映画「リボルバー・リリー」。とんだ金(かね)ドブ映画だけど、綾瀬はるかさんと長谷川博己さんは何も悪くありません! [映画]

2023年9月。

もうすぐ公開終了となる映画「リボルバー・リリー」をシネコンで拝見しました。1920年代の帝都・東京を舞台に、女性諜報員、百合(綾瀬はるか)と、帝国陸軍との壮絶な闘いを描くレトロモダンな映画、だそうです。

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映画に対する印象・感想は観たヒトそれぞれの自由でありますから、「最高だったあ!」「綾瀬はるかさん、すてきぃ~」「豊川悦司さん、しぶ~い」「阿部サダヲさん、お肌つるつる~」などポジティヴなご意見を否定するものではございません。

ございません、がズバリ、本作は、(かね)ドブ映画(金をドブに捨てたような、虚しい気持ちになる映画)の典型と言ってよいでしょう。ここでいう金(かね)とは、観客が支払う、ひとり千云百円のチケット代のみならず、映画の製作費も指します。21世紀も20年以上経った今どき、よくもまあ、こんなク〇駄作を作れたものだと、ある意味、感動してしまいました。まあ、これがあるから映画はやめられないのですがね。

何十年もかけて多くの映画人や演者が築いてきた邦画のプレゼンス。それを台無しにする暴挙に、すがすがしさすら感じます。出演者、スタッフ、製作会社、配給会社、観客、その誰ひとりとして幸せにならない映画・・・ああ、人生とはなんとツラいものだろう。

主人公・百合がハンドガン(S&Wのリボルバー)一丁で、それもドレス姿で、小火器で武装した帝国陸軍の軍勢に立ち向かう(そして勝つ!)バカげた設定はまだ我慢できる。「ガントレット」か!つう無茶苦茶な正面突破も許しましょう。鍵を握る少年(陸軍から狙われている)を守るため、百合が損得抜きに命を張る「グロリア」の二番煎じも良しとしましょう。

問題なのは、非現実的な絵空事と承知のうえで、観客をスクリーンにのめりこませる説得力がないこと。なぜか?脚本と演出が酷すぎるからです。あまりに安っぽく、小学校の学芸会レベルだから、です。

「エイリアン」「ターミネーター」「プレデター」を引合いに出すまでもなく、敵が強いからこそ、観客は主人公に感情移入し、ドキドキ感が増すわけです。それがどうでしょう、百合と仲間たちの前に、撃ってくださいな、と言わんばかりに飛び出してくるアホな兵士たち。インベーダーゲームかよ!(古っ!)。軍隊どころか、今日初めて銃をもったのか!つう烏合の衆。簡単なトリックに引っかかってあらぬ方向へ向かうボケぶりには苦笑を通り越して爆笑しちゃいます。

いや、それだって良いのです。「コマンド―」や「エクスペンダブルズ」で主人公に次々と撃ち殺される組織の構成員たち。そんなバカバカしいシーンでも腹が立たないのは、ド派手でメリハリの効いた演出ゆえ、なのですよ。「リボルバー・リリー」の安っぽ~~~い撃ちあいゴッコとはレベルが違う(予算が違う?)からです。

いやホント、いっそのこと、映画を観ているオレを撃ち殺してください!リリー!と叫びたくなったのは私だけでしょうか。

しかし、こんなク〇映画といえども、これだけは強く申し上げておきたい。

出演者は何も悪くない!です。

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綾瀬はるかさん、長谷川博己さんをはじめ、演者の皆さんは役割をきっちり果たしています。ボケ脚本、バカ演出(監督)であろうと、引き受けたからにはモチベーションを奮い立たせシゴト(演技)をまっとうする。そのお姿は、凛々しく素晴らしい。そんな俳優さんたちのキャリアにキズをつけた点で、製作側の罪は重いわけです。

ところで本作が映画界にあたえた唯一の貢献がありますね。それは「この程度の脚本ならオレでも書けるわ」とか「こんな演出で良いならオレも映画監督になろう」と、映画界へ飛び込むハードルを著しく下げた、というコト。勘違いとしても、多くの人材が映画業界へ集まって来るなら、本作にも存在意義があるってことです。

いうなれば、ザ・クラッシュやラモーンズを聴いて、おれたちもバンドやろうぜ!と盛り上がる若者みたいなもんですなあ。でもね、もしかしたら、そこから優れた才能が花開くかもしれない。

そうだ、こうなったら全国の映画館で「漂流教室」「北京原人 WHO ARE YOU」(どちらもZ級の駄作)をリバイバル上映しましょうや・・・って、それやると、映画なんて二度と観たくない!つうヒトが増えるだけで、それこそ誰も幸せにならんね。ちゃんちゃん。

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ウイリアム・フリードキン監督が死去。報道したテレ朝スタッフは、映画をちゃんと観ているのか?と怒りをおぼえた件。 [映画]

2023年8月。

ネットでニュースを眺めていたら、ハッとする記事がありました。

アメリカの映画監督、ウイリアム・フリードキンさんが、87歳で逝去されたとの事。フリードキン監督といえば、1973年の大ヒット映画「エクソシスト」の監督であり、「フレンチ・コネクション」ではアカデミー監督賞を受賞した、一応は、名匠であります。「一応は」つうマクラコトバを付けた理由は、映画史に残る前出2作を残した一方で、恐るべき駄作も作っておられ、そのデカすぎる振れ幅ゆえに、山本リンダさんでなくても「困っちゃう~わ~」つう気持ちになるから、でした。はい。

