二日市温泉の大丸別荘。大浴場のレジオネラ菌が基準値の「3700倍」とは豪快ですなあ~。 [雑感]

2023年3月。

ボンヤリとニュースを見ておったら、うひゃ、とマイナス感動の声が出た事件がありました。二日市温泉(福岡県筑紫野市)の「大丸別荘」の大浴場で、湯の入れ替えを怠り、検査でレジオネラ菌が基準の「3700倍」検出!つう豪快きわまる事案です。ナイスタイミングと言いましょうか、2か月前(1月)にワタクシ、二日市温泉(大丸別荘ではない)に宿泊したのでした。ちょっと自慢。

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そのさい界隈散歩で、大丸別荘の外観を眺め「おお、立派やな」と感心した由。なので、本件、ちょいとばかり耳に引っかかったのでした。

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船橋屋(東京)社長が自動車事故で逆切れ→謝罪→辞任、の体たらくと同様、半年すれば、本件も多くの方々の脳裏から消え去るでしょうから覚書としてネットニュースを転載しておきます。

<以下、毎日新聞 3月3日付の記事からの転載>

福岡県筑紫野市の老舗旅館「二日市温泉 大丸別荘」が大浴場の湯を年2回しか入れ替えていなかった問題で、県保健所の調査に虚偽の報告をしたとして、県が近く県警に刑事告発する方針を固めたことが県などへの取材で判明した。公衆浴場法や旅館業法の違反に当たる可能性があるとみて、県警に相談している。

県によると、旅館の利用者が体調不良を訴え、医療機関で細菌感染症「レジオネラ症」と診断されたため、県保健所が2022年8月に旅館を立ち入り検査し、大浴場の湯から基準値の2倍のレジオネラ属菌が検出された。その際に旅館側は湯の交換や塩素注入は適正だったとする虚偽の内容の管理簿を示していた。しかし、実際には湯の入れ替えは年2回で、塩素注入も怠っていた。同年11月に保健所が再検査したところ、基準値の最大3700倍の菌を検出。県条例では週1回以上は湯を完全に入れ替えることが必要で、県は同年12月に改善を指導した。 2月28日の記者会見で、旅館の運営会社の山田真社長=3月2日付で辞任=は虚偽報告を認め、「違反と分かっていたが、検査に合格したいという思いがあった」と釈明した


<毎日新聞の転載おわり(※文中の下線は私が付しました)>

いやはや、良い味が出てますなあ~。週1回必須の湯入替作業を、年にたった2回ですぜ。単位を年に揃えると、52回すべき作業を2回、実施率は・・・おお、4%以下じゃ!せめて二ケタ(10%)は目指そうよね・・・って、それでもアウトだけど。

こうなると旅館の虚偽報告なんぞ驚くわけもなく、注目すべきは、レジオネラ菌が基準値の「3700倍」という検査数値。しびれます、感動的です。だってそうでしょう、料理で醤油を小さじ1杯(5CC)入れるべきところ、その3700倍といったら、18.5リットル。一升瓶で10本だ!もはや料理ではなく、醤油そのものだもんね・・・って何の話をしておるのだ、私は。

さて、大丸別荘。本件発覚により予約キャンセルが相次いでいるそうで、そりゃ仕方ないね、と納得。とても同情する気になりません。社長の引責辞任(+処罰)は当然として、可哀そうなのは従業員さん、二日市温泉の他の旅館、また地元の方々です。とんだ迷惑というのはこのことを言う。

ところで、この手の事件が報道されると、世間は「信じられない!」「客の信頼を裏切る行為!」つう、ベタな噴飯意見を掲げます。しかし、それって、どうなんすかね?

