SANSUIのプリメインアンプ AU-α607DR(1991年製)を茨城県の会社、IDKさんで修理してもらったハナシ。 [オーディオ、楽器]

2023年12月。

オーディオ部屋で使っているSANSUI(サンスイ)製のプリ・メインアンプ(生産中止品)を、見事に修理していただいた報告&感謝&自慢をします・・・って、別に私が自慢することじゃないけど。

背景を申しましょう。昨年、DENONのプリメインアンプ(PMA-2000ⅢR)が致命的故障を生じたため、緊急リリーフ登板したのが、死蔵品として放置されていた、SANSUI製、AU-α607DRでした。購入したのは32年前(!)という老朽マシンであります。

20年以上も電源投入してなかったので、どうなることか、と不安に思いきや、意外にちゃんと音が出る。むしろいい感じ・・・やったあ!捨てなくて良かったなあ。こうして、SANSUI君はリリーフ登板どころか、我が家のエースピッチャーとして堂々の主役をつとめるに至ったのでした。前のエース、DENON君、ごめんな!

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しかし。好事魔多し、とはよく言ったもので、オーディオに限らず、32年も経過した電気機器には様々な不具合が出るもの。今年の夏頃からトラブルが顕著になりました。具体的には「音量つまみを回すとガリガリと音が出る」「散発的にスピーカーから音が出なくなる」「ソース切換えスイッチが効かない」「スピーカーセレクトスイッチ(A←→B)が死んでいる」etc。とくに、スピーカーから音が出なくなるのは困る。音楽が途切れてしまうんだから・・・。

それでもダマシダマシ使っていたワタクシ、が、某日ついに、ああ~もう耐えられない!と叫んだのでした。これまでの働きに感謝はするが、SANSUI君、君を自由契約にする、どこの球団にでも行ってくれ、と申したところ、SANSUI君はこう返してきたのでした、「かの大谷翔平選手も腕の手術をしたのですよ。私を手放す前に、修理しようとは考えないのですか?」と。

ん、修理とな?でもさあ、SANSUIというメーカは廃業して今は無い。ましてや、30年前のオーディオ機器。修理できる会社あるのかよ?つう素朴な疑問に対して、「はい、ありますよ~」と答えたのは、我が家の飼い猫そら、でした(気のせい?)。

結論を申しますと、茨城県つくばみらい市にある(株)IDKさんが、SANSUI製品の修理・メンテを一手に請け負っているのでした。茨城県といえば、私の住む千葉県のお隣、つまりご近所じゃん!

てなわけで、サクッとIDKさんに不具合症状をメールして事前やりとりを済ませ、18kgのアンプをヨイショと車に積みこみました。行くぞぉ、つくばみらい市に!と千葉県市川市の自宅を出て走ること2時間(水戸街道の渋滞でけっこう時間がかかった由)で無事、到着。

じゃーん。この一面の畑がIDKさんです・・・じゃなく、IDKさんの建屋前の風景です。のどかで良いじゃないですか!

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到着から10分、SANSUI製品メンテ部門のKさんに、故障アンプを社内に運び込んでいただき、そのあとオーディオルーム兼展示ルームへと案内いただきました。足を踏み入れるなり、うひゃあああ~と声が出ました、いや、マジで。正面にドーンと置かれたオーディオシステム。スピーカーはJBLであります。

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そして観てください、これを。SANSUIファンなら泣きますぜ!往年の名機(すべて生産終了)が棚にどかどか並んでおります。これらは記念展示じゃなく、売ってるんです、つまり買えるんですよ。

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オリビア・ニュートン・ジョンのアルバム「COME ON OVER」(1976年)が、さりげなく置かれているところなんざ、シロウトじゃないね、IDKさん!

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ワタクシの興奮を察したか、Kさん(下写真右の方)が各機の解説までしてくださいました。いやあ、感激というか感動というか、要するに、この世の天国は、ここ茨城県にあった、つうことですなあ。

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まずは、1987年発売のプリメインアンプ AU-α907i、であります。型式末尾のサフィックス「i」付きは、セレクトスイッチがロータリー(回転式)タイプではなく、まだプッシュ(押し)ボタンだった頃の逸品ですね。メカメカしい顔がレトロ感を醸して、実にカッコいいのだ。当時、欲しかったんだよね~、これ。

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次は高級品であります。コントロールアンプ C-2302(1992年)。当時の価格は128万円。今も昔も私には手がでませんが、憧れの一品です。フロントパネルはシルバー、天板はブラウンのグラスサーフェス。ひやあ~ここで出会えて感激ですよ。

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次もすごいですよ。こうなるともうアンティーク品です。1970年(53年前!)発売のプリメイン AU-666、であります。666、と聞くと、オカルト映画「オーメン」を連想する方もいましょうが、あの映画は1976年の公開。したがって、当該アンプのほうが「666の、6年先輩」であります。おお、6が4つ並んだぞ!・・・って、なんのこっちゃ。話を戻すと、AU-666の黒パネル+銀色のつまみのウエルバランス。ライトブラウンのウッド天板の渋さ、嗚呼なんとステキなのだ!

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というわけで、(株)IDKさんの一室に並ぶ歴代名機を堪能して、すっかり満足したワタクシであります。なんでも、これらの品々を観るためだけに、ここを訪れるファンもいるそうです。

で、不調だったワタクシのアンプ。その後、どうなったかつうと、IDKさんが故障個所の調査をおこない、修理費用の見積りをメールで送ってくださいました。指定額を振り込んで2週間ほどで、破損・劣化部品の交換&クリーニングが完了した旨、連絡がありました。またぞろ車でIDKさんへ伺い、復活したブツを受け取ってきました。

自宅へ持ち帰ってセッティングし、さっそく電源を入れてみました。ボリュームつまみのガリガリ音は嘘のように消えて、スピーカーから音が出なくなる不具合も完全解消、セレクトスイッチはすべて正動作します。特性劣化のケミカルコンデンサも交換いただいたので、音楽を聴くと以前より音がクリアになり、立体感が出たように思えます。まあ、気のせいかも知らんけどね。

というわけで、不調だったSANSUI製プリメインアンプ AU-α607DR、がいまや元気、いや、絶好調となって大活躍する毎日なのでした。

IDKさん、ありがとうございましたあ!嬉しさにニヤニヤしつつ、カール・ベーム指揮ウィーンフィルによるブルックナー交響曲第4番「ロマンティック」(1973年録音)を聴きながら、この文章を書いてるワタクシ。話をまとめると、

またしても勝った!!・・・って誰にだよ!

おっと、そろそろ今年最後の忘年会へ向かうとするか。本日は以上!

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