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アリーナ・イヴラギモヴァさんの弾く「ブラームス ヴァイオリン・ソナタ全集」の渋い色気にうっとり。。。 [クラシック音楽]

2019年11月。

本日は、書きそびれていたクラシック音楽CDの感想を書きます。8月15日に発売の

ブラームス ヴァイオリン・ソナタ全集(全3曲)

であります。演奏するのは、若手ながら世界トップレベルの実力と人気をあわせ持つデュオ、

アリーナ・イブラギモヴァさんと、セドリク・ティベルギアンさん

の美男美女コンビでございます。パチパチ。アリーナさんの陰影ある渋め音色のヴァイオリンに、よりそうようにセドリクさんのピアノがからむコンビネーションが、たまらん、のであります。

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本日のテーマCD「ブラームス ヴァイオリン・ソナタ(全3曲)」については、CD発売前の7月26日に、当ブログで採り上げました(記事は→ここクリック)。その時点で演奏未聴ゆえ、感想ではなく、勝手な期待のみ、つうお寒い内容でございました。

しかし!いまのワタクシは、こう断言できるのである。

このディスクは、文句なしに素晴らしい!と。

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その素晴らしさを語る前に、ちょいと前置きを書かせていただきます。お二人の演奏ではなく、ブラームスのヴァイオリン・ソナタという楽曲について、であります。

ブラームスといえば、交響曲や協奏曲など重厚で堂々たる作品が有名ですが、室内楽曲にも卓越した作品を多く残しておりますね。で、御大の室内楽曲の「感動ツボ」といえば、私が思うに、なんといっても、泣かせの美メロディ、ではないでしょうか。

これほどキャッチーで心に染み入る美しいメロディを、よく作れたもんだ、と呆れるほどの感動フレーズ。御大が心憎いのは、そのメロディを安っぽく連発せず、ここぞのタイミングでぶっこんでくるセンスなんですね~。

曲名を挙げるなら弦楽六重奏曲第1番(←鉄板ですなあ)、ピアノ三重奏曲第1番、ピアノ四重奏曲1番。クラリネット五重奏曲。クラリネット・ソナタ1番と2番・・・これらは、ブラームス作品の、とか、室内楽曲の、と限定をつけなくても、あらゆるクラシック音楽のなかで名作中の名作、と確信するワタクシでございます。

さて、ブラームスの室内楽曲には、そうした「美メロ系」と違う、ちょいと地味で、とっつきにくいタイプの楽曲群があります。チェロ・ソナタ、弦楽四重奏曲。そして今回テーマである「ヴァイオリン・ソナタ」も代表格だと思います。

美メロで聴き手をとろけさせないから劣っている、というのではなくブラームスさんがシンプルなヴァイオリン+ピアノという楽器形態で何を表現するかを考えた末の音楽なのでしょう。例外的に(?)、3曲のソナタのうち、第1番は美メロ系ですが、全体雰囲気はやっぱり渋い。。。

柱となる美しい主題をじっくり聴かせるより、曲の流れに乗って曲調や曲想が変化する、そのうつろいを味わう作品というべきか・・・。

それゆえプレイヤーにとっては、実にやっかいな楽曲と言えます。ベートーヴェンや、モーツアルトのヴァイオリンソナタとは違って、曲へのアプローチを絞っていないと、メロディを場当たり的に弾き流し、結果、とりとめのない演奏が出来上がる。エラソーに言わせていただくと、実際、有名ヴァイオリニストの録音でも聴き終えた感想が、嘆息のみ、ってことがありますもんね。(まあ、聴いているコチラの鑑賞力の不足なんでしょうけど)

まわりくどい前置きが続いてしまいました。すいません。

そんな扱いづらい曲に、アリーナさんとセドリクさんはどう向き合ったのか、てことです。CD開始し即座に「音楽に流されない、音楽を流さない」という彼らの決意がドカーンと表明されております。ソナタ第1番の冒頭の弱音部。ゴーンゴーンというピアノを背景に、待ってましたあ!と声をかけたくなる、アリーナさん独特の、かすれた木綿の肌触りの音が、繊細に第一主題が奏でます。そこにピアノがメロディをのせ、あれよあれよ、と最初の頂点がやってきます。

出鼻をくじかれた!やられた!と唸る間もなく、主題を出し入れしながら音楽は、加速・減速、上昇・下降を繰り返すわけです。アリーナさんのヴァイオリン、セドリクさんのピアノは決して勢いまかせになりません。歌心たっぷり、思い入れたっぷり、一音一音に陰影があります。主題が回帰する箇所では、厚い雲のあい間から、ぱあっと光がさすごとき陶酔感に浸り、もう、辛抱たまらんです!

ビロードのようななめらか美音を誇るヴァイオリニスト(←沢山います)より、いぶし銀の音色を駆使するアリーナさんがつむぐブラームスのほうが、なんと色気にあふれていることか!これぞ「渋い色気」・・・うーん、良いこと言った気になったけど、言った自分もよう分からん比喩やね。あ、有名な第1番について書きましたが、第2番、第3番も演奏テイストは基本同じです。

とにかくこのCD、掛け値なしの名盤です。泣くね、これは泣く。ワタクシが今年購入したCDのなかで圧倒的TOP1、だと申せましょう。

ちなみにこのCD。ソナタ3曲のあと、最後にクララ・シューマン作曲「3つの小品から、アンダンテ・モルト」が収録されているんです。ワタクシ、初めて聴きましたがチャーミングな曲ですねえ。ブラームス楽曲のアルバムに、クララの作品を添えるとは、なんと憎い演出でありましょう。うーん、あらゆる意味でオレは負けた!

以上、例によって、まとまりない記事だけど今日はお終いっ。

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フランス音楽の大御所指揮者ミシェル・プラッソンさんによる「幻想交響曲」 [クラシック音楽]

先週の土曜日(2019年9月28日)は、久しぶりに、クラシック音楽のコンサートへ足を運びました。会場は錦糸町にある、すみだトリフォニーホール。新日本フィルの演奏会です。このコンサートを選んだ理由は、なんといっても指揮者のミシェル・プラッソンさんであります。

ワタクシが物心ついたころから(←比喩ではなくマジで)、フランス音楽演奏の第一人者と目されてきた方です。クリュイタンスさん、プレートルさん、ミュンシュさん、最近(でもないけど)はデュトワさん等フランスものを得意とするビックネームは数多くおられますが、ワタクシがしっくりくるのはプラッソンさんなんですね。

ちなみにネットで調べたところ、プラッソンさんは、1933年生まれの御年86歳(!)。92歳でバリバリ現役のブロムシュテットさんなど鉄人指揮者はおられますが、86歳でもやっぱりすごい。で、9月28日の演奏会のハナシです。