それにしても「エクソシスト」は素晴らしい映画でした。悪魔に憑かれたリーガン(リンダ・ブレアさんが熱演!)の、首180度クルリン、空中浮遊、緑色のゲロをブファー、医者の股間をグイッ、スパイダーウオーク・・・など刺激の強いシーンが注目されがちですが、映画の肝は、むしろ人間たちの心理的葛藤や、信仰心のもろさ、人間の弱さ、なんですよね。

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その後、粗製乱造された単なる怖がらせ映画と一線を画した、何度観てもしびれる名作なのです。なんたって老練なエクソシスト(悪魔祓い)であるメリン神父を演じたのが、ベルイマン映画の常連マックス・フォン・シドーさんですよ!そこに、マイク・オールドフィールドさんのテーマ曲「チューブラーベルズ」の病みつきメロディが流れたら、も~う辛抱たまらんでしょう!・・・と話がマニアックになって失礼。

ところで、訃報を報道したテレ朝のニュース(以下)について、です。私は、ひじょうに気に入らない、のです。

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アナウンサーが、フリードキン監督をこう紹介しているからです。

=====ニュースからの抜粋========

フリードキン監督は「フレンチ・コネクション」や「エクソシスト」でアカデミー賞を受賞し、ホラー映画の巨匠として知られ、7日、ロサンゼルスで亡くなりました。

====== 抜粋終わり =======

私が気に入らない点をお判りでしょうか。まず、フリードキンさんがアカデミー監督賞を受賞したのは「フレンチ・コネクション」(1971年)だけです。「エクソシスト」はノミネートはしたものの受賞はしていません(受賞したのは脚色賞と録音賞)。つまりテレ朝のいう「・・・エクソシストでアカデミー賞を受賞し」は間違いです。なぜだか知らんのですが、この誤解、昔から散見されますね。ジョージ・ロイ・ヒル監督の立場はどうなるのだ!と強く申し上げたい。

さらに、テレ朝ニュースによれば「フリードキン監督は、ホラー映画の巨匠として知られ」ているそうですが、誰がそんなこと言ったんでしょう?ホラー映画と呼べるフリードキン作品は「エクソシスト」「ガーディアン」「バグ」くらいでしょう(エクソシストはホラーというより、オカルトと言われるが)。

デビッド・クローネンバーグさん、ジョン・カーペンターさん、サム・ライミさん、清水崇さんを、ホラー映画の巨匠と呼ぶなら納得しますが、フリードキンさんに、その肩書きはあり得んでしょう。

ニュース原稿を書いた方、ちゃんと映画を観てるんでしょうか?観ていないなら、なぜ識者への確認をしないのでしょう?

昔のひとだし外国人だし、イイカゲンで良いじゃろ、つう甘い考えが見え見えじゃないか。受け売りの情報を垂れ流しただけの、この体たらく。嗚呼、情けないわあ・・・と書くほどに虚しくなるので、テレ朝の批判は以上。

さて前出の、フリードキン監督「ガーディアン 森は泣いている」(1990年)について一言。これがもう、とんでもない駄作なんであります。大林宣彦さんが監督してもここまでは酷くはならんやろ、という超絶レベル。ワタクシは公開時、札幌で拝見し、映画の内容もさることながら、広~い館内に観客が私一人だけだったことに深~くマイナス感動した次第でした。はい。

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いろいろ書きましたけど、名作「エクソシスト」「フレンチ・コネクション」だけでなく、「恐怖の報酬」「クルージング」「ブリンクス」など、個人的に思い入れのある映画を残してくださったフリードキン監督。ご冥福をお祈りいたします。本日は以上!

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映画「怪物」。卓越した脚本と演出で、日本映画の底力を世界に見せつけた佳作。 [映画]

2023年8月。

かいぶつ、だ~れだ?つうわけで、劇場公開から2カ月、遅ればせながら拝見しました。カンヌ国際映画祭で2冠に輝く、是枝裕和監督の新作「怪物」であります。

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予告編から、小学生のイジメを題材にしたイヤ~な映画を想像しましたが、観てみると、内容はヘヴィーながら、脚本と演出の巧みさにより、予想ほどは気持ちは滅入らず、物語に引き込まれました。誤解を恐れずにいえば、優れたエンターテイメントに仕上げっていて、十分に楽しめましたね

地方の小学校のいじめ事件を、安藤サクラさん演じる子供の母親、永山瑛太さん演じる担任教師、そして当事者である子供の、それぞれから描く「多視点映画」というヤツですね。同じデキゴトを、違う立場から断片的にみるとこんなに認識がズレるんだ・・・と、そこが本作のミソ。展開上、多少の無理があっても、そんなのは「バンテージ・ポイント」や「ユージュアル・サスペクツ」に比べりゃタカが知れてますぜ、ダンナ・・・って、別の映画を持ち出して、話をややこしくするなよ! (※ 以下動画は「怪物」の予告編です)



坂元裕二さんの脚本(カンヌで脚本賞)は思わせぶりがなく、事実の積み重ね重視、「謎」は最終的にひととおり解決しますが、しかし、ラストは良い意味で「どちらともとれる」エンディングとなっております。いやあ、上手いなあ!

