フランス音楽の大御所指揮者ミシェル・プラッソンさんによる「幻想交響曲」 [クラシック音楽]

先週の土曜日(2019年9月28日)は、久しぶりに、クラシック音楽のコンサートへ足を運びました。会場は錦糸町にある、すみだトリフォニーホール。新日本フィルの演奏会です。このコンサートを選んだ理由は、なんといっても指揮者のミシェル・プラッソンさんであります。

ワタクシが物心ついたころから(←比喩ではなくマジで)、フランス音楽演奏の第一人者と目されてきた方です。クリュイタンスさん、プレートルさん、ミュンシュさん、最近(でもないけど)はデュトワさん等フランスものを得意とするビックネームは数多くおられますが、ワタクシがしっくりくるのはプラッソンさんなんですね。

ちなみにネットで調べたところ、プラッソンさんは、1933年生まれの御年86歳(!)。92歳でバリバリ現役のブロムシュテットさんなど鉄人指揮者はおられますが、86歳でもやっぱりすごい。で、9月28日の演奏会のハナシです。

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前半ステージのメインはピアソラ作曲「バンドネオン協奏曲」。アコーディオンに似た(でも機構はかなり違うらしい)バンドネオンを弾くのは日本が世界にほこる小松亮太さん。ワタクシこの曲を聴いたのは初めてで、ソロ楽器が特殊なので、どうかなあと思ったけど、ビジュアル的にもカッコいい小松さんのパフォーマンスにすっかり引き込まれてしまいました。終楽章(第3楽章)をアンコールでもう一度弾いてくれて会場は大盛り上がり。ナイスでしたね!パチパチ。

で、いよいよミシェル・プラッソンの技が光る後半ステージです。

泣く子もだまるベルリオーズの「幻想交響曲」であります。これを出したら後が困るぜ的なフランス・クラシック音楽の最終兵器。超有名楽曲ではありますが、ワタクシ15年以上聴いてなかったのでメロディを思い出そうとしても、第4楽章「断頭台への行進」しか頭に浮かびません。

まあ、いいか、とりあえず実演で聴こう、つうわけで、28日のコンサートにのぞんだわけです。結果、プラッソンさんの演奏うんぬん以前に、そうそう、こうゆう曲だったね、ああ、懐かしいね・・・と、脳内のぼやけた記憶をトレースするありさまで、すいません、演奏についてはコメントしようがございません。

つうか、終始お祭り騒ぎ、ともいえる幻想交響曲に演奏差なんて出るもんなのだろうか!?

うはあ、それを言っちゃあお終いだ(←フーテンの寅さんのノリで)。

実演で感じたことといえば、プラッソンさん、幻想交響曲はさすがに手慣れたものでしたね。ご高齢を感じさせないアクティヴな指揮はスゴイなあと感じ入りました。あと、お体がものすごく巨大でした(縦にも横にも)。あのお体で、ヨーロッパから日本への移動、大変だろうなあ・・・と妙な心配をしちゃったワタクシ。

うーん、コンサートの感想がこんなんで良いのか?と思いつつ今日はこれでお終いっ!

以下、蛇足です。

プラッソンさんの録音(CD)といえば内容もさることながら、「ジャケット」のデザインが気になってました。めちゃオシャレなアートワークがあると思えば(たとえば、このカルミナ・ブラーナ)、

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ドビュッシーで、こんなとぼけたジャケット(失礼)もある。

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こうした点でも、なんとも懐深し・・・ですね。ちゃんちゃん。

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nimke

この方の指揮で演奏を聴いたわけではないので、これから述べるお話を確定できないのですが、ワタクシ幻想交響曲はとても好物でして、これまでにいろいろな演奏を何十回も聴いてきたわけです。それにもかかわらず、今年の6月にたまたまFM放送でミヒャエルギーレンっとゆう指揮者の演奏をCDで聴いて、とても驚きました。それは、これまでたくさん聴いてきたイメージを根底からひっくり返すような衝撃を受けたからなのです。
つまり、門前さんが言っていられるとおり、これまでの演奏では、終始お祭り騒ぎともいえる幻想交響曲、っとゆう表現でくくれるような演奏スタイルばかりであったわけでした。
ところがミヒャエルギーレン指揮の演奏では、終始お祭り騒ぎではなく、きわめて抑制が効いていて、それがかえって凄みをもって迫ってくる、っとゆう印象が衝撃をもたらしたのでした。ベルリオーズ自身は本当はこのような曲として作曲したのであったか、とはじめて気づかされたように思った次第です。
by nimke (2019-10-03 19:42) 

門前トラビス

To nimke様、コメントありがとうございます。
ギーレンさん、懐かしいですね~(すでに故人ですかね・・・)。私が中学生、高校生のころは(40年前)、NHK-FMでギーレンさん&南西ドイツ放送交響楽団の演奏が、けっこうかかっていました。
なんといってもマーラー演奏が印象に残っていますが、たしかに、あのクールで武骨なテイストなら、ベルリオーズは意外な感動があるかもしれません。
ちなみにギーレンさんの録音(CD)で、ワタクシの一押しはシェーンベルクの「グレの歌」、ブラームスのピアノ四重奏曲第1番をシェーンベルクがアレンジしたオーケストラ版、であります。
いっぽう「幻想交響曲」ですと、面妖の極みとしか言いようのないヘルベルト・ケーゲル指揮ドレスデン・フィル(1984年)の録音が、逆の意味で面白いかなあ・・・などと考えております。
ハナシは戻りますが、ギーレンさんのマーラー交響曲全集CDについて、9年前になりますが当ブログで記事を書いておりました(↓)。案の定、演奏内容については何も触れておりませんです。
https://monzen-t.blog.ss-blog.jp/2010-06-05
by 門前トラビス (2019-10-19 16:11) 

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