルフォーゼン」は、「弦楽独奏者のための練習曲」というサブタイトルがあるとおり、地味でいまいちパンチがないですが、この曲さえ録音するあたり、プレヴィンさんのシュトラウス作品へのこだわりが感じられます。

ところで、録音レーベルの件は不思議ですね。同じ指揮者、同じオーケストラ、同じ作曲家の作品でありながら、「アルプス」はTELARC、「家庭」はドイツグラムフォン、「メタモルフォーゼン」はPhilips、と三様に異なるのは、どうゆう力学が働いてのことか?まあ、いいか、考えても分からんし。

次です。個人的にそれほど食いつけないですが、プレヴィンさん初期の名盤と評価の高いロンドン交響楽団との、ラフマニノフ、交響曲第2番(1970年代録音)です。

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70分近い長尺曲ゆえ、慣習的に「繰り返し部分をカット」して演奏されていたのを、プレヴィンさんが、はじめてカットなしの「完全全曲版」で録音したつうパイオニア的物件。演奏も見事なものです。ちなみに私が食いつけない理由は、プレヴィンさんの偉業にケチをつけるようでナンですが、私はこの曲を「無駄に長い」と思ってるニンゲンで、むしろ「カットあり」バージョンを好むからです(嗚呼、時代に逆行だ。でも個人の好みだもん、負けないぞお)。ゆえに、プレヴィンさんの別録音=1966年の「カットあり」を支持しますが、残念ながら、そちらは演奏(録音)がイマイチなのよね・・・と、どうもうまくかみ合わない。

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次にいきましょう。プレヴィンさんの気質が楽曲にピッタリという好盤であります。

エルガー 交響曲第1番&第2番。オケはロイヤル・フィルとロンドン響。そして、ガーシュイン「ラプソディ―・イン・ブルー」であります。英語圏の作曲家の楽曲は、プレヴィンさんに合う、という気がする。

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エルガーについては素晴らしいと思うモノの割愛させていただき、ガーシュインについて書きます。プレヴィンさんは指揮だけでなく、ピアノもご自分で弾いております。ジャズ・ピアニストとして活躍していただけあって、これはツボにはまる演奏ですぞ~。明るく陽気にスチャラカしちゃいますね~。ちなみに、「ラプソディ―・・・」はプレヴィンさん以外に名録音はありましょうが、併録されている「ピアノ協奏曲へ調」は録音が少ないこともあって、絶対に買い、です。曲調は「ラプソディ―」よりもシリアスで、私、こーゆーのが好きなんだ。

いよいよ最後のCDであります。

1974年録音の、プロコフィエフ ピアノ協奏曲全集(2枚組)であります。

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ここでのプレヴィンさんは指揮のみ(オケはロンドン響)で、ソリストはアシュケナージさんです。ワタクシ、この全集を買った理由はたったひとつ「ピアノ協奏曲1番を聴くため」でした。思うに、有名な3番、4番、5番に比べ、「1番」は不当に低評価されており、当時(30年前)、CDはほとんど無かったわけです。1番を愛するワタクシ、そのために2枚組を買うのもしゃくにさわる、と思ったモノの背に腹は代えられず本全集を買った次第。

ただし、そのおかげで1番以外の4曲の素晴らしさにも目覚めたわけで、これぞ瓢箪から駒。結果的に良い買い物でした・・・あれ、何の話をしているんだろう、オレ。

そうそう、プレヴィンさんですね。彼の指揮は、エラソーな誰かさんのように、前面へしゃしゃり出ることもなく、基本、ピアニスト(アシュケナージさん)のサポートに徹しています。しかし曲後半、ピアノとオケが丁々発止でやりとりする箇所では、ガンガン行ってくれて胸のすく爽快感を味わえますね。弦楽パートの合奏箇所の透明感は、他のCDと同じように素晴らしいです。惜しむらくは、1970年代のアナログ録音とはいえ、DECCAにしてはちょいとオケの音が濁っていること。21世紀になってからぜひ再録して欲しかったなあ。

さて、余談です。このCDのジャケットの右上(レーベルロゴ)をご覧ください。

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クラシック音楽のオールド・ファンの方、懐かしいでしょう!

LONDON、ですよ!イギリスDECCAと、アメリカDECCA、が両方存在した1990年代以前は、イギリス側製作を明示するため、DECCA、ではなく、LONDON、のロゴを入れてましたものね~。古いCDを引っ張り出すと、懐かしいテーマに出会えます。

前出のラフマニノフのCDにある、LP時代にEMIが使っていた「ANGEL」なんて泣かせますな~って、何の話だよ?脇道に逸れちゃって失礼。

以上、2019年4月30日。プレヴィンさんの名録音を堪能した1日でありました。今回紹介しなかったメンデスゾーンなども良い録音ですが、またの機会といたしましょう。

どうです、GWは高速道路で渋滞に巻き込まれるより、自宅でユルッと、音楽を聴いて過ごすに限りますな・・・まあ、そこには人それぞれの事情があるか。本日は以上です。ちゃんちゃんちゃん。

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