個人的ツボは、敵?の立場である母親と教師が、ふたりで行方不明になった子供たちを探しにいくシーン。彼らを反目しあったまま終わらせないとこが、すごく好きだ。「スリー・ビルボード」(2017年)で徹底的に憎しみ合っていたフランシス・マクドーマンド(女の子の母親)と、サム・ロックウエル(横暴な警官)が、ラストで共闘するでしょう、あそこでジーンときちゃったもんなあ、オレ・・・って、またまた違う映画の話で失礼。

是枝監督の演出は、脚本に寄り添った自制のきいたもので「深追い」しない節度がナイス。脂っこく無く、テンポが良いので、映画が無駄に重たくなりません。バランス感覚がスゴいですなあ。これを見ちゃうと、野村芳太郎監督の映画(「砂の器」「八ツ墓村」「鬼畜」etc)はもう観れんでしょ・・・って、同じ土俵で語るなよ。

しつこくてスイマセンが、仮にですよ、ラース・フォン・トリアーさんやミヒャエル・ハネケさんが「怪物」を監督したら、観客はドップリと落ち込み、1週間は寝たきり状態になるかも。ダーレン・アロノフスキーさんで、なんとか寝たきり3日か?・・・って、いったい何の話をしとるんじゃ、オレ。

というわけで、強引にまとめますと、映画「怪物」は素晴らしかった!感動しました。日本映画の底力、ここにあり、ですなあ。パチパチ(拍手の音)。

・・・おっと書くのを忘れるところだった。ツボにはまった役者さんのことを。その方は、コントユニット「東京03」の角田晃弘(かくたあきひろ)さん。ことなかれ主義の小心者の教頭先生を、バッチリと演じておられました。

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安藤サクラさん、田中裕子さん、永山瑛太さん、中村獅童さん、という実力派俳優のなかにあって、違和感なし、というか、独特の存在感を発揮していて、ちょい驚いてしまいました。

別の企業CMで、角田さんと瑛太さんが仲良く並んでおります。ああ、よかった、よかった・・・て何のこっちゃ。

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最後に、さきほどお名前が出たミヒャエル・ハネケ監督の、観たら死にたくなる必見作「ピアニスト」のポスターをくっつけて今日はお終いっ。おや、カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作なのね、ふーん。。。あ、待てよ、死にたくなる映画、ハネケ監督だと「ファニー・ゲーム」のほうが上かな・・・ああ、怖い怖い。

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巨大サメ映画「ブラック・デーモン」を拝見。ネットの酷評に、そこまで言わんでも、と思ってしまうワタクシ。 [映画]

2023年6月。

無職プータローのワタクシの楽しみのひとつは、平日の昼間にシネコンで観る映画であります。作品によっては観客3、4人のガラガラ状態で、私は快適の極みですが、映画館の運営は大丈夫かあ?と心配になりますな。

ここ3週間で拝見した映画は観た順に、岡田准一さん主演「最後まで行く」、リーアム・ニーソン主演「メモリー」、ケイト・ブランシェット主演「TAR」、ヴィン・ディーゼル主演「ワイルドスピード ファイヤーブースト」、そして「ブラック・デーモン 絶体絶命」であります。

クラシック音楽オタクのワタクシゆえ、ツボにはまった1本は、天才女性指揮者の狂気と転落を描いた「TAR(ター)」で決まり!ですが、今日は、巨大サメ大暴れの「ブラック・デーモン 絶体絶命」について書きます。

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メキシコ沖合いの、老朽化した海上油田基地が巨大サメ VS 人間の闘いの場であります。ここに閉じ込められた4人家族+作業員が、サメ&爆弾の脅威にさらされながら、知恵をしぼって決死の脱出を図る・・・というストーリー。

ここまで聞いただけでも、そこはかとないB級感がただようわけですが、実際に観てみると、動物パニックものと言い体、意外にも人間ドラマ(家族愛etc)に主眼が置かれており、とはいえ、やっぱり期待どおりのB級テイスト、というまとめになりましょう。

「時限」爆弾を、敵を仕留めるピッタリのタイミングで爆発させるなんて芸当、シロウトにゃできんだろ!主人公はもしや「ミッション・インポッシブル」のイーサン・ハントか!?と軽くツッコミ。個人的な食いつきネタは、思わせぶりな地元の謎オヤジが、ジェフ・ゴールドブラムさんに似てること。てえことは、油田基地といいながら実は、ジュラシック・パークかあ!?

等々、ネタはいろいろありますが、私は十分に楽しんだし、本作のおかげで夜の酒がたいそう美味しくなりました。ありがとうございました~。本作の予告編を貼り付けますので是非お楽しみください。映画はシリアスなのに、ナレーションが最後におちゃらけるのは良いのやら悪いのやら・・・。


で、以上が前置きです・・・って前置き長っ!

予告編を貼り付けるため「ブラック・デーモン」のサイト検索したさい、ネットの人達の本作への感想・評価を発見。他人様(ひとさま)の意見には興味ないけど、ヒマなので、どれどれ・・・と拝見したところ、ワタクシはちょっとしたショックを受けました。

なぜなら、どの方も判で押したように本作を酷評、というかボロカスに書いているからです。B級どころかZ級、観るべきものなし、金の無駄、みたいな論旨で、「〇〇がおかしい」「〇〇はありえない」などなど、たしかにおっしゃることは一理あるとは思います、思いますけどね、なにもそこまで酷く書かんでも良いでしょう、とも思う。ちなみに直近では、4月に拝見したダリオ・アルジェント監督「ダークグラス」も同じようにネットで酷評を浴びてましたっけ。

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どう感じようと個人の自由、それをネットに書き込むのも自由、とはいえ、ツッコミ交ぜつつ楽しく映画を拝見した私は、そんなにボロカスに叩く理由(心理)が分からない