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前半ステージのメインはピアソラ作曲「バンドネオン協奏曲」。アコーディオンに似た(でも機構はかなり違うらしい)バンドネオンを弾くのは日本が世界にほこる小松亮太さん。ワタクシこの曲を聴いたのは初めてで、ソロ楽器が特殊なので、どうかなあと思ったけど、ビジュアル的にもカッコいい小松さんのパフォーマンスにすっかり引き込まれてしまいました。終楽章(第3楽章)をアンコールでもう一度弾いてくれて会場は大盛り上がり。ナイスでしたね!パチパチ。

で、いよいよミシェル・プラッソンの技が光る後半ステージです。

泣く子もだまるベルリオーズの「幻想交響曲」であります。これを出したら後が困るぜ的なフランス・クラシック音楽の最終兵器。超有名楽曲ではありますが、ワタクシ15年以上聴いてなかったのでメロディを思い出そうとしても、第4楽章「断頭台への行進」しか頭に浮かびません。

まあ、いいか、とりあえず実演で聴こう、つうわけで、28日のコンサートにのぞんだわけです。結果、プラッソンさんの演奏うんぬん以前に、そうそう、こうゆう曲だったね、ああ、懐かしいね・・・と、脳内のぼやけた記憶をトレースするありさまで、すいません、演奏についてはコメントしようがございません。

つうか、終始お祭り騒ぎ、ともいえる幻想交響曲に演奏差なんて出るもんなのだろうか!?

うはあ、それを言っちゃあお終いだ(←フーテンの寅さんのノリで)。

実演で感じたことといえば、プラッソンさん、幻想交響曲はさすがに手慣れたものでしたね。ご高齢を感じさせないアクティヴな指揮はスゴイなあと感じ入りました。あと、お体がものすごく巨大でした(縦にも横にも)。あのお体で、ヨーロッパから日本への移動、大変だろうなあ・・・と妙な心配をしちゃったワタクシ。

うーん、コンサートの感想がこんなんで良いのか?と思いつつ今日はこれでお終いっ!

以下、蛇足です。

プラッソンさんの録音(CD)といえば内容もさることながら、「ジャケット」のデザインが気になってました。めちゃオシャレなアートワークがあると思えば(たとえば、このカルミナ・ブラーナ)、

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ドビュッシーで、こんなとぼけたジャケット(失礼)もある。

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こうした点でも、なんとも懐深し・・・ですね。ちゃんちゃん。

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モーツァルト 弦楽五重奏曲 第3番 & 第4番はこんなに素晴らしい曲だったのか!と目からウロコの日。 [クラシック音楽]

2019年9月14日からの3連休。

16日(月)は敬老の日。57歳のワタクシ、いまや「敬老される側」つうことで、3連休は出張をからめず自宅でマッタリ完全休養です。猫と遊ぶ→散歩→音楽をきく→猫と遊ぶ→酒を呑みつつ音楽→猫と遊ぶ→寝る・・・つう、やりたい放題オヤジになっております。山本リンダさん的に言えば「もう、どうにも止まらない~♪」なんであります(古っ)。

本日は連休中マイブーム、モーツァルトの室内楽曲について書きます。クラシック音楽に興味の無い方にとってはウンザリするだけの退屈ネタですのでご了承を・・・と事前エクスキューズ。これ最近のワタクシの芸風。

本日(9月15日)。飼い猫そらの要望により、早朝5時から猫相手にミニ・サッカーをやらされたワタクシ。そのあと、葛飾区水元公園で1時間の散歩をたのしみ、よし!音楽を聴くぞ!と、午前9時にオーディオ部屋に腰を落ち着けました(というより逃げ込んだわけですな)。

ここなら子猫の侵入もなく、大音量で音楽を聴けるのである。わっはっは(←自慢)。

何を聴くかな~とCD棚をボンヤリ眺めたワタクシ。頭がいかれてたか、ブラック・サバス「黒い安息日」(1970年)を聴いてしまい、朝からテンション劇的低下であります。ところで、このアルバム制作前(1969年)にトニー・アイオミが、ジェスロ・タルに加入したことがあった、という事実をどう受け止めるのだ!?ナパーム・デスのシンガーが「ジャーニー好き」という事実より違和感いっぱいじゃん・・・すいません。余計な話でした。

で、口直し(失礼)に聴いたのが、本題のモーツァルトでございます。

作家の村上春樹さんの(昔の)エッセイに、「モーツァルトの弦楽四重奏曲15番と17番を、聴き込んできたレコードと違う演奏者(カルテット)で聴いたとき、まったく別の曲かと思った」つうくだりがあったのを思い出し、ふーむ、そーゆんもんかねえ、と、15番、17番のCDを各3種類ほど引っ張り出して聴いた次第。

結果、私には演奏者の違いでそこまで有意差を感じなかったですね。乱暴に話をくくると、とくに弦楽四重奏曲17番K458「Jagd(狩り)」はメロディと展開が素晴らしいので、よほどヘタッピな奏団でない限り聴くに堪えるわけで、ましてや一流カルテットともなれば、それぞれ独自の味を出していて、「へえ、そう来るかあ」と嬉しくなります。つまり、どんな解釈も許容する、楽曲に度量がある、と言いましょうか。まさにモーツァルトの天才を物語る超名作といえませう。

さて、ワタクシこのあと、K458ほど高評価されない、この6曲を聴いてちょい感動したのであります。

「ウィーン弦楽四重奏曲」と呼ばれる第8番~第13番の6曲セット(作曲当時の慣習では3曲または6曲が一組として扱われた)。カール・ズスケさん率いるベルリン弦楽四重奏団の、1974年録音であります。

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昨今のストイック系(勝手に私が名付けた)のモーツァルト演奏も良いけど、ズスケさんのロマンあふれる「歌ココロ」が辛抱たまらんのです。21世紀の耳からすると古びた表現かもしれんが、上昇フレーズや下降フレーズにふくらみのあって、うっとりするエクスタシーが醸される、これこそ室内楽曲の醍醐味だと思うんであります。

ただし、14番以降の名作群とくらべると、いかなズスケさんの技量をもってしても楽曲自体はちょっと落ちる、のは仕方ないところ。それにしても楽しいなあ~、モーツァルトは(意外に)良いなあ、なんて、ひとりニンマリした次第。

次です。

これは驚いた!この曲、こんなに素晴らしかったの!?と自分の不覚(日本語ちょっと違う?)を恥じたCD。それは、モーツァルトの

弦楽五重奏曲 第3番K515、第4番K516のカップリングディスクです。

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27年前(!)に買いました。今は無きオワゾリール・レーベルのベスト50シリーズ。ワタクシが、ピリオド楽器の音色を、はじめて「良いなあ」と思ったのはヤープ・シュレーダーさんのヴァイオリンでした。その彼が率いるエステルハージ弦楽四重奏団による演奏です。1980年録音。いまや入手困難(不可能?)でござんしょう。

エステールハージQのノンヴィブラート奏法は、ここまでツボにはまるか、つうくらい曲にばっちりマッチング。ヤープ・シュレーダさんの悪くいえば「線が細い」ヴァイオリンの音色も、ここでは楽曲の繊細さ、曲想の広さを見事に表現する強力ウエポンになっております。ちなみに第2ヴィオラはヴィム・テン・ハーヴェさん。ラストネームのスペルが、Have、で「持ってる男」つうことですな。で、演奏もさることながら、

天才的なメロディ、フレージング、曲展開がスゴイ!

