モーツァルト 弦楽五重奏曲 第3番 & 第4番はこんなに素晴らしい曲だったのか!と目からウロコの日。 [クラシック音楽]

2019年9月14日からの3連休。

16日(月)は敬老の日。57歳のワタクシ、いまや「敬老される側」つうことで、3連休は出張をからめず自宅でマッタリ完全休養です。猫と遊ぶ→散歩→音楽をきく→猫と遊ぶ→酒を呑みつつ音楽→猫と遊ぶ→寝る・・・つう、やりたい放題オヤジになっております。山本リンダさん的に言えば「もう、どうにも止まらない~♪」なんであります(古っ)。

本日は連休中マイブーム、モーツァルトの室内楽曲について書きます。クラシック音楽に興味の無い方にとってはウンザリするだけの退屈ネタですのでご了承を・・・と事前エクスキューズ。これ最近のワタクシの芸風。

本日(9月15日)。飼い猫そらの要望により、早朝5時から猫相手にミニ・サッカーをやらされたワタクシ。そのあと、葛飾区水元公園で1時間の散歩をたのしみ、よし!音楽を聴くぞ!と、午前9時にオーディオ部屋に腰を落ち着けました(というより逃げ込んだわけですな)。

ここなら子猫の侵入もなく、大音量で音楽を聴けるのである。わっはっは(←自慢)。

何を聴くかな~とCD棚をボンヤリ眺めたワタクシ。頭がいかれてたか、ブラック・サバス「黒い安息日」(1970年)を聴いてしまい、朝からテンション劇的低下であります。ところで、このアルバム制作前(1969年)にトニー・アイオミが、ジェスロ・タルに加入したことがあった、という事実をどう受け止めるのだ!?ナパーム・デスのシンガーが「ジャーニー好き」という事実より違和感いっぱいじゃん・・・すいません。余計な話でした。

で、口直し(失礼)に聴いたのが、本題のモーツァルトでございます。

作家の村上春樹さんの(昔の)エッセイに、「モーツァルトの弦楽四重奏曲15番と17番を、聴き込んできたレコードと違う演奏者(カルテット)で聴いたとき、まったく別の曲かと思った」つうくだりがあったのを思い出し、ふーむ、そーゆんもんかねえ、と、15番、17番のCDを各3種類ほど引っ張り出して聴いた次第。

結果、私には演奏者の違いでそこまで有意差を感じなかったですね。乱暴に話をくくると、とくに弦楽四重奏曲17番K458「Jagd(狩り)」はメロディと展開が素晴らしいので、よほどヘタッピな奏団でない限り聴くに堪えるわけで、ましてや一流カルテットともなれば、それぞれ独自の味を出していて、「へえ、そう来るかあ」と嬉しくなります。つまり、どんな解釈も許容する、楽曲に度量がある、と言いましょうか。まさにモーツァルトの天才を物語る超名作といえませう。

さて、ワタクシこのあと、K458ほど高評価されない、この6曲を聴いてちょい感動したのであります。

「ウィーン弦楽四重奏曲」と呼ばれる第8番~第13番の6曲セット(作曲当時の慣習では3曲または6曲が一組として扱われた)。カール・ズスケさん率いるベルリン弦楽四重奏団の、1974年録音であります。

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昨今のストイック系(勝手に私が名付けた)のモーツァルト演奏も良いけど、ズスケさんのロマンあふれる「歌ココロ」が辛抱たまらんのです。21世紀の耳からすると古びた表現かもしれんが、上昇フレーズや下降フレーズにふくらみのあって、うっとりするエクスタシーが醸される、これこそ室内楽曲の醍醐味だと思うんであります。

ただし、14番以降の名作群とくらべると、いかなズスケさんの技量をもってしても楽曲自体はちょっと落ちる、のは仕方ないところ。それにしても楽しいなあ~、モーツァルトは(意外に)良いなあ、なんて、ひとりニンマリした次第。

次です。

これは驚いた!この曲、こんなに素晴らしかったの!?と自分の不覚(日本語ちょっと違う?)を恥じたCD。それは、モーツァルトの

弦楽五重奏曲 第3番K515、第4番K516のカップリングディスクです。

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27年前(!)に買いました。今は無きオワゾリール・レーベルのベスト50シリーズ。ワタクシが、ピリオド楽器の音色を、はじめて「良いなあ」と思ったのはヤープ・シュレーダーさんのヴァイオリンでした。その彼が率いるエステルハージ弦楽四重奏団による演奏です。1980年録音。いまや入手困難(不可能?)でござんしょう。

エステールハージQのノンヴィブラート奏法は、ここまでツボにはまるか、つうくらい曲にばっちりマッチング。ヤープ・シュレーダさんの悪くいえば「線が細い」ヴァイオリンの音色も、ここでは楽曲の繊細さ、曲想の広さを見事に表現する強力ウエポンになっております。ちなみに第2ヴィオラはヴィム・テン・ハーヴェさん。ラストネームのスペルが、Have、で「持ってる男」つうことですな。で、演奏もさることながら、

天才的なメロディ、フレージング、曲展開がスゴイ!

やれば出来るじゃん、モーツァルトさん!(なぜ上から目線?)。弦楽五重奏曲つうと、どうしてもボッケリーニを思い出してしまうワタクシですが、実は好きなのはブラームス(シューベルトのアレは別格つうことで・・・)。しかし!今日からオレは胸をはって「モーツァルトのストリング・クインテットが好きだ!」と宣言するのであります。そもそも、このCDを、27年間も棚に埋もれさせるなよ・・・と自分自身へツッコミしちゃいますが・・・。

確認すると彼が残した6曲の弦楽五重奏曲のうち、3番、4番は、死の前年(1790年)に作曲されたそうで、モーツァルト芸術が頂点を極めた最晩年の作と言えます。いやはや、ワタクシ、この曲の素晴らしさ(つうか存在)に気づかないまま死ななくて本当によかったなあ~と感じ入った次第。

次にワタクシがしたことは、CD棚から、弦楽五重奏曲 第5番と第6番のディスクを探すこと。ダメ元で掘り返してみると、ありましたねえ(買ったことを全く覚えていなかった)。メロス弦楽四重奏団(第2ヴィオラはファルルリ)による、1989年録音の、

モーツァルト弦楽五重奏曲 第5番K593、第6番K614

エステールハージ弦楽四重奏団(ピリオド楽器)と違って、モダン楽器でふくよかで甘美な音を響かせるメロスは、ちょっと渋みに欠けるかな~とは思いますが、地に足がついた盤石感が売り、といえましょう。

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今回聴いた4曲の五重奏曲を、ワタクシの好み順でいうと、3番、4番、6番、5番・・・って感じ。

で、発覚した問題は、6曲のうち、ワタクシ、第1番と第2番のディスクを保有していないことです。CD蒐集マニアのワタクシとしては、ここはドーンと全集(3枚組)で購入しちゃおうか、とただいまネットで調査中であります。

エステルハージ弦楽四重奏団の全集(6曲セット)があれば第一候補ですが、そもそも彼らは、1番、2番は録音していないようだし別の手を考えることにしましょう。

以上、すっかり駄文が長くなったところで今日はお終い。。。当記事をここまで読み進めた方は誰もいない(途中で飽きて読むのをやめたはず)でしょうが、まだまだ連休の音楽三昧生活は続くのであります。明日は、ヘヴィメタルかな~うひひひ。

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