だってそうでしょう。1,800円だか、1,900円だかを払ったわけでしょう。ならばその映画の「良いトコロ」を見ないと切ないじゃないですか。鑑賞料の回収のためにも、批判・非難ではなく、どう面白がるか、という工夫こそが必要なんです(あくまで私個人の意見です)。

それにね、映画に限ったハナシではなく、心理学的に「ネガティブ言動(否定、拒絶、怒り、罵倒 etc)は動機を強化する」というメカニズムがあるわけです。対象をけなせばけなすほど、それが燃料となって、さらにけなすネタを見つけようと「粗探し」一辺倒に走ってしまう。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、じゃないけど、2,000円近い金を払って、そんなネガティヴ・ループって嫌じゃん、つうか、金がもったいないじゃん、と思う。

あれ、ネットで映画をボロカスに叩くひとたちって、もしかしてお金持ちなのか?金払ってでも、対象の粗探しをして、その日のうちにスマホで酷評を書き込む。お、自分と同じ厳しい意見のヤツがいるぜ、嬉しいなっと・・・うはあ、何しようと自由だけど、オレはそんな生き方、嫌だなあ。

映画って、B級であれ、C級であれ、基本、観てるときは楽しいもん。あ、そんなキレイ事を言うのは、私がビンボー人だからですかね?はいはい、恐れ入りましたあ~。本日は以上。

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映画「ヴィレッジ」。人生地獄絵図を救ってくれたのは中村獅童さんでした。 [映画]

2023年5月。

数日前、ご近所のシネコンで映画「ヴィレッジ」を拝見しました。

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嗚呼、なんたるダークネスであろう。閉塞感ただよう田舎の山村を舞台に、太宰治さんの決めゼリフ?「生まれて、すいません」を地でいく主人公(横浜流星さんの演技が素晴らしい!)の人生地獄絵図。観ているこちらは「うひゃあ、このあと、どんな嫌な展開になるんじゃあ・・・」と不安におののき、そしてやっぱり嫌な展開になる、つまりは観客にとっても地獄絵図。ストーリーに触れるのは野暮なので、予告編を貼り付けます。これ観ただけでヤバそうでしょ・・・。


どの俳優さんもツボにはまった濃い演技。それゆえ主人公の孤独、鬱屈、そして一瞬の幸福のあやうさ、はかなさが一層強調されます。良い意味で、観客席で身悶えしちゃうワタクシなのです。

そもそもね、私は、エイドリアン・ブロディが怪しいなあと思ったの・・・って、そりゃあ「ヴィレッジ」が違うだろがっ!M・ナイト・シャマランかよ!ジュラシック化する前のブライス・ダラス・ハワードが可愛いぜ!と、つまらんボケを入れてすいません。

話を戻して、本題の「ヴィレッジ」のほう。絶望の黒一色に塗り潰されかねない物語を救ったのは、この方、中村獅童さんだと思う。劇中で、能をご披露され、さすがは歌舞伎の方、と唸った次第。

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獅童さんが「善」の代表でいてくださったおかげで、本作はただのダークネス映画でなく、ラストに希望すら感じられる佳作となったんですなあ。パチパチ。。。そう、きわどいところで、ニコール・キッドマン主演「ドックヴィル」とか、古尾谷雅人さん主演「丑三つの村」にならず無事着地したのであります。あるいは「マンダレイ」・・・ジュラシック化する前の、ブライス・ダラス・ハワードが可愛いぜ!って同じボケですいません。。。

なお、本作の脚本・監督の藤井道人さんによる監督次回作「最後まで行く」(岡田准一さん、綾野剛さん出演)は、来週5月19日(金)の公開。こりゃ絶対に行かずばなるまいて!とココロに決めている次第です。

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いやあ、映画って本当にいいものですね~~と、最後は、シベ超・水野晴夫御大の名セリフが出たところは本日は以上!

で・・・エイドリアン・ブロディが・・・って、その話はもういいわい!

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映画「ロストケア」。松山ケンイチさん演じる介護士が、42人もの高齢者を殺害した理由とは。 [映画]

2023年4月。

先週(4月9日~14日)はいつになく複数のシゴトが重なり、毎日、技術見解書まがいの書類をポチポチ作っておりました。作業が一段落した金曜日、文章を書くことに飽き、ブログを書く気も失せ、札幌の兄から送られてきた昆布焼酎を、鮭とばをツマミにクイクイと呑んでおったわけです。しかし。

昨日土曜の早朝。そうだ、あの映画を観に行かねば!と気合をいれ朝7時半にクルマで家を出発、ご近所のシネコンで、8:20からの上映に参じたのであります。

観たかった映画とは、ずばり「ロストケア」であります(3月24日より公開)。

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高齢者42人を毒殺した介護士の斯波(しば)宗典を松山ケンイチさんが演じ、彼を取り調べるうち社会の残酷・矛盾と向き合うことになる検事、大友秀美を長澤まさみさんが演じています。二人の対話を軸にして物語は展開していくわけです。

斯波はなぜ42人もの高齢者を殺したのか?彼は検事に対し、老人たちを殺したのではなく「救った」と言い、同時に、介護により疲弊し絶望する家族を「救った」と言い、さらにはそれこそが「正義」だと言い切るわけです。当然、法律的には殺人に過ぎず、犯人である斯波は極刑に処されるべき・・・ですが、本作は、この問題ってそんな単純に割り切れますか?という、シビアで深い問いかけをしてくるわけです

