60歳で定年退職、良かったコト、悪かったコト、を振り返る。 [雑感]

2023年2月末日。

昨年6月、60歳で電機メーカを定年退職して、無職プータロー生活に突入してから「あっ」という間に8か月が経過しました。本日は「60歳で退職して良かったコト、悪かったコト」をダラダラと述べる次第。以下はあくまでワタクシ個人の感想・感覚であって、他の方には役立たず、と思いますので、ご了承のほどを。

はじめに、会社を辞めて、悪かったこと(デメリット)を述べます。

それは1点、ずばり「定収がないこと」です。サラリーマンならテキトーに働くふりさえしてりゃ、額は別として、毎月、決まったお給金をもらえる。会社を辞めれば、とーぜんお給金が入らない。銭が無ければ米は買えず、電気代も払えない、うはあ、そりゃ一大事、てな話ですが、実際のところ、しょぼいながら蓄え(貯金)があり、明日、食うモノに困るわけではありません。

考えてみりゃあ、人間、死ぬ直前まで働けないので、どこかのタイミングで「蓄えで暮らす」生活になるわけです。「わし、貯金を切り崩して暮らしています」と聞くと、そこはかとなく悲壮感が漂いますが、60歳を過ぎりゃあ、むしろそっちがフツウだろ、と思う。

何を言いたいか、つうと定収がなくなれば家計収支的にはマイナスだけど、その状況は予見されており、そのための蓄えでしょ、つうこと。リス君は、冬に備えドングリの実を貯め込んだんだよね。もしも収支に不満なら、バイトでもして稼ぐ、節約して支出を減らす等、やりようもある。なので本件は、後述の「退職したメリット」に比べれば、たいしたマイナスじゃない、が結論です。ちなみに蓄え(貯金)が減る現実問題は、ちょっとだけ見方を変えれば気持ちはプラスになります、そのあたり、別の機会に書こう(コンサルタントかいな、オレ)。

で、会社を辞めて、良かったこと(メリット)いってみよう。

正味のハナシ、良いコトづくしで何言えばいいのか分からんですが、とりあえず「その1」は「時間を自由に使えること」でしょう。早朝に散歩、飼い猫と遊んで、平日の昼間っから風呂にはいり、シネコンで映画を観て、図書館にいって、ご近所スーパーで食材を買い、夕方は家で呑む。まさに、やりたい放題ジジイを絵に描いたごとく、です。ポツポツと技術系バイト仕事(週休5日ペース)してますが、仕事が恋しいわけでなく、頼まれたので何となくつうイイカゲンさ。時間自由も脅かされず、呑気にやっております。

自宅で、ブラック・サバス「黒い安息日」を聴きたくなったら即座に聴く、フンメル「マンドリン協奏曲」もしかり、井上陽水「氷の世界」もしかり、制約なきフリーダム・・・と書くと、ヒマな時間を、むりやり何かで埋めてるように聞こえるかもしれませんが、否!そんなことはございません、ヒマをヒマとして楽しむ、ヒマを満喫するほうが好きなワタクシ。考えることはいくらでもあるし、カッコよく言えば、脳内は宇宙より広いのであ~る(←嵐山光三郎さんの体で)。ネットなんて使わずとも、自分で自分を楽しませりゃいいじゃん、ってなもんです。勝った!って誰にだよ。

知人と呑みにいくと、いまだに「会社を辞めたら、やることがなくてツライでしょう?」と聞かれるんだけど、正直、感じたことないね。つうか「あんた、ヒマつぶしのために会社に行ってるのか?」と意地悪な反論をしたくなります。

ところで、サラリーマンだったときは「業務時間の管理」があり、組合員・非組合員を問わず、基本的に日曜はシゴトをするな、月の残業は◯◯時間以内にせえ、などと、従業員の健康をお考え下さるのは分かるけど、制約・ご指導が厳しかったわけです。会社を辞めたら、時間管理は「自分」ですることになります。これが実にありがたい。なぜなら、平日はボンヤリ暮らし、土曜と日曜にがっつりシゴト(資料の作成など)するのが、私にとって心地よき生活サイクルだから。サラリーマンじゃあ、これは出来ませんからなあ。

おっと時間ネタが長くなった。会社を辞めて何が良かったか?「その2」にいこう。それは

仕事関係の「嫌な事」「嫌な奴」に関わらなくて良いってコト。どこも同じだと思うけど、会社には、無意味なシゴト(社内用資料作成とか)、嫌なヤツ(声だけデカい無能者など)、無駄な会議、くだらん業務メールが溢れかえっており、退職でこれらと無縁になった結果、心穏やかで平穏な日々がワタクシに訪れたのであります。パチパチ。

世間は「仕事とは自己実現」「意味ない仕事などひとつもない」「顧客第一」などくだらん建前を掲げるけど、実際の現場は、前述のように、クソみたいな仕事、クソ以下の仕事、害しか及ぼさないアホ(そんなヤツに限って肩書だけはエライ)が厳然と存在しており、どの組織も人員の6割はアホ、という理論もあながち間違ってないか?と黙考していた次第。いずれにしても、組織のネガティブ要因から、スカッと解放されて退職バンザイ!としか言いようがないす。いや、ホントですよ。

退職して良かったこと、「その3」。前出「その1」「その2」とも関連するんだけど、生活サイクルを含めた周囲環境が変わって、時間も出来た結果、ものごとをしっかり考える、すくなくとも、しっかり考えようという姿勢になったことです。人生を見つめなおす、つうと薄っぺらい表現になるけど、仕事の忙しさにかまけて放置していた様々なテーマに、チョイと真剣に向き合おうというわけ。「時間的な自由」「無駄な仕事とおさらば」といった表層的?メリットより、こちらが大きいかもしれませんね。

とにもかくにも、人生は人それぞれ。60歳を過ぎたら読む本、とか、退職後の豊かな生き方、とか虚しいハウツー本が、本屋にはいっぱい並んでいる(らしい、見てないので実際は知らん)けど、自分の人生くらい、自分の頭で行き先を決めるべきであり、他人様がどうしてるか、な~んてマジ、関係ないよお・・・と、強く思いますね。ようするに、世間の言説なんてなんの役にもたたんのです。他人の目(考え)に自分の人生を委ねることほど、虚しくバカバカしい思考はこの世に無いと思う由・・・などとカッコええこと言った体で、悦に入って、今日はお終いっ!

本日の名言(1)「地獄とは他人のことである」(サルトル)

本日の名言(2)「人は、自分の好きなものを得ることによって幸福になるのであって、他人が好ましいと思うものを得るからではない」(ラ・ロシュフコー)

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