映画「貞子 DX」。ケチをつけずに、ツッコミまくって楽しめば良いのであります。 [映画]

2022年12月。

先月(11月)は映画館で、5本の新作映画を拝見しました。一番楽しめた作品は、クリスチャン・ベールさん主演「アムステルダム」ですが、本日、取り上げるのは、国民的アイドル(?)貞子はん主演の、タイトルもズバリ、

「貞子 DX」であります。これ、貞子デラックス、と読むのかと思ったら、ディー・エックス、とそのままらしい。DX=デジタル・トランスフォーメーションのことだそうです。そうだよねえ、いまやデジタル時代だもんね、じゃあ次作タイトルは「貞子 SDGs」でしょうかね。

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説明不要かもしれんけど、シリーズ未見の方へ、予備知識として以下お伝えします。貞子はん、はホラー映画「リング」のメインキャラ。白服+腰まで伸びたストレートヘアの悪霊であります。普段お住まいの井戸から這い出してきては、人を呪い殺す、とんだワルであります。ただしゾンビのようにあたりかまわず人を襲うのではなく、ターゲットは、貞子はんの出自にまつわる「呪いのビデオ」を観た人間に限定です。ビデオを観たら最後、貞子はんがロックオン!その人間は1週間後に必ず必ず死ぬ、というから、さあ大変。

で、「リング」シリーズはヒットが見込めるらしく続編がいくつも作られ、ついにはアメリカ版(主演ナオミ・ワッツさん)まで登場しました。その後、国内シリーズのほうは、回を重ねるうち内容(設定)に驚くべき進化があったのです。それは「被害者が、ビデオを見てから貞子に殺されるまでの時間」です。当初の1週間から、2日に短縮され、本作「貞子DX」に至っては、たった1日=24時間でアウト。おっとり貞子はんも、ついに本気を出したのか、大幅な業務効率アップが実現したのですな。

さて、ワタクシ、この映画をご近所のシネコンで拝見しました。平日午前中ということもあり、観客は私を含めてたったの2人。おっと、あぶない、あぶない。映画館の暗闇で、ぼっちホラーは避けたいもん・・・と思ったら、うはあ、「貞子DX」ってシリアスなホラー映画じゃなく、半分コメディだったんですな。そんな予備知識がなかったワタクシ、え?ホント?てなもんです。

登場人物はマンガチックで、役者さんはオーバーアクト気味、なにより設定が強引で、人物の行動にかなりの無理があるので、オリジナル貞子を愛する本格派(?)の方は、本作を「論外!駄作!」と一刀両断で切り捨てることでしょう。

しかし!この手の映画って、ケチをつけようとして観るとつまらんのであって、こちらが、なんでも楽しもう、と割り切っちゃえばツッコミネタの宝庫。愉快・爽快な2時間を過ごせるってもんです。

なんたって、主演の小芝風花さんがカワイイのでそれだけで全面的にOK、文句を言う気すらおきませんでしたよ、私は。

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すいません、話が散らかってきました。映画のストーリーは、くだんの「呪いのビデオ」を観た若者が次々死んでいくなか、どうしたら貞子の呪いから逃れ、生き残れるのかを、IQ200の天才女子大生、一条文華(小芝風花さん)が解き明かしていく、つうものであります。

ワタクシ、スクリーン相手にツッコミ入れているうち、ココロの声が、口から音で出ちゃいましたよ。もう一人の観客さんの迷惑にならんから良いでしょう(けっこう離れて座ってましたから)。昨今のワカモノたちは、ツッコミといっても「ありえないじゃん」「マジかよ?」くらいでご満足らしいけど、ワタクシは、しっかり「◯◯かよ!」とオブジェクトを添えるスタイルです。では「貞子DX」へのツッコミ祭り、いってみよう!

その1。貞子はんに呪われた被害者は、ビデオデッキあるいはPCやスマホで「呪いの動画」を観てから正確に24時間後に死にます。なぜか死ぬ間際に、前転いわゆる「でんぐり返し」してから絶命するんです。理由は映画を観れば分かるんだけど、その死に様がけっこうお茶目で、ワタクシ、こうツッコミましたね、

「森光子かよ!」・・・おっと、今は「仲間由紀恵かよ!」でしたね。

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その2。貞子はんって霊なんだから、壁くらい簡単に抜けられるんじゃね?と思うけど、どうやら違うらしい。殺す相手を追いかけ、鍵のかかったドアに遭遇した貞子はん、ドア手前でいったん液体になります。その後、ドアの向こうで、天井からびちゃびちゃと液体が滴って、そこから貞子はんが再生します。なんつう面倒な段取りを踏むのじゃ。これ、明らかに相手を(観客を?)怖がらせるためのパフォーマンスでしょ。サービス精神旺盛なんだからっ、貞ちゃんは!

ここでのツッコミは「ターミネーター2の、T-1000かよ!」・・・ではなく、

「スーパースリーの、フリーかよ!」でした、ラリホ~~。分かるかな~分かんねんだろうな~(松鶴家千とせさんのノリで)。

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その3。映画を観た方は必ず思うでしょう。小芝風花さんが演じる女子大生は、IQすご高とはいえ、あまりにも薄い情報やヒントから、短時間で正解を次々と導き出します。いやはや恐れ入りました。その「サクサクと難題を解決する様」をみたワタクシ、こうツッコミましたね、

「ナショナルトレジャーのニコラス・ケイジかよ!」

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さて最後になりますが、ワタクシが選ぶ、本作の女優賞と男優賞を、勝手にご披露いたします。

女優賞は、順当に小芝風花さんに決定!タイトルロールの貞子はん、は、お顔が良く見えないし、何もしゃべらないので残念ながら落選であります。

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男優賞です。うさんくさい霊能者を演じた池内博之さんは、大変な熱演でありますが、受賞者の存在感には及びませんでした。

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男優賞はこの方へ贈りましょう、そう、静岡のおじさん、であります。毛のない貞子・・・つうか、顔を白塗りしたハゲのおじさん。ワタクシも子供のころから、地方に住む親戚を、◯◯のおじさん、◇◇のおばさん(◯◯、◇◇には地名が入る)と呼んでました。実名ではなく地名で特定、その懐かしさもプラス評価といたしました。パチパチ。

さあて、「貞子DX」の記事はここまでです。ここまで読んでいただいた奇特な方、ありがとうございました!

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