家族のきずなは同時に呪縛でもある。そう、いま、親は元気、自分も元気で生きている人たちも、介護する側になり、やがて介護される側になる(可能性がある)。誰もが避けて通れない道であって、もしかするとその先には一度落ちたら抜けられない深くて暗い穴が、待っているかもしれない。非情だけどそれが現実なんですよ、と・・・。

それにしても、本作の関係者の方々(原作、スタッフ、キャスト、etc)には頭が下がります。現代日本におけるリアルで切実なテーマを、的がぼやけて発散することもなく、しっかりまとめきっております(なんらかの結論を出している、という意味ではない)。この手の映画って、言いたいことを言い出したらキリがないわけで、語り過ぎず、しかし語るべきことを語る、節度、バランス感覚が素晴らしいなあ、と思いました。

ワタクシのようなジジイは、認知症老人を扱った映画といえば即座に、森繁久彌さん主演「恍惚の人」(1970年代)を思い浮かべます。あの映画は、あまりにドメスティックで閉鎖的で観ていて気が滅入りましたが、それに比べて「ロストケア」はテンポがよく、重いテーマながらもエンタテインメント仕立てであって、時間を忘れて映画にのめり込みましたね。脚本も演出もよく練られているなあ~と感心。

とはいえ、何が一番凄いか、といえば、観た方は同意見と思いますけど、松山ケンイチさん、長澤まさみさんの熱演!そこに尽きるでしょう。

とくに、斯波の一途であるがゆえに屈折した信条、深い悲しみ、強い意志を体現した松山さんには惚れ惚れしました。ご本人に怒られちゃいそうだけど、この方って、こんなにすごい演技派俳優だったんですね。デスノートの「L」を観たときから、いいなあ、とは思ってましたが、まさかここまでとは・・・ううむ、衝撃だ。

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脇を固める俳優さんがまた素晴らしい。軽度認知症の、大友の母を演じる藤田弓子さんは安定の演技。「この人には幸せになってほしいなあ」としみじみ思わせる坂井真紀さん。「沈黙のパレード」で不幸を背負うお母さんを演じ、本作でも、父親の介護でヘトヘトの戸田菜穂さん(こうゆう役にホント、はまります)。

そして、大友検事の補佐をする若き事務官を演じた、鈴鹿央士さんがいい味なんですねえ。まさにキャスティングの妙、ですね。

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で、最後にこの方ははずせません。斯波の父親役の柄本明さん。演技が上手い、とかいうレベルではなく、これは憑依ですよ!ポゼッションですよ!イザベル・アジャー二ですよ(勢いがついて余計なタームがはいった)。「湯道」で角野卓三さんを湯船に投げ込んだシーンも凄かったけど、こっちの柄本さんは、そんな生易しいレベルじゃないですから~~。ブルブル震えました。

というわけで、映画の後半、ボーボーと泣き、エンドロールで流れる森山直太朗さんの曲を感動とともに噛みしめたワタクシなんでありました。

私事ですが、昨年末に90歳で死去した私の実母。最後1年はボケが進んでしまい、私が誰なのかも全く分からなくなりました。そうゆう状況に直面すると、生きる、とは何か、生きてさえいれば幸せなのか、それはいったい誰にとっての幸せなのか・・・といったことを考えちゃうわけです。人生100年時代とニホンコク政府はノンキにほざいてますが、長生きってそんなに良いコトなのかなあ、と、正直、私は疑問をぬぐえないわけです。私は明日死ぬのは困るけど、100歳まで生きるのも勘弁願いたい、たとえどんなに健康であっても。。。おっと、話が散らかった、いかんいかん。では最後、映画「ロストケア」の予告編を貼り付けて、本日は以上!



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映画「シン・仮面ライダー」。オリジナル世代には受けるだろうけど、ゆえに微妙とも言えます。 [映画]

2023年4月。

先週の月曜(3月27日)AMに、ご近所のシネコンでこの映画を拝見しました。

「シン・仮面ライダー」であります。ポスターが数種類あって、落ち着いた雰囲気に好感をもった次第。

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言うまでもないけど仮面ライダーシリーズの新作ではございません。1970年代のオリジナルをベースにしたリスペクト映画(リメイクではない)と申せましょう。ここ数年、本作と同じく庵野秀明さんによる「シン・ゴジラ」「シン・ウルトラマン」が公開されておりますので、特段の説明は要らんでしょう。

拝見してすぐ思ったのは「評論家から叩かれそうな映画だなあ」ということ(実際そうか、は、よく知らんですけど)。オリジナル(1970年代のTV放映)へのオマージュと言ったところで、50年を経た今となっては、世界観、物語、展開、オチはあまりにチープであって、正直、観ていて恥ずかしくシーンが多々あります。俳優さんやスタッフの皆さんの努力はハンパないと推察するので、う~ん、この脚本、ナンダカナア、と唸ってしまう・・・。

たとえばですよ、ショッカーの怪人(オーグ)のアジトへ、さしたる作戦も無いまま単身で乗り込むくだり。TVオリジナルがそうだから、といって、なぞるのもどうかと思う。世間ではそれを「自殺行為」と呼んでおり、やっていいのは、高倉健、スティーブン・セガール、リーアム・ニースンの3人だけとなっております。いくら絵空事のヒーロー活劇としても、ひねり無さすぎでしょ。

あげく、追い詰めたオーグをいったん取り逃がしてから、都会の上空でサイクロン号(ライダーの乗るバイク)で追い詰め、とどめのライダーキックで爆殺!・・・って、キックやりたかっただけじゃん!とツッコミ。ひと思いに殺さず、苦しませ、怖がらせてから仕留めるたあ、バッタライダーさんもワルよのう・・・と妙なところで納得だ。

・・・と書くと、ワタクシが「この映画、ツマラン!」と批判してるみたいだけど、とんでもございません!庵野秀明さんは批判されるのを覚悟で、本作をよく作ってくれました!

