技術教育(講義)の最後に「理解度テスト」を実施するのですが、これがなかなか・・・ [日常]
2023年11月。
30云年間、働いた会社を昨年6月に定年退職して、いまは企業さん相手の教育講師(のアルバイト)で日銭を稼いでいるワタクシ。シゴトのペースは、週に1日 or 2日であり、言い換えれば、週休6日。うはあ、なんとも呑気な生活であります。
その教育。ちょいと専門的ハナシになりますが、内容は技術系の「交流電力システム」であります。
入社1年目の新人君とか、電気が専門外の方が受講者なら、電圧と電流、直流と交流から始まり、エジソンとテスラの闘いとその決着(←ここはドラマ風に)そして「電気はどう流れるのか」「電力はどんな種類があるのか」な~んてハナシをします。
受講者が、プラントや発電所の電気業務にかかわる専門のヒトタチだと、もう少し複雑な、たとえば潮流分布、過渡応答、高調波などのテーマで講義します・・・とカッコつけましたけど、実はどれも基礎的事項で、分かってしまえば「な~んだ」という他愛もない内容。日本というのは不思議な国で、工学技術に限っていうと、簡単なことを、わざわざ難しく説明して相手をゲンナリさせ煙にまくのですな。なので私のミッションは「難しそうにみえて実は簡単じゃん」と受講者に気づかせることなんです。はい。
さてシゴト先(=雇い主)から「講義後、受講者に対して理解度テストを実施してほしい」と要望されることがあります。ISO(国際標準化機構)14001認証の「教育実施記録」のエビデンスを残すためでしょう。ワタクシ、学校のセンセイじゃないし、他人をテストするガラでもなし、だいいち面倒くさいよ、とやんわり断るんだけど、相手もなかなか譲らず「じゃあテストではなく、クイズを軽くやりましょか?」と本質的ではない落としどころで決着した次第。
ここで某日の理解度テスト、ならぬ、理解度クイズ、をご披露しましょう。
100点満点でクイズは全6問。第1問~第5問は、ちゃんとした(?)設問、ただし、点数は各「1点」ですので、全問正解してもたった5点、であります。
残りの1問(第6問)が、95点。つまり第6問の正誤ですべてが決まる「超・偏重得点配分」となっています。テストではなくクイズなので、これでも良いのだあ!・・・ってホントかいな。
クイズ1とクイズ2は交流波形の位相に関して。クイズ3は、無効電力の極性で・・・
クイズ4、クイズ5、は多少ヤヤコシイ設問で、いよいよ最終のクイズ6、であります。ずばり、
猛毒きのこは、どれだ!?そう、命にかかわるテーマなので点数が高い(1問で95点)のは当然でしょう。
正解は③の「ドクツルタケ」です。最近は都市部の公園や林でも発生するようなので、良い子は特徴をよく覚えておきましょう!
で、クイズの答え合わせ&採点をしたところ、受講者から心温まるクレームを多数いただきました。クイズ1~5を正解したのにクイズ6を間違えて「5点」という残念なヒトも出ており、そりゃ怒るのも無理ないか。しかし!こうした理不尽・不条理こそが人生の本質なのであ~る、ああ、シーシュポスの神話(by カミュ)つうことで、講師(=私)はクレームを断固、受け付けないのであ~る。今日も勝った!って、誰にだよ。
いっぽうこんなヘンクツを続けていると、雇い主から「あんた、もう来なくていいよ」とクビ宣告、日銭が入らなくなるのもナンなので、次回の理解度クイズは、ちゃんとした内容&点数配分にしますね・・・って、結局、長いものに巻かれるんかい!と自分にツッコんで本日は以上です。チャオー。