やれば出来るじゃん、モーツァルトさん!(なぜ上から目線?)。弦楽五重奏曲つうと、どうしてもボッケリーニを思い出してしまうワタクシですが、実は好きなのはブラームス(シューベルトのアレは別格つうことで・・・)。しかし!今日からオレは胸をはって「モーツァルトのストリング・クインテットが好きだ!」と宣言するのであります。そもそも、このCDを、27年間も棚に埋もれさせるなよ・・・と自分自身へツッコミしちゃいますが・・・。

確認すると彼が残した6曲の弦楽五重奏曲のうち、3番、4番は、死の前年(1790年)に作曲されたそうで、モーツァルト芸術が頂点を極めた最晩年の作と言えます。いやはや、ワタクシ、この曲の素晴らしさ(つうか存在)に気づかないまま死ななくて本当によかったなあ~と感じ入った次第。

次にワタクシがしたことは、CD棚から、弦楽五重奏曲 第5番と第6番のディスクを探すこと。ダメ元で掘り返してみると、ありましたねえ(買ったことを全く覚えていなかった)。メロス弦楽四重奏団(第2ヴィオラはファルルリ)による、1989年録音の、

モーツァルト弦楽五重奏曲 第5番K593、第6番K614

エステールハージ弦楽四重奏団(ピリオド楽器)と違って、モダン楽器でふくよかで甘美な音を響かせるメロスは、ちょっと渋みに欠けるかな~とは思いますが、地に足がついた盤石感が売り、といえましょう。

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今回聴いた4曲の五重奏曲を、ワタクシの好み順でいうと、3番、4番、6番、5番・・・って感じ。

で、発覚した問題は、6曲のうち、ワタクシ、第1番と第2番のディスクを保有していないことです。CD蒐集マニアのワタクシとしては、ここはドーンと全集(3枚組)で購入しちゃおうか、とただいまネットで調査中であります。

エステルハージ弦楽四重奏団の全集(6曲セット)があれば第一候補ですが、そもそも彼らは、1番、2番は録音していないようだし別の手を考えることにしましょう。

以上、すっかり駄文が長くなったところで今日はお終い。。。当記事をここまで読み進めた方は誰もいない(途中で飽きて読むのをやめたはず)でしょうが、まだまだ連休の音楽三昧生活は続くのであります。明日は、ヘヴィメタルかな~うひひひ。

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稀代の名チェリスト、アンナ―・ビルスマさんが85歳で逝去されました。 [クラシック音楽]

2019年7月。

クラシック音楽の演奏家で、押しも押されもせぬ大御所の訃報がはいってきました。

1934年生れ、オランダ出身のチェリスト、アンナ―・ビルスマさん(Anner Bylsma)が、7月25日にお亡くなりになったとのこと。享年85歳。

バッハ作品をはじめとする18世紀以前の音楽を、当時の楽器(ピリオド楽器)を用い、当時のノン・ヴィブラート奏法で演奏する、いわゆる「古楽器演奏」を、アーノンクールさん、レオンハルトさん、ブリュッヘンさん、ホグウッドさん(いずれも故人)らと牽引してきた、その道の第一人者であります。

こうした原点回帰運動が「正しいか・正しくないか」は別として(というか、それを論じ始めると話が終わらなくなる)、ひとつ間違いなく言えることは、ビルスマさんの弾くチェロには、常に

魂がこもり、音楽の喜び、ひいては生きる喜びを与えてくれた

ということであります。それは、楽器がピリオドかモダン(現代)か、とか、使っている弦がスチール(金属)かガット(羊腸)か、といった物理的差異では断じてなく、ビルスマさんの、広い見識と熱いスピリッツが音楽に、活き活きとした生命を吹き込んでいた、ってことです。

たとえば、チェロ音楽の頂点ともいうべきバッハ「無伴奏チェロ組曲(全6曲)は、私が苦手とする楽曲ですが、ビルスマさんの1995年録音だけは例外的に大好きなのです。(ちなみに、この録音で、ビルスマさんは、モダン仕様のチェロに、ガット弦を張るというフレキシブルな対応をされています。その効果は聴けば分かります)。

柔らかく寄り添うような音色、気持ちのこもったメロディの歌わせ方、細かい節まわし・・・どれをとっても深い。深すぎます!

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おっと、話が先走ってしまいました。ビルスマさんのご逝去を知り、ワタクシ、自宅CD棚から最初に出したのは、95年発売の「アンナ―・ビルスマの世界」というディスクです。

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その時点(1995年)で、30枚近いディスコグラフィーを誇っていたビルスマさん。「アンナ―・ビルスマの世界」はそれらの録音から、美味しいどこ取りした入門用CD(当時1,000円)です。バッハはもちろん、ボッケリーニ、モーツアルト、ベートーヴェン、ライヒャ、シューベルト、メンデルスゾーン、ブラームス・・・と時代も様式も違う作品を自在に弾きこなす、ビルスマさんのレパートリーの広さに改めて感嘆しきり、です。

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あらためて自宅CD棚を眺めると、自分でも驚くほど、たくさんのビルスマさんの録音を買っていたんだなあ、と気づいた次第。どうせ誰も質問してくれないので、勝手に自分から、好みのCDを紹介しちゃいましょう。

1992年録音のボッケリーニ(1743~1805)のチェロ協奏曲集です。ボッケリーニを高評価していたビルスマさんだけあって、演奏に作曲家への愛が満ちており、終始一貫攻めまくっている、という印象。その熱さがたまらんのです。

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次は、ビルスマさんのチェロが主役ではございませんが、じわわーっと染み出る「味」がたまらない、モーツアルト(1756~1791)の超名曲「クラリネット五重奏曲」、ヴァイオリン・ソナタを編曲した「クラリネット四重奏曲」、そして「ケーゲルシュタット・トリオ」を収録した1枚です(1992年録音)。名手ナイデックさんのクラリネットも素晴らしいけど、ビルスマさん率いるサポートのラルキブデッリが良いシゴトをしており、うっとりと音楽に身を委ねる、てえのは、こーゆー演奏を聴いたときに使う言葉じゃ、と申し上げたい。

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話はまた大バッハ(1685~1750)に戻ります。ビルスマさんの演奏解釈(使用楽器の選定センス)が光った、J.S.バッハヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ集」。ずばり、ビルスマさんならではの名演ですなあ。全体暗めの「無伴奏チェロ組曲」より、カラッとしているこちらのほうがワタクシは好きです。

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最後の一枚。シューベルト(1797~1828)の大曲「弦楽五重奏曲 D956」であります。ピリオド楽器ならでは、のストレートな音が力強く響く一方で、弱音部の細かなニュアンスはお見事!の一言に尽きます。

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すっかり長くなってしまいました。名録音を数多く残し、ワタクシに音楽の楽しみを教えてくれた名匠、アンナ―・ビルスマさんに深く感謝するとともに、ご冥福をお祈り申し上げます。ありがとうございました!