いまだ藤岡弘さんを観ると「本郷猛だ!」と反応しちゃうオリジナル世代のワタクシ、エンドロールとともに流れるテーマ曲にあわせて「せまる~ショッカー~地獄の軍団~♪ われらを狙う黒い影~♪」を口ずさみ、意気揚々と劇場から撤収したのであります。

何をどう言おうと、池松壮亮さんの演じる本郷猛(仮面ライダー1号)がカッコいいわけだ。ちょいと野暮ったい感じ(←当然狙ってやっている)がピッタリはまって心地良い。いっぽう、ライダーとともにショッカーと戦う女性科学者、緑川ルリ子役の浜辺美波さんが、まあ、お美しいのよね。あの役には美人すぎる気がしないでもないが・・・。

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敵ボス役の森山未來さんはクールだし、ツボといえば一文字隼人(仮面ライダー2号)役の柄本佑さんでしょう。雰囲気のある良い役者さんですな。まあ、ある意味で、美味しいトコロはゼンブ柄本さんが持っていった、とも言えますが。ちょいと続編に期待(あるかな~?)。

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そして、今回もやってくれましたね、西野七瀬さんが!乃木坂46出身の女優さんで、ヤクザ映画「孤狼の血 LEVEL2」を観たときに、とんでもない若手女優が出てきた!と感動したもんなあ。今回はショッカーの怪人ハチオーグをノリノリに演じており、改めて西野さんに惚れましたぜ!(なお、サソリオーグを演じた長澤まさみさんは、あまりのブットビゆえ「別格」としておきましょう)。

余談ですが、映画館でこんな色紙をもらいました。出演者、つうか、登場人物たちのサイン(直筆ではなく印刷)入りでございます。でも、よく見ると、ありゃりゃ~~、一文字隼人のサインがないじゃん!それなら浜辺美波さんの写真にして欲しかったあ、って調子にのってはいけません。では最後にひとこと、ライダ~~変身!!!本日は以上!

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映画「FALL(フォール)」。高をくくって登るとこうなるつう、軽ノリねえさんたちの末路。 [映画]

2023年2月。

札幌帰省のさい、劇場でみた映画2本のうち1本について書きます。タイトルはこちら、「FALL(フォール)」であります。内容はポスターの絵面がキッチリ語っていますなあ、お見事。

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分類としては、◯◯パニックとか、◯◯スリラーとかタームがあるのしょう。が、ワタクシは勝手に「取り残され映画」と呼んでいます。たとえば、サメがうようよいる南海に取り残される(「オープン・ウォーター」)、極寒のスキーリフトに取り残される(「フローズン」)、そうした絶望状況から主人公たちが、どうやって脱出するかつうサバイバル・ストーリーですな。

本作「FALL」の舞台は打ち捨てられ老朽化したテレビ塔、その名も「デンジャーD」。高さ600mというから、東京スカイツリー並みの高さがあります。で、二人の女性クライマーが頂上を目指し、デンジャーDを昇るのですが頂上を極めた!と思いきや、唯一の昇降手段であるハシゴが外れて、二人は600mの高所に取り残されます。

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スマホは通じず、食料も水もなく、さらなる敵も加わって、さあどうするどうする・・・てなもんです。

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この極限状況を知恵と工夫で打開しよう奮闘するお二人。いやあ恐れ入りました。映画とはいえ、ニンゲンの生への執念に改めて感服した次第。

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しかし!ワタクシは、どうも納得がいかんのである!

目くじら立てるなよ、と言われることを承知で申し上げます。この二人、過去の山岳事故の悲しみから立ち直るため、あえて危険なデンジャーDに挑戦したつう前提になってます。つまり悲惨な落下事故を目の当たりにした当事者つうわけですが、それにしては、高所を甘く見過ぎではないか?

放置されっぱなしの老朽建造物(のはしご)なんて、いつ折れたり外れたりしてもおかしくない。事故は「想定内」ってことです。万が一を想定し、長いロープを手分けして持参するとか最低限の「備え」は必要でしょうよ。なのにこの二人は、あまりにも軽装なんです。シロウト目からみても、冬の富士山にTシャツ1枚で登るような阿呆っぷりですぜ。

どんなすごいクラーマー経験があるのか知らんけど、事故に遭遇したときのために、たとえば「2日間、連絡がなかったらここを探してね」と事前に仲間に言っておくことだって出来る。

「備えあれば憂いなし」という諺の真逆を突っ走る、おねえちゃん二人(もう、おばさん?)のヤンチャに、地元もとんだ迷惑ってことです。そもそもね、塔を囲むフェンスは鎖で施錠され、看板に「Danger of Death」(命の危険アリ)なる文言が掲げられているんです。そこを突破して昇るなんざ、ただの迷惑バカであり、これじゃあ死んでも自業自得じゃん、というオチですわね。

