骨董やきものの価値などまったく分からんわさ。だからどうした。とつぶやく日。 [日常]
2019年8月15日。
本日は、TV東京の長寿番組「開運!なんでも鑑定団」の中島誠之助先生になったつもりで、やきものについて語らせていただきますぞ。ふっふっふ・・・。
さっそく問題です。このやきものをご覧ください。ワタクシがはるばる鹿児島県で購入した逸品であります。小鉢でしょうけど、もちろんワタクシは酒を呑む猪口(ちょこ)として使います。さあて、そのお値段は!?ドーン。
おっと強引ノリに、皆さん、ついてこれませんね。突然、何を言いだしたのよ?といぶかしく思う方のために背景を説明します。先般、ワタクシ図書館でこんな本を借りたのです。
タイトルは「日本のやきもの はじめての骨董鑑定入門」。
やきもの(陶器、磁器)に興味のないワタクシですが、前述のTV番組「開運!なんでも鑑定団」は大好きなのであります。依頼者が、500万円の名品、と胸をはる皿の鑑定結果が3千円だったりする爆笑・悲喜劇展開(ご本人にとっては大ショックでしょうけど)が、やめられんのですねーー。
そもそもが自分の持ち物の「価値」を、対象への愛ではなく、世間評価(=市場価格)に委ねる時点で、やきものにしろ、書にしろ絵や切手にしろコレクターには変な人が多いなあ、と妙な感心をしちゃう私。だってそうでしょう、仮にですよ、10億円のゴッホの絵画(本物)をあげる、と言われたって、私は断りますよ。いやホントです。だって、ワタクシ、ゴッホの絵をまったく好きではないから。好きでもない絵など、私にとっては新聞紙と変わらんわけですから。
ハナシを戻しましょう。「はじめての骨董鑑定入門」なる本をめくると予想どおりでした。登場するやきものは、どれもが名品なのでしょうけど、サッパリ良さがわからんです。ど素人の暴言を承知で申し上げますと、どれもこれもが、ただの汚いツボ、使いづらそうな皿だったりする。ゴッホの絵じゃないけど、オレ、1000円でも買わんナ、とつくづく思う。たとえばこのページ。
うはあ、小学生が授業で作ったのかい。それもヒビが入ってるじゃんか、何コレ。と思うコレがですよ、日本国の重要文化財だというのだ。
恐れ入りました~。どこをどう鑑賞すれば「個性」とか言えちゃうのか、私には一生かかっても鑑定どころか理解すらできない、奥深い世界でございました。ぷしゅしゅーーー。
とまあ、こうした一連のモヤモヤがあったので、反作用的に冒頭に問題を掲げた次第。さあ、どうじゃ。鹿児島でワタクシが買い求めたやきものは!?角度を変えて撮った写真です。
にわか仕込みで解説をくわえますと、まあ、なにせ形が良いですな。気品がある。縁のゆがみが、いわゆる個性となっておりますなあ。
釉薬(ゆうやく)の下、青の地色のうえに、濃い緑が不規則に現れる様がなんとも、良い景色、になっておりますなあ。全体に白点が浮かんでいることから、これは、国宝級のお宝、
12世紀、宋時代の中国で焼かれた、曜変天目(ようへんてんもく)茶碗に間違いございません!・・・と鑑定士はおっしゃって、お値段なんと、1億円!
・・・つう浮かれポンチな展開になるはずございません。話を長引かせてもナンなんので、正解(購入価格)を申し上げます。ずばり、
108円(税込み)
・・・なのでした。ちゃんちゃん。購入したお店は九州を拠点とするホームセンター、ナフコの志布志店であります。どうですか、これで108円ですよ(妙な自慢)。今年秋には価値が上がり110円だあっ・・・って、そりゃ消費税の変更だろ。
それにしても、驚くべきは、宋時代の曜変天目茶碗(国宝級)をこれほどの安価で提供する店の姿勢であります・・・おそるべし、ナフコ!!と、しつこいボケが出たところで今日はお終いっ。ちゃおー。