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ブラームス ヴァイオリン・ソナタ全集。アリーナさんとセドリックさんの名コンビによるCDのリリースが待ち遠しい! [クラシック音楽]

2019年7月26日(金)。

1か月前、右わきの肋骨を折るボケをかまし、いまだ痛くて熟睡できない日々です。肋骨と胸骨の骨折は過去3回ありましたが、当時(20代の頃)は放置しておけば2週間で痛みはおさまったもんです。しかし50代も半ばになると快復力が昔の半分以下のようで、嗚呼、痛い痛い。年をとるって嫌だねえ~。

ま、これも「拷問の痛みに耐える訓練」と思えばどうってこたあねえぜ・・・ってお前はどっかの国の諜報員かっ!とノリツッコミ。

いや、今日は、こんな小ネタを書きたいわけではなかった。クラシック音楽のハナシです。

ニンゲンはワクワクする気持ちを忘れちゃいけない、なーんて言いますが、現時点の、ワタクシのワクワク・ネタといえばまず、これでございます。

ブラームス、ヴァイオリン・ソナタ全集のCD。2019年8月15日(木)に国内盤が発売予定!

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同曲CDを、すでに3セット保有していますが、ゼッタイに本物件は買わねばならない!とココロに誓うのであります。

なぜなら、奏者がワタクシの愛するロシア美人、アリーナ・イブラギモヴァさんだからです。そして、アリーナさんがヴァイオリンを弾くとなれば、ピアノは当然のようにセドリック・ティベルギアンさん。

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この黄金コンビは、ワタクシが当ブログで絶賛を続けてきました。ヴァイオリンの音色を表現する誉め言葉に「ビロードのよう」な~んてのがありますね。アリーナさんの音色は、ビロードどころか、木綿のごときザラッとした味わいであって、その音色を武器に、余計な装飾を配したフレージングで、彼女は上っ面ではない美学と楽曲解釈をご披露します。聴くたび毎度、ブルっと震えるワタクシなのです。録音も良いですが、実演だと、さらにその素晴らしさが実感されワタクシは骨抜きなんでございます。

過去記事① 2013年、ベートーヴェンのソナタ(王子ホールにて)→記事ここ

過去記事② 2016年、モーツァルトのソナタ(王子ホールにて)→記事ここ

過去記事③ 2017年、シューベルトのソナタ(名古屋にて)→記事ここ

というわけで、8月15日のブラームスのCD発売がめちゃ楽しみ!なんであります。正直いうと、ブラームスさんのヴァイオリン・ソナタは、交響曲や他の室内楽曲に比べ、それほど好みではないのですが、アリーナさん&セドリックさんのコンビとなれば話は別だぜえ。おお、出たぞ、贔屓の引き倒し!

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ちなみに、本CDは「輸入盤」はすでに販売されています。でも、日本語の解説文が入っていないのでパス!最近は英語を読むのが面倒くさくって・・・。昔は、辞書を片手にドイツ語解説に挑んだと思えぬ横着っぷり。ま、肋骨が折れて故障者リストに入っているワタクシですのでご勘弁いただきましょう。

本日は以上。チャオー。

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3連休の2日目。シフさんの弾くシューベルトを、じっくり聴き込んだのであります。 [クラシック音楽]

2019年7月14日(日)。

3連休の2日目です。関東南部は終日雨で、高校野球の千葉県予選は早々に試合中止が決定しました。チバテレビの野球中継がなくなったので、本日はオーディオ部屋にこもって音楽三昧を決め込んだワタクシです。

朝から晩まで音楽を聴ける、となれば、待ってましたとばかりに棚から出すのはこのCDであります。

ハンガリー生まれのピアニスト、アンドラーシュ・シフさん(1953年~)が弾く、シューベルトのピアノ・ソナタ全集(CD9枚組)であります。

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1988年~1992年に、シフさんが30代で録音した音源です。収録曲はD960までのピアノ・ソナタに加え、即興曲(Inpromptus)D899とD935、楽興の時(Moments musicaux)D780、さらには舞曲(計18曲)まで網羅するテンコ盛りの内容。CD9枚のうち、7枚が70分超の長尺で、ゼンブ聴きとおすのに12時間ほど費やしました・・・ぷはあ。

ここまで徹底しているのに、名曲「さすらい人幻想曲」が収録されていなのはなぜか?ワタクシにはサッパリわからんのです。ま、そこには大人の事情があったのでしょう・・・ね、DECCAさん?

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前置きは良いとして、ずばり、シフさんの演奏は素晴らしい!(語彙貧困で失礼)

現在は分からんですが、当時(1980年代~90年代)のシフさんへの評価は判で押したように「端正」「知的」「バランスが良い」といった類で、言い方を変えれば、上手いけど没個性の優等生、みたいな否定的ニュアンスがありましたっけね。こうしたマイナス評価は、30代にして大手レーベルDECCAと契約し、モーツアルトやシューベルトの全集をバンバンとリリースしちゃうシフさんの才能へのヤッカミが大きいのでしょうが(クラシック音楽ファンを自称する輩の偏狭ですわな)、思うに、シフさんのお顔が柔和すぎるのも一因か・・・と。

ほら、どうみても、性格温和な好青年という風貌であり、エキセントリックな演奏など思いもよらないよ・・・と。

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世間迎合タイプのワタクシ、恥ずかしながら、シフさん=微温的演奏つうドグマにとらわれ、目が(耳が)曇っておりました。深~く反省であります。

今回、CD9枚を通しで聴いた限り、シフさんの弾くシューベルトは、そんな簡単に評価を下せるものじゃなかったわけです。

モダンピアノの特質を活かした振れ幅の大きい表現。とくに弱音の繊細さは、ピリオド楽器では不可能な(楽器特性により)表現でありブルッと震えちゃいます。そして、どの一音一音も明晰で、昨今流行りの「ぬくもり」とは対極の、どちらかといえば金属的なカッキーン、という響きであり(録音にも因るでしょうけど)、すんごいスッキリしちゃうんですね。

昨今、シューベルトの晩年のソナタD959(20番)とD960(21番)が人気でして、感情どっぷり、の演奏が意外に多いのです。D959の第2楽章など、聴いているうちに死にたくなるようなダークネスが漂ったりしますが、ま、その方向性を否定はしませんけど、シフさんのように感情に耽溺せず、ある意味クールに弾きこなすのもアリですよ。つうか、感情移入し過ぎないほうが、むしろシューベルトの音楽の美しさ、喜び、哀しさを味わえるってもんです。

ハナシが長くなりますが、CD9枚の中で、もっとも感動した楽曲について、です。CD3、トラック6~9の、

ピアノソナタ、ニ長調、D850(17番)であります。

この曲、長いうえに、とりとめなく、シューベルトのピアノソナタの中では低評価の極みでしょう。しかしワタクシ、今回、シフさんの演奏で、うわあ、こりゃ素晴らしい!と開眼しましたね。第2楽章の、うつろう機微・・・なんたる世界観であるか!酒も呑んでないのに、脳内ドーパミンで興奮、酔っぱらってしまった次第。

