世間は金環日食とスカイツリー開業で大騒ぎ・・・まったく無関心な私って。。。 [雑感]

5月21日(月)、百何十年ぶりだかで、キンカン日食なる天文現象が関東にやってきた、らしいのです。

らしい、というのは、私が出張していた福岡県には残念ながらキンカン君が通らなかったんです。と、ちょっと残念がるふりをしちゃいましたが、実のところ、

金環日食なるものに、なんの関心もない

私なのでありました。普段は見上げもしないお日様です、今日だけ孫悟空のリングになるからって、だからなんです?ってな感じ。いやだねえ、こうゆう天邪鬼野郎は・・・。

引き続き、5月22日(火)は世界一のタワー、らしい、東京スカイツリー634mがドドーン!と開業。めでたいです、パチパチ。で夜のTVニュースを見ると信じられないことに何千人(?)もの人が冷たい雨の中、列をなして併設ショッピングセンターの開店を待っていたらしい。

信じられない、というのは誇張でもなんでもないです。だってそうでしょう。スカイツリーだって、併設ショッピングセンターだって期間限定の開業でもなし、今後、何十年も営業を続けるわけでしょう。「混み合うことが間違いない」「冷たい雨の降る」開業日になんでわざわざ行くのかね?まあ、私みたいに冷めた人間ばっかりだと、世の中がつまらなくなるか。すいません。

私は2年後の2014年、秋晴れの日に会社帰り、押上駅で途中下車してスカイツリーに行くことにしましょう。そう、2年後で十分であります。なんだ、結局、天邪鬼(私のこと)はいやだね・・・って話です。

ここで言い訳ですが、50歳の私、世間の流行に反抗してばかりの偏屈ジジイではございません。個人的に別のことがツボにはまってるので、流行どころじゃないよ、ってことです。

最近はまったこと(もの)といえば、作家・随筆家の内田百閒(うちだひゃっけん)さん(1889年~1971年)の本であります。「百鬼園随筆」というエッセイ集です。

百鬼園.jpg

紹介しといてなんですが、評価それなり(?)の内田百閒さんの随筆(エッセイ)、何が良いのか、さっぱりわからない。飄々とした「味」があるかもしれませんが、内容(&百閒さんの感想)は意外にアザトイというか”内田百閒”というブランド・イメージをなぞっているだけ、というか・・・。

では、この本のどこに食いついたか、ずばり、表紙の絵、ですねえ。

子供のいたずら書き並みに、雑なオッサンの顔。そこから糸みたいなのが出て渦巻きになり、おんなじ顔のオッサンの全身にからんでます。絵の「下手さ」と、発想の「秀逸さ」があいまったスンゴイ作品ですよ、これ!稚拙かつシュールなこの絵を文庫本の表紙にしちゃう見識もスゴイけど・・・。

表紙裏をめくると、絵の作者のお名前がありました。

芥川龍之介さん

・・・だそうです。うひゃあ、こんなお茶目な絵を描ける人なんだ!芥川龍之介さんといえば、やせた風貌(写真による)に、最期は自殺ということもあって、真面目一辺倒、根暗なインテリだと思ってましたが、なーんだ、面白い人じゃん!

金環日食どころではなく、龍之介さんの絵が私のツボにはまったのであります。いいなあ、この絵。部屋に飾りたいくらいです(飾らんけど)。

ちなみに「百鬼園随筆」の内容ですが百閒さんらしく、やっぱりグダグダ雰囲気でした。世間的?にはそこが良いのでしょうかね。なんだかよくわからんです。チャンチャン。


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コメント 4

はっさく

私も門前さんと同様、日食なんぞに興味なく、テレビニュースの報道に辟易でありました。
芥川龍之介の絵のほうが面白い。
by はっさく (2012-05-25 11:30) 

門前トラビス

To はっさく様、コメントありがとうございます。
100人か、200人か、日食観察で目を傷めた方々もいたようで、マスコミによる「宣伝」はほどほどにしてほしいですよね。
芥川さんの渦巻きはかなり怖いですね。どうやら百閒さんが百閒さんに出会ったというコンセプトのようですが、ポーの小説のドッペルゲンガーの怖さがありますです。
by 門前トラビス (2012-05-27 11:17) 

azm

ども!スカイ・ツリーには興味ありませんが(見えれば、ああと思っちゃいますけど、登ろうとは思わない・・)、日食は興味津々でしたよん。日蝕がホントだと思うけど...
それはそれ。百閒の随筆は親父が好きで、随分前に色々読みあさりました。阿呆列車とか弟子が大変だったり、なんかミステリアスな掌篇があったりで、面白かったです。芥川も自分自身ドッペルゲンガーに悩まされていたんではなかったでしたっけ。柱谷とか佐々木蔵之介を見たのでは?って時代が違うけど。
by azm (2012-05-27 12:51) 

門前トラビス

To azm様、コメントありがとうございます。
百閒さんの随筆、たしかに、随筆といいつつ、小説仕立ての不思議な小品がありますね。何か起きそうで、何も起きない、みたいな独特な不思議感がありますね。やはりドッペルしちゃう”芥川さん”系の方なのか?
「百鬼園随筆」では、百閒さんが岡山にいたころ、夏目漱石(百閒さんの先生でもある)が岡山に講演にくると聞いて、その講演に出かけた話があります。アイドルの追っかけ日記みたいで、漱石さんの人となりが語られるわけでもなく、あくまで自分(=百閒さん)目線というのが渋いです。
by 門前トラビス (2012-05-28 05:32) 

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