最近の笑えたニュース。エリック・クラプトンのサイン入りギターがあってもさあ・・・

2022年8月。

ネットニュースをボンヤリ眺めていたワタクシ、ある記事を読んで、声を出して笑っちゃったのです。当事者は大真面目でしょうけど、言ってることが面白いんだもん。

その記事は、8月20日の讀賣新聞オンラインに掲載されてました。私が要約すると「味」が薄れるので、原文を転載させていただきます。タイトルはこうです。

クラプトンサイン入りギター、補助金含む運営費で…学園側「子供の耳が肥えてほしいと」

どうです、エリック・クラプトンという大御所ロックギタリストのお名前が出た時点で、ヤバい（ある意味、美味しい）においがしますよね。期待は膨らみますなあ。で、記事本文は以下であります。

＝＝＝　以下、讀賣新聞オンラインより　＝＝＝

山形、天童両市で認定こども園などを運営する学校法人「清風学園」（山形市伊達城）が2017年以降、県や両市の補助金が含まれた運営資金から100万円以上の高額ギター３本を購入していたことが19日、学園関係者への取材でわかった。

（中略）同園の理事長秘書によると、▽代理店を通じてカナダのギター制作者に注文依頼した約300万円のアコースティックギター（17年）▽ギタリスト「エリック・クラプトン」の直筆サイン入りとされる約100万円のエレキギター（19年）――などを学園として購入したという。

理事長秘書は取材に対し「子供たちの音楽教育で耳が肥えてほしいという望みがあったかもしれない。資産運用の観点もあった」と話し、副理事長は「個人的な理由ではなく、園の資金繰りのために購入した。値段が上がった時に売って足しにしようと思った」などと述べた。

県などによると、交付された補助金は施設型給付費などで、県が年間約9000万円、山形市が同約1億7000万円、天童市が同約２億円支出したという。（後略）

＝＝＝　讀賣新聞オンライン記事からの抜粋終わり　＝＝＝

さあ、ここまで読んだくださった皆さん！

ここに書かれた内容を、どう思われますか？

いやはや最高じゃないですか。どこかといえば、補助金を含んだ運営費で、高額ギターを購入した理由です。資産運用はまだしも「子供たちの耳が肥えてほしい」ときましたね。こりゃいいや、ははは、パチパチ（拍手の音）。

こうゆう、とってつけた理由つうか、苦し紛れの言い訳、個人的に嫌いではありません。ラブホテルを出たとところで芸能レポーターに「何をしていたんですか！？」と問い詰められた男性俳優と共演女優が、しどろもどろになって「・・・台本の読み合わせをしてました・・・」と答えるくらいの、ずっこけ破壊力があります。

だってそうでしょう。

100万円のクラプトンさんのサイン入りギターで、どうして子供たちの耳が肥えるのか？ギターは「楽器」つまり道具に過ぎないのであって、良い音を出すかどうかは演奏者の腕です。どんな立派な楽器だろうと下手っぴが弾けば、聴き手は耳が肥えるどころかウンザリしちゃいます。1億円のヴァイオリン、ストラディバリウスを買ったからって、そこにまだ音楽は成立していないわけですよ。つまり、音楽以前のハナシなんです。

百歩ゆずって「演奏の前段階」で楽器を買ったと主張するなら、飾るためのサイン入りでなく、演奏用の安価なブツで十分でしょうよ・・・って、無理に深堀りしても虚しいけど。

仮に、ですよ、400万円で子供たちの音楽の耳を肥やしたいなら、私ならどうするか。100万円でオーディオを、100万円で音楽CD、DVD、BDを購入します。さらに、100万円で楽器（初心者用ギター数本、管楽器、ドラム、鍵盤など）を揃えて、さいごに残りの100万円で演奏環境（ステージ、マイク等）を整備する。子供たちには自由に音楽を聴いてもらって、興味をもったら楽器にふれる機会を提供します。こうやって、お膳立て・道筋をつくればよいのであ～る（嵐山光三郎さん的に）。

などと、またぞろ目くじら立ててしまった。私も60歳を過ぎて大人気ないですなあ。さて話を戻すと、高額プレミアギターの購入を決めた方（理事長さん？理事さん？）には、ぜひ、こう言って欲しかったです。

だって、欲しかったんだもん！！

この発言さえあったなら、ニンゲンは素直が一番じゃ、と子供たちのココロが肥える（？）令和の名言になったはず。前述の、男性俳優と女優の例でいえば、ラブホ前で「何をしてたんですか？」と問われ、

セックスに決まってるだろ！それ以外にここで何するんだよ！

と返してほしい・・・ちょっと無理だな。大人つうのは、さまざなな事情から素直になれないもんなのよ、子供たち、分かったかなあ？と最後にひよったところで、本日は以上！チャオー！