そしてCD9枚目。全集最後を飾る楽曲は、即興曲D935(4曲)。あまりにポピュラーなこの曲集も、お約束どおりに流すのではなく、温和な(お顔の)シフさんも、やるときはやるぜ!的に、エモーショナル強い打鍵で、心にズンと音が響いてきます。目がウロコ、の即興曲なんであります。

以上、シフさんの、シューベルト演奏を満喫した至福の12時間、CD9枚組でございました。

さてこうなると、シフさんが現在、新録音(再録)に挑んでいるフォルテピアノを使ったシューベルトのソナタ集も買わねばなるまい!とココロに誓うワタクシ(現時点で2組、4枚がリリース済み)。そして本丸は、11月の来日公演ですね。ベートーヴェンのピアノ協奏曲(全曲)の弾き振り、ということで、チケットを買わないわけにいきません。おお、ハナシがどんどん発展するわあ。

まさに温故知新。素晴らしい宝は、自宅CD棚にひっそりと埋もれているんだねえ、という結論でございました。チャオー。

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パレストリーナ、ペルゴレージの宗教曲が、じわ~っと胸にしみいる日。 [クラシック音楽]

2019年6月15日。

当ブログ、前回はジャニス・ジョプリンさんのブルージー&高カロリーな熱唱を激賞いたしました。本日はジョプリンさんとはテイスト真逆でナンですが、クラシック音楽それも16世紀の宗教曲について、であります。

私の最近ゾッコンの作曲家、イタリア出身のパレストリーナ(Palestrina)であります。

つぼにはまったディスクがこれ。彼が残した膨大な宗教曲から、美味しいとこ取りにまとめたナイス企画。16世紀ポリフォニー音楽(複数旋律が並行して展開する)は、ややもすると技巧が勝って味気ない印象になりますが、当該CDはとんでもございません!曲展開には劇的な変化が無いものの、それがゆえに静謐な美しさが際立っております。それに加えて息づく生気がハンパないのであります。もちろん曲自体の力だけでなく、高い合唱力も手伝ってのことですが。。。

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・・・おっと、すいません。話が先走りましたね。

そもそも、パレストリーナって誰なのよ?とキョトンとなる方も多いでしょう。クラシック好きでも、マニアでないとなかなか行きつかない「ルネサンス音楽」の作曲家であります。

フルネームは、ジョバンニ・ピエルルイジ・ダ・パレストリーナ。レオナルド・ダ・ヴィンチが「ヴィンチ出身のレオナルド」を意味するように、パレストリーナは出身地の地名。こちらは「パレストリーナ村出身のジョバンニさん」というわけです。画家グリューネヴァルト、お笑いコンビ「ハライチ」と同じですわね・・・って、かえって分かりにくくなった。とりあえず慣習どおり、お名前はパレストリーナ、でヨロシクです。

彼は1524年生まれの1594年没。西洋音楽の祖たるJ.S.バッハが1685年生まれですから、パレストリーナさんは、バッハより160年も昔の方ですな。ちなみに織田信長が1534生まれ1582年没ですので、パレストリーナさんは「織田信長より10年早く生まれ、12年後に死んだ」ことになります・・・って、どうも話がくどいな。

よーするにそれだけ昔の人ということ。なので、彼の音楽は、われわれが馴染んでいるクラシック音楽とはかなり違います。バッハ以降の近代音楽がモノフォニー、つまり、主旋律+それを支える伴奏、というスタイルなのに対し、16世紀音楽は前出のようにポリフォニー=複数の旋律が同等・同時に奏でられ(あるいは歌われ)ます。グレゴリオ聖歌が分かりやすい例かもしれません。

音が複雑に絡み合い塊となって、どう聴けばよいか分からんうえに、基本が宗教曲ですので日本人にはチョットついていけない世界かもしれません。

しかし!

パレストリーナさんの地味ながら柔らかく美しいハーモニー、自然な音の流れに慣れてしまうと、宗教ウンヌンなど関係なくココロがとろけます。ときおきふっと顔を出す不協和音、それを引きずらずにさらりと和音解決する瞬間の溜飲下がること。音楽は大仰でなくても、聴いているこちらはやがてエクスタシー・・・。パレストリーナさんを堪能したあとにバルトークやショスタコーヴィチを聴いたら、スピーカーを思いっきり蹴飛ばしてしまいそうですわ。気を付けねば・・・。

前述CDの一曲目。「Ave Regina Caelorum」(幸いなるかな、天の女王)は時間にして4分ほどです。少年合唱か女声合唱かは判別できませんが、ココロが洗われるてえのは、これだぜよ!と申し上げたい。

別団体(たぶん学生のアマチュア)の歌唱ですが、YouTubeで見つけけた動画を貼り付けます。


パレストリーナがツボにはまったところで、他にも古楽系ディスクがないかなあと自宅CD棚を探ってみると、タリス・スコラーズが歌う「タリス」シリーズ、ジョスカン・デュ・プレなど発掘できました(買ったことすら覚えていなかった)。ただ聴いてみるとパレストリーナほどには乗り切れない。タリスはちょっと渋すぎますな。

結局、16世紀→17世紀→18世紀と時代をすすめ、早逝の天才、ペルゴレージ(1710~1736)のCD2枚に行きつきました。18世紀前半の作品ゆえ、しっかり主旋律があり曲にもメリハリがあります。ペルゴレージさんは独特の美メロと、エモーショナルな展開が素晴らしいんですな。これはもう18世紀のジャニス・ジョプリンです・・・って、たとえが無茶苦茶だ。

泣く子もだまる(?)ペルゴレージさんの名曲「スタバト・マーテル」(悲しみの聖母)、ハイドンだろうと、ロッシーニだろうと、ドヴォルザークだろうと、スタバト・マーテルはペルゴレージで決まり!じゃよ。

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もう1枚のCD、エウローパ・ガランテの演奏で、ソプラノのバーバラ・シェリックの歌唱が見事な、ペルゴレージ「サルヴェ・レジーナ」。バランスのとれた熱演です。いまは別レーベルに吸収されたようだけど、90年代のOpus111(フランス)は、ホント良いCD(内容も録音も)をぞくぞくとリリースしていたなあ、と懐かしい気持ちになります。

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あんのじょう、まとまりなくなったところで今日はお終いっ。さあて、またパレストリーナに戻って、ミサ曲をじっくり聴きますかね。なんと幸せな時間。チャオーー。


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指揮者、ピアニストのアンドレ・プレヴィンさんが今年2月に逝去。彼の名録音をじっくり聴きなおした日。 [クラシック音楽]

2019年5月1日。今日は、「令和」の初日なのですね。ふーーん。

まあ、その話題で盛り上がる方々(便乗して金儲けを企む商売人を含めて)は、どうか、この機を逃さず、楽しむなり、呑んだくれるなり、がめつく儲けるなりしてくださいな~。チャオー。