サービス業にしろ食品製造にしろ、見えないところで企業が何しているかなんて分からんわけでしょう。たとえば食品工場。消費者が、製造工程をつきっきりで監視してるわけでなし、中にどんな混ぜ物が入っているのかなんて知り得ない。もちろん、どんなモノ・コトにも国や業界の管理基準があり、基準を守るのが当たり前なんだけど、それは好意的な見方であって、私のようなクソ野郎は「陰で何してるか分からんぜ」とつい斜めに見てしまう。

北海道苫小牧の「ミートホープ」なる食肉会社を覚えていますか。雨水で肉を解凍したり、賞味期限切れどころか廃棄すべき肉やら内臓を混ぜて売ったり、やりたい放題の挙句に潰れました。でも、ミートホープだけじゃないですよ。カッコ良い事を言ったところで、企業なんてしょせん金儲けが究極の目的。TOPが、手段を選ばず金儲けするんじゃ!と割り切れば、手を抜く、ズルをする、法令違反するつう末路は決して珍しくないと思います。要は「バレなきゃいいじゃん」というわけだ。

映画はすべてを教えてくれる、てなわけで、多くの映画で衝撃を目の当たりにしたワタクシ、大丸別荘やミートホープのやり口に「まじぃ、信じられない~~」なんて女子的タームは到底出ませんで、「あ、そう。困ったもんやねえ」程度の薄っぺらい感想になっちゃうのでした。

話ついでに、お薦め(?)の映画。まずは「パフューム」ですか。主人公は天才香水調合師。問題は香水の原料であります。そう、あれ・・・ですね。次。ジョニー・ディップ主演「スィーニー・トッド」、美味しい美味しいパイの材料はそうそう、あれよ、あれ・・・です。

リアル過ぎたのは「マイ・ストロベリー・ナイツ」の酒場シーン。お客へ出す飲み物に、それを入れちゃあダメでしょ!と申し上げたい。醤油1升瓶より強烈かも??

話が長くなってスイマセンが、むかし渋谷の居酒屋(チェーン店)で生ビールを注文したら、出てきた生ビールにはウイスキーがガッツリ混ざっていました。何が起きたかつうと、私の入店と入れ違いに撤収した学生たちのコンパ後テーブルに、一見「全く手つかずに見える冷えた生ビール」が残っておって、クソ店員は、これ幸いとばかり、そのまんま私に出したんですなあ。ふざけてウイスキーを混ぜたブツとも気づかずに・・・。

ほらね。ささやき女将で一時期有名になった船場吉兆じゃないけど、飲食店って客の食べ残しや飲み残しを、他の客に出す使いまわし(?)けっこうフツーにやってると思います。だって捨てるの、モッタイナイモン。気持ち悪いと思う人もおるかもしれんけど、世知辛いご時世。そんなもんだろ、と低めに見ていおいたほうが腹も立たず、かえって健康に良いかも。いや、ホントですって。

あれ、温泉の話から、飲食店へとすっかり話が散らかりましたな。収拾つかなくなったので、本日は以上。蛇足ですが、二日市温泉に泊まるなら今がチャンスかも?ちゃんちゃん。

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かぁ

二日市温泉、
お湯だけでしたら大観荘がおすすめです。
近所に住んでいる親戚のおじさんがよく言っていました、「大丸別荘の湯はちゃあらん(よくないという方言)、湯は大観荘の方がよか。」
元は一緒だと思うのですが感じるところがあったのでしょうね
by かぁ (2023-03-04 09:56) 

Cecilia

話題の温泉に入られたんだなあ~と思って読んでいたら、「パヒューム」の話が!!
「パフューム」観ました!!AmazonPrimeで。
優雅な内容を期待して観たらとんでもない展開で驚きました。材料(!)を手に入れる過程がね~!!でも何回も観てしまった私です。(苦笑)
by Cecilia (2023-03-09 05:20) 

門前トラビス

To かぁ様、コメントありがとうございます。
そうでした、二日市温泉を散策したとき、大観荘というお宿もありました。調べてみると、お値段もリーズナブルで、年内に一度行ってみようかなあ、とココロ惹かれております。
情報ありがとうございます!
by 門前トラビス (2023-03-10 04:54) 

門前トラビス

To Cecilia様、コメントありがとうございます。
「パフューム」は映画もすごいけど、ドイツの作家ズースキュントさんの原作小説もスリリングで、実にまあぶっ飛んだファンタジー(?)ですね。
新鮮な素材を適切に処理すると生臭さもなく、それどころか素晴らしい味わいになる、という「三陸海岸のホヤ」のような世界でしたね。
映画サントラの演奏が、サイモン・ラトルさん指揮ベルリン・フィル、という、そこまでするか?の豪華さもぶっ飛んでおります。恐るべし。
by 門前トラビス (2023-03-10 05:12) 

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