札幌の実家で聴いたCD4枚。最後の1枚は、10年後にはプレミアが付くかも?? [ジャズ、ロック、ポップス]

2023年8月。

前回に続き、先週の帰省中のハナシ。北海道の多くの家庭と同様、私の実家にはエアコンがありません。冷房が欲しくなるほど暑い日は、1年でせいぜい3日、なら扇風機で十分だよね、つうのが昔の札幌だったからです。それが今や連日30℃越え、エアコンが無いと室内熱中症で死ぬぞ、くらい熱帯に変貌したのであります。地球温暖化の波、恐るべしですなあ。

某日の午前7時。2歳年上の兄が出勤し、実家で留守番するワタクシ。午前11時、すでに室温は34℃までアップ、クラクラしてきます。全開の窓から流れ込むのはドロリと湿った熱風です(←これも本州と変わらんなあ)。情熱☆熱風・セレナーデ・・・マッチが歌ってた頃の、涼しい日本が懐かしい。嗚呼。

とりあえず音楽でも聴くかと、兄の所有CDを眺めたワタクシ。幸いわれら兄弟は音楽の嗜好が似ておるのです。さくっと棚から4枚を選びました。1枚目をSONYのCDプレーヤーにセットします。スピーカーはタンノイのブックシェルフ。おっ、けっこういい音、出てるじゃん、兄ちゃん、やるなあ。

最初のCDは、ショパン「バラード(全曲)」。ロシアのピアニスト、エフゲニー・キーシンさん(1971年生)による1998年の演奏です。レーベルはRCA。

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ショパンの独奏曲で、私が一番好きな作品がこの「バラード(全4曲)」です。ピアニストが誰であっても幸せに聴けちゃうけど、キーシンさんの、粘り過ぎず、重たすぎず、軽快でありながら、スケールの大きな演奏には感心しました。オルゴールのような粒立ちの弱音もたまりません。普段聴く演奏は、ポリーニさん、河村尚子さん、ルービンシュタインさんだけど、キーシンさんのアプローチはその誰とも違っており、ふーむ、今日は勉強になったわい、とつぶやいた次第、はい。

次のCDです。ジャズサックスのレジェンド、ジョン・コルトレーンさんの「A Love Supreme」(1965年)であります。邦題を「至上の愛」という。

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懐かしいなあ~。高校時代にLPレコードで聴いてたよ。兄はCDで買い直してたんですね。その兄に歯向かうわけじゃないけど、コルトレーンのリーダーアルバムのなかで私のフェイバリッツは、迷いなく「バラード」(ショパンじゃないよ)それと「ソウル・トレイン」「ジャイアント・ステップス」です。つまり、彼がフリージャズに走る前の作品つうこと。

「至上の愛」はジャズ史におけるエポックでしょうが、穏健で未熟なリスナーのワタクシ、あのぶっ飛んだ世界にはどうも馴染めない。4人のプレーヤーがバラバラ(は言い過ぎかもしれないが)に演奏し、そこからひとつの宇宙が生まれる様は、たしかにスゴイ。おお~~と歓声が出ちゃう瞬間が多々あるわけですよ。

でもね、個人見解で恐縮ですが「至上の愛」を聴いても、心地良くはならんのですよ。音楽ですからね、哲学じゃないもんね、オーネット・コールマンや、セシル・テイラーが肌にあわないのと同じ理由で、すいません、「至上の愛」はご勘弁ください・・・って、なんで謝ってるのか、オレ。ちなみに、各プレーヤーの演奏は見事で、久しぶりに聴いてツボにはまったのは、エルヴィン・ジョーンズさんのドラムでした。変幻自在、何かが憑依したかのようなプレイであります、はい。

次に聴いたCDはこれ。うわあ、懐かしくて泣きそうってブツが出たあ。

YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)の「Solid State Survivor」(1979年)であります。

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細野晴臣さん、高橋幸宏さん、坂本龍一さんのユニットによる、日本のみならず世界まで席巻した歴史的名作でございますな~。高橋さん作曲の「ライディーン」なんていま聞いてもカッコ良いもんね!たまらんよ。

本作の個人的ツボといえば、名カメラマン、鋤田(すきた)正義さんによるジャケット写真でしょう。この素晴らしいアートワークがあったから、本作は超・名盤になったのであ~る(知った顔して断言)。

さて、最後に聴いたCDはこれです。

日本のベートーヴェンこと佐村河内 守(さむらごうち まもる)作曲・・・といい体、新垣 隆(にいがき たかし)さん作曲の、交響曲1番「HIROSHIMA」(2011年)でございます。うーむ、説明がややこしいな。

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兄貴はこんなCDも買ってたんだな~渋いな~~。で、皆さん、本件にまつわる2014年の事件を覚えていますか。長髪にサングラス、耳が聞こえない天才作曲家という触れ込みで時代の寵児となった佐村河内守氏の楽曲が、実はゴーストライターの作と発覚、守氏はトホホな凋落一途を辿ったのでした。よーするに、世間はすっかり騙されてたわけで、いい面の皮でした。だいたいね、パリ大学ソルボンヌ卒の、イケメン経済コメンテーターって時点でおかしいもんねえ・・・

って、それは、ショーンK だろうがあっ!・・・無駄なノリツッコミで失礼しました。こんな戯れ言ばかり考えて聴いてたので、音楽がまったく頭に入りませんでした。ちゃんちゃん。ところで佐村河内 守のクレジットがはいったこのCD、10年後にはプレミア化して、中古で10万円くらいになってるかも!?と下世話な興味がわきネットをチェック。結果は、現時点で中古品が600円くらいでした。10万円は到底無理、残念だなあ。つうか、これ私の物ではなく、兄貴の、ですからね。

以上、真夏の札幌、エアコンのない実家で、汗を流しながら聴いたCD4枚の報告でした。中身が薄くてすいません(いつものことだけど)。では、ご安全に~~。

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