てなわけで、ワタクシは、ワタクシの興味のあること、について書きます。

アンドレ・プレヴィンさんが今年2月、89歳でお亡くなりました。

誰よ、その人?と思う方もいるでしょうね。この方、クラシック音楽ファンなら知らぬものがない(はずの)名指揮者であり、ピアニスト。ついでに言うと映画音楽の作曲家としても有名です。「マイ・フェア・レディー」をはじめ、アカデミー賞を4回受賞という金字塔を打ち立てております。専門違いではありますがダニエル・デイ=ルイスも真っ青、キャサリン・ヘプバーンともタイを張るつう(妙な比較だ)、恐るべき天才音楽家でございます。

さらに言えば、1950年代にはジャズ・ミュージシャンとして活躍し、アルバムも出してます。彼のジャズについては10年前の当ブログ記事(→ここクリック)をご覧くださいまし、はい。

かようにクロスオーバーな方ですが、プレヴィンさんといえば、やはり、偉大なるクラシック音楽家と認知されていると思います。彼の指揮による膨大な録音のうち、たとえばリヒャルト・シュトラウス作品は重要な位置を占めており、その透明で立体的な響きは目をみはる(耳が立つ?)ものです。大仰に構えるでなく、余計な緊迫感を醸すでなく、ゆとりすら感じさせる空気のなかで、(録音技術もあるでしょうけど)鮮明・明晰に楽器が鳴り響きます。弦楽器や木管楽器の歌わせ方などブルっと震えてしまう。ウィーン・フィルと組んだ録音の数々(後述)は、オーケストラの上手さも相まって同曲の超絶名盤と言えましょう。

あれ、つい前置きが長くなってしまった。

ワタクシ、プレヴィンさんへの哀悼の意をこめ、CD棚から彼のディスクを引っ張り出しました。いやあ出るわ出るわ。こんなにたくさんのプレヴィンさんCDを持っていた事実には自分でもちょっと驚いた次第。

4月30日の関東地方の天気は、幸いにも(?)終日ほぼ雨。オーディオ部屋で音楽三昧するには、うってつけ!てなわけで、プレヴィン・デイと位置づけ、聴きまくりましたぜ。ゼンブとはいきませんが、再聴したCDを、以下ご紹介します。

のっけから本丸攻めです。ワタクシが深く愛する楽曲であり、この曲に他の演奏は要らん!と言い切れる名盤がこれです。どどーん!

ブラームス、ピアノ三重奏曲 第1番 作品8。プレヴィンさんがピアノを弾き、ヴィクトリア・ムローヴァさんがヴァイオリンを、ハインリヒ・シフさんがチェロを弾いております。

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ブラームスの美メロが、じわーっと心の奥底から沸き上がってくるかのような、エモーショナルで自然な歌いまわしが素晴らしいのであります。この曲はピアノから始まりますが、プレヴィンさんが、ゆっくりと弾く最初の数小節で「すごい!」と唸ってしまう、他にそんな演奏はありませんよ。やがて、他メンバーが加わると、「ああ、なんと良い音楽なのだ」と至福の時にひたり、ブラームス先生へ感謝の念すらわいてきます。良い音楽を、良い音楽だ、と素直に思わせる、これこそが至高の演奏というものです。奏者3人の音楽のベクトルはピッタリ合っておりコンビネーションが抜群です。同じひとりの人間が呼吸するかのように自然に聴こえます。この盤に比べると、古今の他録音(有名なモノも含め)は、まるで機械打ち込みのごとく味気なく聞こえますね。

ところで、上写真のとおり、ワタクシ同CDを2種類保有しているのですが、何が違うかはお分かりですね。左はPhilips盤(初出時)で、右はDECCA盤です。07年にPhilipsレーベルがDECCA傘下に入ったため、マニアとしては両方持たねばと思った次第。内容は全く同じなので、いったい何のこだわりなんでしょう(自問自答)。

次です。前述した、プレヴィンさん指揮ウィーン・フィルによるリヒャルト・シュトラウスの管弦楽曲シリーズですね。

まず、TELARCレーベルから発売された「アルプス交響曲」(1989年録音)

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カラヤン指揮ベルリン・フィル盤(DG盤)という強大な壁がそびえるこの曲ですが、双璧をなすトップオケ、ウィーン・フィルの技巧が冴えわたり、壮大で圧倒的な音楽絵巻が展開するのであります。TELARCご自慢のクリア音質が最大限に活かされ、大編成オケでも音は明瞭。ワタクシ、「アルプス交響曲」といえば、本盤と、ブロムシュテットさん指揮サンフランシスコ交響楽団のCDをTOP1、TOP2に挙げたいですねえ。

次もリヒャルト・シュトラウス。ウィーン・フィルを指揮した2枚で、これは渋いですよーー。

シンフォニア・ドメスティカ、訳名「家庭交響曲」パレルゴン(=余禄の意、内容はピアノ協奏曲)。1995年録音のドイツ・グラムフォン盤。もうひとつが、メタモルフォーゼン(弦楽合奏曲)、訳名「変容」、1986年録音のPhilips盤です。

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強調したいのは「家庭交響曲」と「パレルゴン」の素晴らしさです。前者はタイトルどおり、作曲者がご自分の家庭(家族)を題材にした楽曲でして、終始、明るい雰囲気に包まれております。

そのなかでの微妙な機微、ふとしたうつろいをウィーン・フィルが泣かせ演奏するわけです。もちろんプレヴィンさんの指揮あってのこと。パレルゴンではピアノとオケのバランスがサイコーですよ。この2曲、あまり演奏機会がないマイナー楽曲扱いですが、もっともっと有名にならないかなあ・・・。

いっぽう、「メタモルフォーゼン」は、「弦楽独奏者のための練習曲」というサブタイトルがあるとおり、地味でいまいちパンチがないですが、この曲さえ録音するあたり、プレヴィンさんのシュトラウス作品へのこだわりが感じられます。

ところで、録音レーベルの件は不思議ですね。同じ指揮者、同じオーケストラ、同じ作曲家の作品でありながら、「アルプス」はTELARC、「家庭」はドイツグラムフォン、「メタモルフォーゼン」はPhilips、と三様に異なるのは、どうゆう力学が働いてのことか?まあ、いいか、考えても分からんし。

次です。個人的にそれほど食いつけないですが、プレヴィンさん初期の名盤と評価の高いロンドン交響楽団との、ラフマニノフ、交響曲第2番(1970年代録音)です。

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70分近い長尺曲ゆえ、慣習的に「繰り返し部分をカット」して演奏されていたのを、プレヴィンさんが、はじめてカットなしの「完全全曲版」で録音したつうパイオニア的物件。演奏も見事なものです。ちなみに私が食いつけない理由は、プレヴィンさんの偉業にケチをつけるようでナンですが、私はこの曲を「無駄に長い」と思ってるニンゲンで、むしろ「カットあり」バージョンを好むからです(嗚呼、時代に逆行だ。でも個人の好みだもん、負けないぞお)。ゆえに、プレヴィンさんの別録音=1966年の「カットあり」を支持しますが、残念ながら、そちらは演奏(録音)がイマイチなのよね・・・と、どうもうまくかみ合わない。

