Dream・Theater のニューアルバム「Distance Over Time」(2019)のクールな出来栄えに歓喜。 [ジャズ、ロック、ポップス]

2019年3月。

久々にヘヴィメタルの話題であります。このジャンルに興味の無い方とは、ここでお別れでございます。チャオーー。

本日のお題は、プログレッシヴ・メタルの雄、Dream・Theater(ドリーム・シアター)のニューアルバムが先月発売された件です。

アルバムタイトルは、Distance Over Time

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凝りに凝った楽曲を、超絶技巧で演奏するハイパー・バンドでありながら、ジェイムズ・ラブリエさんのヴォーカルは、エモーショナルで哀愁すら帯び、独特の世界観を醸すDream・Theater。結成は1985年ですから、34年もの長きにわたり第一線で活躍してるんですなあ・・・そうか、どうりでオレも歳をとるわけだ(どうでもいいか)。

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ブログ的には、「新譜の発売を心底待ち望んでました!」と書きたいですが、ワタクシ、実はそこまでファンとは言えないのです。最後に買ったDream TheaterのCDは「オクタヴァリウム(Octavarium)」で、調べてみると2005年の発売。てえことは、14年間、ワタクシは彼らの音楽から距離を置いてたんですねえ。

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批判ではないけど、2000年代のDream・Theaterの音楽は「凝り過ぎ」だったと思います。楽器隊のテクニックが勝ちすぎて、ワタクシが愛するラブリエさんの歌唱が添え物じゃん、つう曲さえありました。イエスしかり、キング・クリムゾンしかり、プログレ系バンドが行きつくある種の袋小路でしょうかね。

さらに、2010年にはバンド創立メンバーで、世界一の技巧派ドラマーこと、マイク・ポートノイさんがバンド脱退するに至り、ワタクシの、Dream・Theaterへの情熱は急激に薄れたのであります。

では、今年になって、なぜ、彼らのニューアルバムを購入する気になったのか?

理由は簡単。たまたま入った札幌のCDショップ(Tower Record)のヘヴィメタルコーナーに、ドドーンと「Distance Over Time」が並んでいたから、であります。買いたかったCDはクラシック音楽で、ステンハンマルとヴァインベルクの交響曲だったのですが店には無く、じゃあ別ジャンルのCDでも1枚買っとくかあ、てな調子で、Dream・Theaterを購入したわけです。

・・・などと、極私的事情をダラダラ書いている場合ではなかった、すいません。そう、本題は、アルバム「Distance Over Time」を聴いてワタクシはビックリ仰天したつうハナシです。

このアルバム、めちゃくちゃ良いじゃん!

かつてワタクシをゲンナリさせた楽器隊の過剰テク披露や、複雑すぎる曲構成は、ぐっと抑えられ、結果、ジェイムズ・ラブリエさんの「歌」が活きている。そう、これをやってほしかったんですよ、私は。

くわえて楽曲の出来が素晴らしいのです。超ハイレベルのキラー・チューンが無いかわりに、捨て曲も無いのですな。ハード・テイストの曲はしっかり粒がそろい、ここぞ、で登場するパワー・バラードの匙加減にも好感大。

ところで、Dream・Theaterの絶対的名盤といえば、2nd 「Images & Words」(1992年)と世間は言うが、さすがに発売から25年経過で、ワタクシには食傷気味。

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マイケル・ジャクソン「スリラー」、AC/DC「Back In Black」、Queen「オペラ座の夜」を名盤だからと言って、いつまでも有難がってられないのと同じ・・・あれ、ちょっと違うか。

ニューアルバム「Distance Over Time」は原点回帰すなわち名盤「Images & Words」の味わいを感じるとともに、30年以上のベテランバンドの年輪も刻まれておりますね。ワタクシ、彼らが袋小路を脱し、さらにステップアップした名作を生んだことをココロから祝したいのです。私のようなメタルのオールド・ファン(=年寄り)を喜ばせるだけでなく、新たな若いファン層を獲得するに足るサイコーの出来栄えです。パチパチ。。。

Dream・Theaterの皆さん、ありがとうございました。

アルバム発売に伴いアップされたオフィシャルビデオを貼っておきます。アルバム1曲目。ジョン・マイアングさんのベース・プレーは淡々とムズカシイことをやってますなあ。ちなみにキーボードを弾きまくってる方は、アンスラックスのスコット・イアンではありませんぜ(マニアックなボケですいません・・・)。以上!


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