村上春樹さん著「ねじまき鳥クロニクル」(全3巻)を再読したハナシ。 [本]

2021年10月。

9月末から始まった全国出張旅が、絶賛継続中であります。一昨日は山口県の徳山でした。このあとは福島県→北海道→岡山県→山形県と罰ゲーム的に旅は続くのでした、ふうう・・・。

さて旅のお供といえば「本」でしょう。昨今、電車内で本を読んでる方は少なく、スマホをいじるパターンがほとんど。俺は電子書籍だぜ、ってことかもしらんけど、私は昔ながらの「紙」の本が好きなのです。今月ワタクシが新幹線や特急電車の移動時間に読破した作品はこちらです。

村上春樹さん著「ねじまき鳥クロニクル」全3巻です。

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ネット情報によれば最終巻「鳥刺し男編」の発売はいまから26年前の1995年。ワタクシは20年ほど前に、間違いなくこの作品を読んだのですが驚いたことに、

内容をほとんど覚えていない、のでした。アホ自慢みたいでナンですが、村上さんの他作品「ノルウェイの森」「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」「羊をめぐる冒険」「ダンス・ダンス・ダンス」も、その頃、読んでいるのに、やっぱり

内容をほとんど覚えていない、のですね・・・って、その話は良いとして。

今回「ねじまき鳥クロニクル」を再読して、いやあ驚きました。ものすごいインパクトでした。頭にガツン!ときました(ラストシーンの闘いではないですよ)。20年前に読んだとき、30代のワタクシはおそらく、井戸に閉じ込められたり、生きたまま皮を剥がれたり、バットで殴られたり、といった暴力シーンの「痛み」「恐怖」が先にたって、肝心の物語に対しては「???」となるばかりで、頭に入ってこなかったのでしょう。

ところがワタクシも歳をとり、それなり人生の場数を踏んだためでしょう、村上春樹さんのリズミカルな文章とツボにはまる比喩に素直に脳が反応しました。サクサクと読み進んで、あの入り組んだ物語を楽しく堪能いたしました。最終巻を読み終わったときには「続きをもっと読みたい!」と本気で願い、それがかなわぬことに心底、がっかりしましたね。

以下、ワタクシごときが小説のあらすじを書いてもしょうがないので、違うことを書きます。

映画好きのワタクシ、本作に限らず小説を読むと、つい、あの映画のテーマに通じる・・・と連想してしまう。「ねじまき鳥クロニクル」だとパラレル・ワールドや脳内世界の映画を連想する方はいるでしょう。変化球として、M・ナイト・シャマラン監督「サイン」・・・ってバットつながりか!あるいは「ザ・リング」やっぱり井戸は怖いもんね・・・そっちかよ、とボケはこのへんにして。

ワタクシは、もうこれで決まり!と思うのです。

ヴィム・ヴェンダース監督「パリ、テキサス」、ワタクシが溺愛する映画。ナスターシャ・キンスキーさんの美しさときたら!

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忽然と姿を消した妻を探し求め、主人公がさまよう、なんてまさに「ねじまき鳥クロニクル」そのもの、ではないですか!そして二人が壁を隔てて会話する映画のラストシーンは、「ねじまき鳥」ではコンピュータ画面越しの文字でのやりとりですよね。うーん、なんていい指摘をするのだ、今日のオレ。

春樹さん小説にはまったワタクシ、今週は「スプートニクの恋人」をお供に、出張先の福島県へ向かうこととしましょう。本日は以上です。チャオー。

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