一部とは思うけど、下品で節操のないサッカーファンの言いぐさにウンザリする話。 [雑感]

2022年12月。

ブログにしても他のSNSにしても、ネガティヴなことを書くほど、気分が滅入るので気乗りはしないですが、ココロにひっかかる件なので、いっちょ書きましょう。

さきほどカタールで開催中のサッカーワールドカップの決勝戦の組合せが、アルゼンチン VS フランスに決まったことを知りました(下表は日刊スポーツさんのHPより拝借)。・・・と、旬ネタに乗っかったけど、ワタクシ、サッカーへの興味ほぼゼロ、予選リーグの日本戦さえTV観戦してませんでした。別にサッカーを否定しているわけでなく、嫌いでもなく、さりとて好きでもない、つまり、野球、テコンドー、ハンドボール、ビーチバレー、競歩等と同じ「スポーツ競技のひとつ」として認識しているだけ、というハナシであります。

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そのいっぽう、サッカーに限らず、スポーツ選手の方々や、彼らを支えるみなさん(スタッフ、ファン含め)に対して、私は一種の敬意をもっております。高みを求め日々努力する姿勢、競技とチームへの「愛」には尊敬の念を抱きます。(私はそこまで何かを応援したり、愛したりできないもんな。)

しかし!

ごく一部のファン(?)とは思いますけど、応援チームが負けると「監督のバカ、間抜け」「◯◯選手は役にたたない」「あそこでシュートはずすか!」などと愛している(はずの)競技やチームに対し、口汚いコメント(というより批判・非難)を発信しちゃうヤツがいることには、心底、納得がいかないです。

応援している、という理由で、自分は何を言っても良いのだ、といわんばかりの罵詈雑言。チームのためとか勝手な言い訳をするんだろうけど、しょせん、下品で節操のないクズのメンタリティーですよ。モノの考え方は人それぞれ何を思おうと何を発言しようと自由だが、失敗(敗戦)という「結果」をみて、鬼の首でもとったかのように敗戦要因(と勝手に決めつけたモノ)をあげつらい、くそみそにけなすことが、はたして、その対象を愛している人間のすることであろうか

彼らに欠けているのは人生観であり美学であり、哲学なんですよ。対象への愛情などなく、よーするに「盛り上がるためのネタ」として競技をオカズに騒いでるだけで、自分のやってることの「情けなさ」に思いが至らないわけです。

彼らのこうした性癖はスポーツ応援で表出するだけではありません。無意識は人を動かす動機である、とエーリッヒ・フロムさんがおっしゃるとおり、彼らは「何を言ってもいい場」を得たとたんに、平気で相手を貶め傷つける攻撃的・好戦的な嗜好を発露するわけです。

スポーツに関するSNS書き込みごときから、そこまで話を広げるか!?・・・と思うかもしれませんが、それは逆でしょう。スポーツ「ごとき」にボロカス非難を書き込む人間は、本人に直接利害がからむ事案に対しては、さらに激しい暴挙、蛮行に出る可能性があります。ニンゲンなんて、そんなもんですよ。

愛して結婚した(はずの)配偶者の、小さな失敗やささいなミスを執拗に責めたてる。あるいは職場の部下が、打合せに少し遅れただけでこっぴどく面罵する。そーゆー傲慢きわまりない「癖(へき)」を、彼らは精神内部にたっぷり貯め込んでいる、ということです。

つまり、彼らは自分で気づかぬうち、自らの精神をむしばんでいるわけです。「怒りは、怒りを燃料にして燃え上がる」のであって、SNSに腹立ちや不愉快ごとを書き込むことは、まさしく怒りの炎に薪をくべる行為です。心理学が教えるところの「言動は動機を強化する」典型例です。動機たる「もとの感情」が言動(書き込み)によってより強まるのです。哲学者アランは「言動というものは、それ自身で途方もない力をもっているものだ。それは悲しみをあおる。悲しみを増大させる」と書いていますが、悲しみだけでなく、怒り、不満、嫉妬、といった他のネガティヴ感情にも同様のことが言えるでしょう。そうやって強化され固着化した負の感情は、やがて澱(おり)のように精神の底にたまり、出番を求めて待ち構えるわけです。いつか、その人間(当人)を滅ぼすために、です。

しかし・・・なんとも寂しいハナシじゃないですか。応援チームが勝ったら浮かれ街で大騒ぎし(周りはいい迷惑)、負けたら腹いせ(?)にSNSに非難を書き込むなんて・・・それがグローバル・スタイルと言われればそれまですが、日本人ってそんな節度のない国民なんでしたっけ?

話は変わりますけど、25年くらい前かなあ、出張でドイツにいったときのことです。デュセルドルフか、フランクフルトか忘れたけど、夕方、地下鉄にのったら、ユニフォームを着たサッカーサポーター(10代か20代?)がどっさり乗車して、いやはや、騒ぐわ、騒ぐわ。地元チームの試合会場に向かう途中らしく、その大騒ぎっぷりの品の無さ、絵にかいたような阿呆の様といったら、ホント、酷いもんでしたよ。

さらに同日夜。応援チームが勝ったか負けたか知らんけど、私の泊まっていたホテルの前の広場で、30人ほどのサポーターが午前3時過ぎまで大騒ぎしておるわけです。怒号や歌の音量がハンパなく、眠れないんですよ。もちろんサッカーファン誰もがこんな無礼で自分勝手な輩だとは思いませんけど、熱狂というのは、対象がなんであれ一種の病気だと思いましたね。あれ、話が散らかりました、すいません。

いずれにしても、その競技、そのチームに対し愛情を持っている「本当のファン」なのであれば、勝てば称賛、負ければボロカスみたいな手のひら返しを、絶対にすべきでない、と思います。その手の下品は、マスコミ連中に任せておきましょうや。少なくとも、ワタクシはそういう人間になりたくないし、そういう人間との付き合いも御免こうむりたいですな。

とりとめなくなったところで、本日は以上!

蛇足ですが、ワールドカップ決勝戦(アルゼンチン VS フランス)で私が応援するのはアルゼンチン。仕事で訪問した国のなかで、自腹で、もう一度行きたい国といったら、圧倒的にアルゼンチンが第一位であります。いい国ですわ。木の芽を茹でた白い食べ物(名前忘れた)あれが、すごく好きなんですよ~~。日本でも売らないかな~。ちゃんちゃん。

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