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次にいきましょう。プレヴィンさんの気質が楽曲にピッタリという好盤であります。

エルガー 交響曲第1番&第2番。オケはロイヤル・フィルとロンドン響。そして、ガーシュイン「ラプソディ―・イン・ブルー」であります。英語圏の作曲家の楽曲は、プレヴィンさんに合う、という気がする。

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エルガーについては素晴らしいと思うモノの割愛させていただき、ガーシュインについて書きます。プレヴィンさんは指揮だけでなく、ピアノもご自分で弾いております。ジャズ・ピアニストとして活躍していただけあって、これはツボにはまる演奏ですぞ~。明るく陽気にスチャラカしちゃいますね~。ちなみに、「ラプソディ―・・・」はプレヴィンさん以外に名録音はありましょうが、併録されている「ピアノ協奏曲へ調」は録音が少ないこともあって、絶対に買い、です。曲調は「ラプソディ―」よりもシリアスで、私、こーゆーのが好きなんだ。

いよいよ最後のCDであります。

1974年録音の、プロコフィエフ ピアノ協奏曲全集(2枚組)であります。

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ここでのプレヴィンさんは指揮のみ(オケはロンドン響)で、ソリストはアシュケナージさんです。ワタクシ、この全集を買った理由はたったひとつ「ピアノ協奏曲1番を聴くため」でした。思うに、有名な3番、4番、5番に比べ、「1番」は不当に低評価されており、当時(30年前)、CDはほとんど無かったわけです。1番を愛するワタクシ、そのために2枚組を買うのもしゃくにさわる、と思ったモノの背に腹は代えられず本全集を買った次第。

ただし、そのおかげで1番以外の4曲の素晴らしさにも目覚めたわけで、これぞ瓢箪から駒。結果的に良い買い物でした・・・あれ、何の話をしているんだろう、オレ。

そうそう、プレヴィンさんですね。彼の指揮は、エラソーな誰かさんのように、前面へしゃしゃり出ることもなく、基本、ピアニスト(アシュケナージさん)のサポートに徹しています。しかし曲後半、ピアノとオケが丁々発止でやりとりする箇所では、ガンガン行ってくれて胸のすく爽快感を味わえますね。弦楽パートの合奏箇所の透明感は、他のCDと同じように素晴らしいです。惜しむらくは、1970年代のアナログ録音とはいえ、DECCAにしてはちょいとオケの音が濁っていること。21世紀になってからぜひ再録して欲しかったなあ。

さて、余談です。このCDのジャケットの右上(レーベルロゴ)をご覧ください。

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クラシック音楽のオールド・ファンの方、懐かしいでしょう!

LONDON、ですよ!イギリスDECCAと、アメリカDECCA、が両方存在した1990年代以前は、イギリス側製作を明示するため、DECCA、ではなく、LONDON、のロゴを入れてましたものね~。古いCDを引っ張り出すと、懐かしいテーマに出会えます。

前出のラフマニノフのCDにある、LP時代にEMIが使っていた「ANGEL」なんて泣かせますな~って、何の話だよ?脇道に逸れちゃって失礼。

以上、2019年4月30日。プレヴィンさんの名録音を堪能した1日でありました。今回紹介しなかったメンデスゾーンなども良い録音ですが、またの機会といたしましょう。

どうです、GWは高速道路で渋滞に巻き込まれるより、自宅でユルッと、音楽を聴いて過ごすに限りますな・・・まあ、そこには人それぞれの事情があるか。本日は以上です。ちゃんちゃんちゃん。

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ヘンデルの合奏協奏曲 作品3、をきっかけに極私的ヘンデル・ブームが到来した日。 [クラシック音楽]

2019年3月24日。

前回のヘヴィメタルから一転、本日は、クラシック音楽について書きます。

ワタクシが突如、ヘンデルの器楽曲に目覚めた!という顛末であります。ヘンデル(Handel)とは、18世紀に活躍した作曲家ゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデル(1685~1759)のこと。ドイツ人ですが主にイギリスで活躍されたそう。「王宮の花火の音楽」「水上の音楽」「メサイア」などが有名で、そのほかにもオペラやオラトリオを多数残したビックネームです。ワタクシのイメージは「バロック音楽にしては大仰な作品を残したヒト」。その先入観ゆえか、ヘンデルさんの楽曲はピンとこない、つうか肌に合わんなあ、と思っていたのです。

そんな愚かな考えがガラッと変わったのは、本日、このCDを聴いたからです。

ヘンデル作曲、合奏協奏曲、作品3。ジーン・ラモンさん指揮(&ヴァイオリン)、ターフェルムジーク・バロック管弦楽団の演奏。録音は1993年。

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コンチェルト・グロッソ、を日本では合奏協奏曲と呼ぶようですが、「協奏曲」といってもチャイコフスキーやラフマニノフのそれのようにオーケストラをバックに、ソロ楽器(ピアノやヴァイオリン等)が主役となって大活躍する曲ではありません。バロック時代の協奏曲ですから、複数楽器のコンビネーションの妙を楽しむ、今でいう室内楽曲という感じです。

で、ヘンデルさんの作品3、の件です。嗚呼、なんと喜びに満ちた音楽なのだ!と感激した次第。明るく軽快に、この世の幸福を歌い上げるかのよう。バロック音楽は「地味で、説教くさく、どの曲も変わり映えしない」そんな偏見をぶっ飛ばすパワフル&アクティヴな演奏を前に、ワタクシは目からウロコが落ちるとともに、こんな素敵なディスクが今日まで自宅CD棚に死蔵されてたことにショックを受けたのであります。

よし、CD棚からヘンデルの器楽曲を発掘するぞ!と気合を入れて探索。行きついたのは故フランス・ブリュッヘンさんのリコーダー演奏(1960年代~1970年代)を収録した12枚組全集(Das Alte Werk)。そのなかの第9巻がヘンデル「リコーダー・ソナタ集」(1962年録音)でして、聴いてみると、血の通った闊達さが素晴らしい。共演がアンナー・ビルスマさん、グスタフ・レオンハルトさんですからハードロックで言えば「スーパーグループ」ではないか。

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かように、ヘンデル・ブームが、突然、訪れたように書きましたが、実はこの本が動機づけなのでした。

バッハ研究の大家、故 磯山雅先生の名著「バロック音楽 豊かなる生のドラマ」です。

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昨年、自宅の山積み段ボール箱を整理したら、この本が出てきました。20年以上前に購入したのでしょうけど、内容どころか買った事実すら忘れていたワタクシ。外観があまりにもキレイ(未読?)ゆえ処分せず、先週、出張先へ持参して読んでおったら、めちゃツボにはまったのでした。

磯山先生は、バロック音楽を地味どころか「強い感情表現を目指した」として論を展開しております。そして中盤に登場するのがヘンデル。器楽曲に関する記述に「えっ」と思ったのですね。

