めっきり見なくなった「二宮さん」と出会えて嬉しいな、の話。 [街の風景]
40年以上前、私が小学生のころ、「学校にある定番モノ」といえば、
二宮金次郎さんの像
である、と激しく刷り込まれているのであります。
が、最近、金次郎さんをめっきり見ていません。父兄でもないのに小学校に見にいくわけにもいかず・・・と残念に思っていたところ(ウソです、全然残念ではありません)、ワタクシの住む千葉県市川市の、京成線国府台(こうのだい)駅近くに彼氏を発見です!けっこう新しい(ように見える)。うーん、二宮人気は衰えていなかったとな!
今の若いもんは知らんだろうけど(←オヤヂの自慢口調だ)、二宮金次郎さんはザックリと言って、昔のヒトであります。金次郎さんといっても、コント55号の欽ちゃんと次郎さんより、もっともっと昔のヒトです。薪を背中にしょって歩きながら本を読む特技の持ち主です。本に夢中で、あぜ道から田んぼに落ちたこともある(はず)です。知り合いでもないのに、そう断言できる理由は、二宮金次郎さんの像は、100%そのデザインだからであります。
最近、歩きながらスマホを操作する若者たちに「危険だからやめましょう」と注意書きがありますけど、昔は「〇〇をしながら、〇〇をする」行為は「寸暇を惜しんで邁進する」=向上心のあらわれ、と高評価だったんでしょう。もっとも、今どきの若者は、薪をしょってません。あれれ~、重要なのは「薪」というアイテムなのか?
電車の中で化粧をする女性に「みっともない」「マナーが悪い」など批判がありますが、彼女たちも背中に薪をしょえば、プラス評価に転じるわけです。ついでに大きな本をひろげればパーフェクトでしょう。両手が本でふさがって化粧ができないなら、友だちと二人羽織やって手を2本増やせばいいでしょう。
さて金次郎さんです。薪をしょっているつーことは名家のボンボンや、金持ちの息子ではなく、たぶんビンボーで低い身分から、勤勉苦学し、立身出世したのだと想像するわけです。でなければ、校庭に立像が置かれるはずがないのです。
ですから、二宮金次郎さんは、エライ。
アプリオリにエライ。
因果応報にエライ。
エライのは分かったけど、何をしたヒトかは不明であります。学校のセンセイからそうした説明がなかった(と思う)のであります。たぶんセンセイも良く分かっていなかったんでしょう。
ネットで調べたところ、二宮金次郎さんは、18世紀後半から19世紀に活躍した小田原出身の農政家ということが分かりました。背中の薪は・・・出典不明でした。で、ハマチがブリに名を変えるように(あれ順序逆?)、金次郎さんは、長じて、二宮尊徳(そんとく、たかのり)にグレードアップされたようです。
食いつきづらいネタを長々書きましたが、お名前の漢字は一般に書かれる「金次郎」ではなく、「金治郎」が正しいという点は、声を大にして申し上げたいところです。お名前を間違えるなんて、失礼千万、あってはいけないことです。女優の宮﨑あおいさんの「﨑」の字は、よくある「崎」ではないのであります。
金次郎さん・・・じゃなく、金治郎さんに精通?したところで、私も薪を背中にしょって通勤するぞお・・・って、そんな前向き、いらねえよ、と自分につっこみ今日の話はおしまい。ちゃんちゃん。
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