そうなんです。取り残され映画には、主人公に共感できるのと、できないのがあるわけです。原因が業務中の事故(「オデッセイ」「ゼロ・グラビティ」等)ならば同情もするけど、計画自体の無謀・ずさんが主因となると、主人公に全くシンパシーがわかないワタクシです。まあ、アメリカンな方々は背景・経緯はどうでもよく、終わり良ければすべて良し、なんでしょうねえ(ホントかな?)。

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大人気ない文句をグダグダ書きましたが、最後にワタクシが「FALL」でバカ受けしたシーンについて。恐怖で緊張するおねえちゃんに、もう一人が「歌でも歌いなよ!」と声をかける。で、歌い始めた曲が、

WARRENTの「Cherry Pie」ですぜ。おいおいっ!ちなみに邦題は「いけないチェリーパイ」でしたなあ。80年代ロックに疎い方に、場所を日本に置き換えて説明しますと、恐怖をまぎらわせるために歌った歌が、ゴールデンハーフの「黄色いサクランボ」(スリーキャットのオリジナルではない)だったり、フィンガー5の「学園天国」、ピンクレディーの「UFO」、そんな感じですか・・・ってかなり違うか。

でもね、600mの高所で歌うなら、中森明菜さんの「DESIRE」で決まりでしょう。「真っ逆さまに~落ちてディザイア~♪」って、それ、絶対にダメだろう!落ちる・滑るは受験生にも禁句。「それはちょっと出~来ない、相談ね~♪」って、こんどは曲が「禁句」かよ。

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とボケまくりで収拾がつかなくなったので、本日は以上!皆さんも頑張って、Keep On Falling!って、落ちちゃあダメだってえ!ちゃんちゃん。最後の口直し、といってはナンですが、映画「FALL」の予告編を貼り付けておきますね。


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映画「BAD CITY」。主演の小沢仁志(兄い)もすごいけど、共演者のメンツも嬉しくなる快作。 [映画]

2023年1月。

本日は劇場公開中の映画について、であります。いや~ほんと「イニシェリン島の精霊」は凄まじかったですなあ、久々に脳天にガツンと来ました。コリン・ファレルさんのアカデミー主演男優賞は間違いなし、でしょう。助演男優賞、助演女優賞、そして作品賞もぜひ獲ってほしいぜ・・・って、その映画の話じゃねえよ!

本日語りたい作品は、1962年生まれ、つまりワタクシと同じ還暦の小沢仁志兄ぃ(同い年だがあえて兄いと呼びたい)主演によるハードアクション「BAD CITY」であります。

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ストーリーはまことにシンプル(といっちゃ失礼かな)。カジノ建設で一儲けをたくらむ、地元財閥+韓国マフィアの悪党軍団に、凶暴・凶悪な刑事(=小沢兄い)の怒りがさく裂。兄いに惚れこむ仲間たちとともに、敵を壊滅するつう、スカッと爽快、後味スッキリ、悪い奴はお仕置きだあ!キューティーハニー、いや、藤枝梅安が許さねえ・・・って、また映画が変わっちゃったよ。

こーゆー映画だからして、登場人物のありえない行動や、ストーリーの些末な矛盾点を突っ込んでもしょうがないのであります。要は、2時間弱、映画館で小沢ワールドを堪能すれば良いのです。そうすれば万人が幸せ、くだらん映画評などくそくらえ、ってなもんです。

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とはいえ、小沢兄い演じる凶悪刑事が、無茶する新米刑事に「自分の命を大切にしろ!」と諭した、その舌の根も乾かぬうちに、自殺行為としか思えぬ敵アジトへの殴り込みに向かうくだり、さすがに苦笑しました。兄い、それが男気ってもんですか!

さて、映画ポスターを見てお分かりのように、本作は、共演者のメンツに嬉しくなっちゃうのです。Vシネ「日本統一」シリーズ(なんと現時点で「54作目」らしい)の結束を考えれば当然ともいえる、本宮泰風さん、山口祥行さん。出たあ、ドッカ―ン!(←打ち上げ花火の音)

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黒幕(財閥の会長)のリリー・フランキーさんや、検察・警察側の加藤雅也さん、壇蜜さんがバッチリだし、やくざ映画に箔をつける大御所、かたせ梨乃さんは安定の演技をご披露。いやあ、渋いなあ~。

だが!ワタクシがこの映画を観ようと思った決定打は、このお二人の出演ゆえ、であります。

波岡一喜(なみおか かずき)さん!チンピラ役をやらせたら天下一品(と私が思う)の名優、本作でもちゃんとソッチ系でご登場。まさにツボ。波岡さん、放映中のNHK大河ドラマ「どうする家康」にも出演する、いまや本格派俳優ですからね。応援していますよ~。

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そして、坂ノ上茜(さかのうえ あかね)さん。BS-TBS「町中華で飲(や)ろうぜ」で、伝道師として町中華を巡り、チャーミングな魅力を振りまく美人さんであります。今後、女優さんとしてもっともっと活躍し大成功してほしいなあ(←オジサンの意見)。そういや「町中華で飲ろうぜ」に小沢仁志兄いがゲスト出演して、茜ちゃんにツッコミをいれまくってましたね。BS-TBSさん、次回ゲストは、波岡一喜さんで是非よろしくお願いします!

