札幌彫刻美術館で、舟越桂さんの木彫人物像に感動したハナシ。 [旅]

2020年9月。本日(9月27日)閉会の美術展で恐縮ですが、本郷新(しん)記念札幌彫刻美術館で拝見した、

舟越 桂 ~言葉の森~  に、感動した、というハナシを書きます。ちなみに私が会場へ伺ったのは9月18日(金)であります。

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札幌彫刻美術館に行くのは初めてだったのですが、地下鉄東西線の西28丁目駅から、バスに乗り換え4つめのバス停、そこから歩くこと10分・・・と、ちょっと不便なところにありました。高級住宅街にひっそりたたずむ、こじんまりした建物で、雰囲気は抜群でしたね。こうゆうの大好きです。

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1951年岩手県生まれの彫刻家、舟越 桂(ふなこし かつら)さんの展覧会です。舟越さんのトレードマークともいえる木彫作品とデッサンなどが展示されております。

私のお目当ては、木彫の人物像です。なんというのかな、ワタクシのツボにバッチリはまるのです。木の素材を活かしつつ、素材に頼らない超越的な存在感・・・。派手なアピールはなく、素朴とさえ言える人物像は「そうあらねばならない」必然によって生まれたもので、あざとさがまったく感じられません。木から生まれながら、それらは、人間の魂をもっております。

どの人物像も親密で静謐な宇宙を、周囲にまとっております。耳をすませば「声」が聞こえてくるようです。西洋のブロンズ像が声高に主張するとすれば、舟越さんの木彫像は、ひっそりと、ささやくような、小さな声で語ります。

その声を聴こうと、聴きとろうと、ワタクシはひとつひとつの作品と時間をかけて対峙・・・ならぬ対話を試みるのであります。うーん、今日のオレ、カッコいいこと言ったぜ(自己満足)。

木彫は顔の造作はもちろん、全体デザインや質感、彩色まで考え抜かれたもので、その職人的誠実さもワタクシの好むところであります。

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道立近代美術館に比べると、かなり小さな美術館ですから、展示作品数は多くありません。しかし、私は不満はまったくありませんね。

そう、たくさん並べる必要はないのです。舟越さんの作品は一点一点の密度が濃い、のであり、むしろ少なめの展示数がワタクシの感動を深めてくれた、とさえ言えます。

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いやあ、素晴らしかった!コロナ禍のなか、展覧会を企画をされた皆様は、ご苦労が多かったと思いますが、本当にありがとうございました。感動しました。これからもステキな展覧会企画をお願いいたします。

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