疑惑のデザイナーS氏によるデザインパクリ。これはもうアウトでしょう!? [雑感]

2015年8月。

ワタクシの大好きな「パクリ」系の事案が、世間をプチ賑わせています。尻馬にのって書きます。2年もすれば「ああ、そうゆう事件もあったっけ?」くらいの記憶の闇に埋もれるでしょうから、覚書ということで。

東京オリンピックのエンブレムをデザインした佐野さんというデザイナー。2020年の五輪開催に向け、「それ」は華々しく発表されたのでした。パチパチ。

しかし

そのエンブレムのデザインが、ベルギーの某劇場マークのパクリじゃん!とヨーロッパ方面より指弾されたわけですね。ワタクシはナショナリズム云々ではなく「円と直線を組み合わせた幾何学デザインだから、似るのは仕方ないでしょ?」と日本側の味方でありました。

しかし

その後、佐野さんには別のパクリ疑惑が浮上。弱った相手をさらに叩くのがマスコミだよな、まったく・・・と、それでも佐野さんへの同情気分でニュースを見はじめたワタクシです。

しかし!(今日はこれが多いなあ)

さすがにこれはアウトでしょう。アメリカ人デザイナーのオリジナル「BEACH」を、まんまトートバックへ貼り付けちゃってるもん。コピペ名人の小保方さんをしのぐ臆面無き直球勝負といえましょう。(個人的には、ここまではっきりカマしてくれるなら、その潔さに好感を持ちますが。)

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TVニュースで驚いたことは、これほどアカラサマなパクリ事案を前にしながら、別デザイン(水着の女性とか)を論議していること。おいおい、マスコミ連中は目が節穴なのか!?

シロウト目に面白い、と思うのは、過去の類似事件で、被疑者は「盗用」ではなく「偶然に似た」というニュアンスで反論することですね。彼らのツラの皮の厚さを知るデキゴトが10年ほど前にありました。皆様、覚えておられますか。イタリア人画家スギ氏の作品10点以上を、構図からタッチまでパクッて発表した和田義彦という画家(というか模写名人ですね)。

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完全アウトは論を待ちませんが、まるごとパクった度胸もさることながら、「ここまでやっても、ばれないと思った」そのタカをくくった感じにオドロキですよ。1970年代ならまだしも、インターネットが発達し、情報流通が加速度的に進んだ現在です。こんな幼稚なパクリは発覚するに決まっているじゃないか。

銀行員がデキゴコロで100万円を着服して、味をしめちゃって3億円まで膨らんだり、企業が数年間に亘って百億円レベルで会計をごまかす、あの「感覚マヒ」が生じているんでしょうね。あまりのエスカレートっぷりが理解できませんもんね。

考えてみれば、世の中にはパクリがあふれかえっているわけで、こうなると、そもそも「オリジナリティとは何か?」を考えさせられます。ミレーの「晩鐘」(上)を下敷きに、ダリが描いた作品(下)のように「元ネタを明確にすれば、アリ」なのか?

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クラシック音楽であれば、題名に「〇〇のテーマに基づく変奏曲」(〇〇には作曲家の名前)とすることで、元ネタを堂々と明かして楽曲の肝=メロディをいただいちゃう。

映画ですとね、大昔から使い古された「題材」「展開」「オチ」が渦巻いているわけです。いい加減にしてくれよ、と言いたくなる設定は、二人の登場人物の「中身が入れ替わる」というアレ。ほかに「過去にタイムスリップして、歴史上の事件に巻き込まれる」とか。いまだに、そんなんが面白い、とホントに思ってるんでしょうか?

どうやらオリジナリティ、そのものが不明確になってきた時代。この先はいったいどうなるんでしょうね、と、無理に話を大きくして今日はお終いっ!

蛇足ですが、デザイナーさんも、論文捏造学者さんも、ネタのパクリ(コピペ)や使い回しは、もっと慎重になってほしいものです。東京大学の分子生物学者、加藤教授のグループに2013年、43件の論文不正(実験結果の改ざん、捏造)が発覚し、ご本人は懲戒解雇となりました。その論文捏造の顛末など、前出パクリ画家と同様に、脇の甘さがあまりにもステキです。「タカをくくって」「感覚がマヒ」の好例ですね。以下は当時の朝日新聞デジタルよりパクリ・・・じゃなく転載させていただきました。ちゃんちゃん。

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