ハイドン 弦楽四重奏全集(CD19枚組)。フェシュテティーチ四重奏団の演奏にはまってます。 [クラシック音楽]

2023年10月。

日中は寒くもなく暑くもなくサイコーですなあ。こんなさわやかな季節は屋外でスポーツ三昧・・・という健康行動はとらず、もっぱら自宅オーディオ部屋で音楽を聴くワタクシ。ははは。

さて本日のお題は、ヨーゼフ・ハイドンさん(1732~1809)の「弦楽四重奏曲」であります。マニアックな展開は必至ゆえ、クラシック音楽に(&ハイドンさんに)興味のない方とはここでお別れ、BGMにはハイドンさんの交響曲45番「告別」が流れております、サヨウナラ~。

話を続けます。ワタクシが現在はまっているCDが、ハンガリーのフェシュテティーチ四重奏団による「ハイドン 弦楽四重奏曲全集」(CD19枚組)なんであります。

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1993年から2006年にかけての音源です。20年ほど前、全集進行中だったフェシュテティーチ四重奏団のCD(下写真)を1枚購入、それがいい演奏だったので、全集ボックスセットになるのを密かに待っていたのでした。

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ここでマニアの愚痴です。製造元のARCANAレーベル(フランス)および前身であるAuvidis-Astreeレーベルは、CDを廃盤にするのが早すぎます(怒)!売り出した、と思ったら、はい終わり、みたいな。そーゆー所業はホント困る。このボックスセットだって、10年くらい前に発売されたさい、私が買いそびれていたら早々にカタログから消えました。ガックリきてたら今年になって忽然と再プレスしたのです(この脈絡なき唐突さが、いかにもARCANAですが)。それでやっと購入できた次第。ああ、良かった。

フェシュテティーチ四重奏団の芸風はすでに分かっているので、CD19枚を安心して聴き進めることが出来ました。ピリオド楽器(18世紀当時の古楽器)による演奏で、余計な作為をくわえず自然体に、楽曲に語らせるスタイルです。もう少し冒険してもいいじゃん?と言いたい場面もあるが、この節度・奥ゆかしさが彼らの身上であります。聴いていると、ホント、ココロが落ち着くのですなあ。アルバンベルク四重奏団のクールで尖ったハイドン演奏にはもう戻れません・・・って、他の団体を否定してはいけませんな。

楽曲についてです。ハイドンさんの弦楽四重奏曲は80曲以上もあります。彼は18世紀の宮廷音楽家ですので、19世紀以降の作曲家によるロマンチック音楽と比べると、地味と感じる方はいるでしょう。しかし、その地味さゆえに飽きずに愛でることができ、スルメのように噛めば噛むほど味が出ちゃうんですなあ。

なかでも私の一押しは、31番~36番の6曲(作品20、通称「太陽弦楽四重奏曲」)であります。1772年、ハイドンさんが40歳のときに作曲です。世間一般では、のちの78番「日の出」や79番「五度」といった後期作のほうが高い評価でしょう。

しかし!ワタクシは強く申し上げたい。60歳を過ぎた円熟・安定の名人芸も素晴らしいけど、40代のハイドンさんのチャレンジ精神、その「ぶっ飛びぷり」こそ魅力的なのだと。作品20の、陽から陰、陰から陽へと目まぐるしく変わる曲想、力業ともいえる強引な展開、その無理やり感と活きの良さがカッコいいのであります。

水谷豊さんという俳優さんがおられるでしょう。TVドラマ「相棒」シリーズで頭脳明晰・沈着冷静な杉下警部を演じております。しかしです、私が好きなのは、ショーケン主演のドラマ「傷だらけの天使」で、「あにきいぃ~~」と情けない声を出していた若い頃の水谷豊さんなのです。あるいは片岡鶴太郎さん。文化人&渋い俳優となるはるか昔、「マッチでえ~~す~」と近藤真彦さんの物まねをしていたピン芸人の彼が好きなんです。

ハイドンさんもしかり、大御所になった晩年より、鼻息荒いヤンチャな壮年期の作品(=作品20)が私のツボにはまるのですなあ。まあ、単なる好みの問題ではありますが。

話が収拾つかなくなったので、作品20「太陽弦楽四重奏曲(6曲)」の、私のお気に入りディスクをご紹介します。

ロシアの天才ヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァさん率いる、キアロスクーロ四重奏団による2022年録音(CD2枚)。グループ名にキアロスクーロ(陰影)を冠すだけあって、演奏は巧みに強弱の妙が施され、立体感を醸し見事です。逆にいえばちょいとクセがあるかなあ、って感じ。

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ピリオド楽器の名盤、モザイク四重奏団によるディスクです。人の息遣いを感じる暖かな音色、歌心に溢れ、聴き手をやさしく包み込む名演奏です。ワタクシの長年の愛聴盤。いまでも高頻度で聴いていますね。

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おや、このディスクの製造元はARCANAの前身である、ASTREEですか。じゃおそらくこのCD、今はもう廃盤だね。話は戻りますが、総じて、フランスのレーベルは廃盤にするのが早すぎますって!

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最後、フェシュテティーチ四重奏団と関係ない方向へ展開しちゃいました、スイマセン。ここまで読んでくださった奇特な方、ありがとうございました。本日のワタクシからのマニアック話は、これでお終いっ。チャオー。

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