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ああ、スッキリしたなあ。さて、今週は三郷のシネコンにいって「ひみつのなっちゃん」でも観てくるとするか・・・って、定年退職したジジイ(私のこと)は徹頭徹尾、ゆるいのであった。ちゃんちゃん。

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2023年に映画館で観たい作品。極私的な必見作はこれだあっ!(気合い) [映画]

2023年1月。

本日は「今年、絶対に映画館で観るぞ!」とココロに決めた映画を勝手に紹介する極私的企画です。まず本題の前に、本年、映画に関連した初笑いネタを書きましょう。

1月1日、元旦の朝のこと。NHK-BSが放映したのは、なんとブルース・リー主演「燃えよドラゴン」。いやあ、何度観ても良いですな~最高ですなあ~とカンフーブームをリアルタイムで知るオジサン(私)は大興奮であります。パチパチ。で、私が、何に笑ったか、つうとNHKさんが「燃えよドラゴン」の前に「燃えよデブゴン」を放映したことです。この2本を連続して放映するとは、

なんつう突き抜けたセンス!やるじゃん、NHK-BS!いや、サム・ハン・キンポーさんも素晴らしい俳優だし、アクションも見事だけど、この2本を続けて放映するかよ!

その組合せ、例えるなら、「シャークネード」と「ジョーズ」、「最’狂’絶叫計画」と「ザ・リング」、「さよならジュピター」と「2001年宇宙の旅」、「REX 恐竜物語」と「ジュラシック・パーク」・・・って、後半の日本映画は誰も分からんだろ!(安達祐実さん、すいません)。

というわけで、新年早々「燃えよデブゴン」をしっかり拝見しちゃったワタクシ、気を取り直して本題行ってみよう!

2023年公開の、まずはアクション映画。必見なのは「ジョン・ウイック Chapter4」と「エクスペンダブルズ4」でしょう。前者はキアヌ・リーブスさん主演、過去3作の世界観とアクションが素晴らしく公開が待ち遠しい。後者はシルヴェスター・スタローンさん演じるバーニーが率いる傭兵部隊の物語。前作「3」が2014年公開と、8年も前だったのでさすがに続編はないのかね、と諦めてたのでなおさら嬉しい~~。スタローンさんがシリーズから引退されても、ステイサムさんを主演に据えて、今後もじゃんじゃん続編をお願いします!目指せ、寅さんシリーズ・・・って無理やろな。

次は人間ドラマであります。近作「TENET」にガツン!とやられたワタクシ、クリストファー・ノーラン監督作品は外せません!原爆の父、こと物理学者オッペンハイマーの生涯を描いた、タイトルずばり、

「オッペンハイマー」であります。

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タイトルロールを演じる俳優がキリアン・マーフィーさんなのが良いですなあ~。良いヒトも悪いヒトもバッチリ演じる名優ですもんね。音に集まるバケモノなんて、キリアンさんにバリバリ撃ち殺されれば良いのじゃ!・・・って、ここでよりによって「クワイエット・プレイス2」かよ!せめて「サンシャイン2057」にしとこうよ!(真田広之さん、すいません)。

次です。ワタクシの大好きな俳優ビル・ナイさん(73歳)が、黒澤明作品のリメイクで主演をつとめる、となれば行かざるをえんでしょう!名作「生きる」のリメイク、「LIVING」であります。予告編はこちら。



お、志村喬さんのごとく、ビル・ナイさんがブランコに乗っておる。となれば「命短し~恋せよ乙女~」と歌うのか?「Kurz ist das Leben~」と詩的に倒置表現してみました・・・ってなんでドイツ語だよ!

本作の場合、映画を観に行くというよりは、ビル・ナイさんを観に行くワタクシです。私のなかでは、アタマのいかれたおっちゃん役がツボにはまるビルさん、たとえばロック好きなら「スティル・クレージー」(1998年)は必見だし(ビルさんは落ちぶれたロックバンドのシンガー役)、バカ騒ぎしたい気分なら「パイレーツ・ロック」を観ればよい。そんなビルさんが、シリアスドラマでどんな演技を見せるのか!?おっと、話がややこしくなってすいません。

さて、ここまでは、2023年公開の新作映画を取り上げました。

しかし!ワタクシが心底楽しみにしているのは、2月に目黒シネマで開催される、ヴィム・ヴェンダース監督作品特集、であります。必見はナスターシャ・キンスキーさん(当時22歳)にガツンと脳天やられちゃう「パリ・テキサス」(1984年)でありましょう。私の大好きな、つうか、すべての映画のなかでベストワンと位置づけている映画なのです。

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さらには、ブルーノ・ガンツさんの演技に泣く「ベルリン天使の詩」(1987年)。ピーター・フォークさんもいい味出してますしなあ。コロンボ刑事好きの私には、たまりません。そして「アメリカの友人」「都会のアリス」「まわり道」ときましたぜ。タイトルを眺めただけで泣けてきますなあ。欲をいえば「さすらい」も加えてほしかったけど、調子に乗ってはいけませんね、はい。

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そしてそして、ブルーズギターの名手、アメリカの琵琶法師(←表現変?)こと、ライ・クーダーさん(「パリ・テキサス」の音楽も担当)が活躍する「ブエナビスタ・ソシアル・クラブ」まであるのです。以上の6本を、1週間でガッツリ拝見しちゃう計画なんですよ。ちなみに、6本のうち「まわり道」だけ未見なワタクシです。いずれにしても映画館でヴィム・ヴェンダース作品をまとめて観るチャンスなんぞ、そんなにないもんねえ。

てなわけで、2023年も映画館が私を待っている!

映画好き+映画館が好きなワタクシ。昨年は飯田橋ギンレイホールの閉館という悲しいデキゴトもありましたが、映画愛を失わず余生を生きたいと思います・・・って、話がおおげさになったところで、今日はお終いっ。

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