ヘンデルの「コンチェルト・グロッソ集(合奏協奏曲)作品6」を、バッハの「ブランデンブルク協奏曲」と並んで、バロック・コンチェルトの最高峰に位する、と言い切ってから、こう書いておられます。

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ひたすら内面を掘り下げようとするバッハと異なり、ヘンデルはのびのびと外側に広がろうとする発想をもっているが、そのおおらかさ、豊かさは、他のどの作曲家にも求められないものである(上記本より抜粋)。

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単純アタマの私は、磯山先生のこの言葉にすっかり感化され、宮崎県出張から帰るとすぐに、冒頭紹介したCD(作品3)を聴いたのでした。先生が「最高峰」とされる作品6は、ワタクシ、CDを保有しておらずPCからYouTubeで聴きました。良い音質でちゃんと聴きたいのでYouTubeは途中でやめ、銀座の山野楽器でCD購入しようとおもっちょります。

クラシック音楽好きを自称し、悦に入っていたワタクシですが、未知の素晴らしい楽曲が、世の中には、つうか自宅CD棚に潜んでいたことで、不勉強を恥じ入りました。てなわけで、ワタクシの極私的ヘンデル・ブーム、今後どのような展開を見せるでしょうか。「実演」を聴いてみたいなあ。でもバロック合奏協奏曲のコンサートなんて、どこかで、やっているもんでしょうか。

いずれにして、クラシック音楽って奥が深いですね。作曲家や時代に対し偏見をもたず、「まずは聴いてみる」ことが大切なんですなあ。反省をこめ、改めてそう思いました。ちゃんちゃん。

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ブルックナー「弦楽五重奏曲」のフルオーケストラ版、ゲルト・シャラ―さんらしい納得のマニアック企画だ! [クラシック音楽]

2019年2月。

クラシック音楽ネタが続きますが、本日も懲りずに書いてしまいます。それもかなりのマニアック案件です。こんなキワモノ(失礼)なCDまで買っちゃうワタクシの人生は、世間で流行りの「断捨離」とは、ほど遠いのであります。

今回紹介するCDは、これです。ドーン。

ブルックナー作曲「弦楽五重奏曲」の、フルオーケストラ版、であります。

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このハナシを聞いただけで、おお、そんな珍企画を思いつき実行できるヒトは、彼しかいない!とピンときたアナタ。あなたは、すごい。すごいが、あなたはすでに「彼」の術中にはまっておりますな。

「彼」とは、ドイツ生まれの指揮者、ゲルト・シャラ―さん(1965年生)であります。

CDジャケ写真の風貌からは、ゲージュツカ、というよりは会社役員のイメージですが、まあ、この方はすごい。日本ではあまり知られていませんけど、楽曲への「こだわり」というか「珍しいもの好き」が高じ、ちょっと特異な立ち位置で有名になっているのですね。

英語版Wikiの、シャラ―さんの経歴には、のっけからこう書かれています(下線部は私が付けました)。

Gerd Schaller (born 1965 in Bamberg) is a German conductor, best known for his performing and recording rare works・・・・

「とくに、珍しい作品の演奏と録音で知られている」とあり、うーむ、やはりねえ、と腑に落ちるワタクシなのです。

本題から話が逸れますけど、ワタクシが初めてゲルト・シャラ―さんを知った録音(CD)は、2013年に発売されたシューベルト交響曲第7番「未完成」の、全4楽章版という珍企画モノでした。ご存じのように、第1、第2楽章しか残っていない(それがゆえに名作とも思える)シューベルト音楽の最高峰に対して、ある意味強引に、第3楽章と第4楽章をくっつけ「完成版」にしちゃった賛否両論の挙なんであります。

そのCDへの感想を、2013年7月30日にブログにアップしております(ここ→クリック)。当時の自分が、感想を書くのに苦戦している様子が分かります。

さて、ゲルト・シャラーさんは、敬愛するオーストリアの作曲家、ブルックナーの交響曲全集の録音を進めて、8年かけて完成させました(2007年~2015年)。その全集がこれです。

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御仁のマニアックっぷりはここでも炸裂。全9曲の交響曲を残したブルックナーですが、シャラ―さんの全集はCD「18枚組」なのです。公式にナンバリングされていない「0番」「00番」を録音するわ、4番と9番に至っては2種類の版を収録してます。第9番はオリジナルが3楽章の「未完成」なので、そのバージョンとともに、第4楽章を補筆した「完成版」も入れているのですね。加えて、ミサ曲、オルガン曲(シャラ―さん自ら演奏)まで収録する徹底コダワリぶり。

こんな体で、異稿、補稿の探求というマニアック道を進むゲルト・シャラ―さん。ここで、やっとハナシは本題の、

ブルックナー「弦楽五重奏曲:フルオーケストラ版」へ戻るのであります。

作曲家が交響曲として残した材料は極めた、と考えたか、シャラ―さんは、ブルックナーの数少ない室内楽曲に目をつけたのですね。オリジナル曲は長尺(40分)で内容にメリハリがあるので、オーケストラ編曲でも成立するだろう、と思うものの実際にやるチャレンジ精神はすごい。

それも編曲をアレンジャーに発注するのではなく、シャラ―さんが自らがオケ編曲、つう、要するにこの方、そーゆー作業を含めて珍企画が「好き」なんでしょうね。

で編曲&録音された、ブルックナー「弦楽五重奏曲」:フルオーケストラ版、果たして内容はいかに!

ずばり、「これは、最近、新発見されたブルックナーの交響曲です」と言われて何の違和感もありません。それだけ編曲は素晴らしい。ただ先入観が邪魔するせいか、個人的には、ブルックナー楽曲の醍醐味である「エクスタシー」までは感じられなかったですね・・・。

いっぽう特筆すべき、つうか私が声を大にしたいツボは、第3楽章の美しさ、であります。この楽章だけ単独に演奏しても良いくらい。気持ちがトロッとなりました。

これから何度か聴き込んでいくと違った感想も湧いてくるかと思いますが、今日はこの程度で。。。

いずれにしても、クラシック音楽の編曲行為はつねに賛否両論の的となりますね。ラヴェル編曲「展覧会の絵:オーケストラ版」(オリジナルはムソルグスキーのピアノ曲)や、シェーンベルク編曲「ブラームスのピアノ四重奏曲:オーケストラ版」ほどに、世間に認知されるには、20年、30年、いやもっと長い時間が必要なのでしょう。その間、演奏し続けられるかどうか、編曲バージョンの「質」が試されることにもなります。リストが、シューベルトのピアノ曲「さすらい人幻想曲」を協奏曲風にオケ・アレンジしたバージョンなんて、いまだにキワモノ扱いですからね(個人的には大好きだけど)。

ゲルト・シャラ―さんとは年齢が近い(私のほうが3歳年上)こともあって、ぜひ、今後もマニアックなチャレンジを続けて、クラシック音楽を面白くしてほしいです。頑張ってえーーー。

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