飼い猫もこに毎日、皮下点滴。慣れれば、どうってことのない作業ですけど・・・。 [家の猫]

2018年9月。前回記事の続きで、22歳の飼い猫もこ、のハナシです。

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老猫の多くが腎臓機能の低下いわゆる腎不全を患い、それが原因で亡くなります。腎不全になると、たくさんの水を飲んでも体内老廃物を外に排泄できなくなります。さらに水分が適切に吸収できないので脱水症状に陥り、体が弱ってしまいます。

我が家の飼い猫、22歳のもこは、もともと腎臓機能が低下していたのですが、5か月前にさらに悪化し水を飲んでも吐いてしまうので、こうなると対処は「点滴」となります。

点滴液(薬液ではなく生理食塩水ですね)を、毎日、100~150cc、もこの体内に注入するんですね。猫の場合、人間と違って、筋肉と皮膚の間の皮下層が厚いので、ここに針を刺し水を点滴します。

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動物病院で施術すると、それなり費用(名目は診察料)がかかります。キッドさえあれば自宅で、自分(飼い主)で作業できるので、最近、もっぱら私が、もこに皮下点滴をしています。

これが我が家の「点滴作業場所」です。もこの寝床のひとつであるソファを活用します。真上に点滴キッドをセッティング。奥のほうに観葉植物とシスレーの絵があるのが病院っぽくって良いじゃありませんか。

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とがったものが苦手な方は嫌かもしれませんけど、下写真左が点滴針。一回でも使ったら破棄(いったん保管して病院で処理)します。右がみたまんま点滴液ですね。

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さて、皮下点滴を始めましょう。ホットカーペットで爆睡しているもこに申し訳ないが、いったん目覚めてもらいましょう。

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定位置にもこを置きます。もこも慣れたもんで、従順に、おとなしくしてくれます。

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点滴針を刺す瞬間は、両手を使うため、さすがに撮影できませんね。ところでネットを観ると、針を刺すのに失敗する人がけっこういるようです。獣医でもない私が言うのもナンですが、この作業のコツは「刺す場所を決めたら、躊躇なくプスッと刺し、根元までスッ!と差し込む」ことでしょう。

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猫が痛がるんじゃないか、とか、猫が怪我したらどうしよう、など余計な心配をすると、かえって失敗するのがこの手の作業というものです。

実は動物病院でセンセイに点滴をしてもらっていた数か月前、プロの獣医さんでさえ、点滴を失敗することを知りました。当時のもこは痩せてガリガリだったので、皮下層が薄っぺらく、針がうまく刺さらずに点滴液が外に漏れるんです。で、私が感心したのは、センセイの対応。「失敗しても、どうってこたあないぜ」というクールな表情で、淡々と作業をやり直します。シロウトのように動揺しません、冷静なんです。当たり前といえば当たり前だけど、重要なのは「失敗しないこと」よりも、失敗ケースを想定したうえで、もし失敗した場合でも「落ち着いて対処すること」なんですね。

などと考えるうち、3~5分ほどで120ccの点滴液が、もこに注入されました。最初、液は一か所にたまり、こぶのようになりますが、数時間で体内に吸収・拡散されていきます。点滴後に、まったりするもこ。

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というわけで、明日も明後日も、その次の日も、もこへの皮下点滴をルーチンワーク的に、淡々と続けるワタクシであります。はいっ。

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ねこ好きのS

もこちゃんの介護お疲れ様です。
うちも以前自宅で点滴治療をしてましたが、なかなか大変だったことを思い出しました。
最初は針をさす行為がかわいそうで躊躇しておりましたが、先にねこの方が慣れてくれて助かりました。
もこちゃんは以前より表情が良くなりましたね。
これもトラビスさん、奥様の愛情のおかげだと思います。
もこちゃんの点滴の絵がなんとも味がありホッコリしてしまいました。
これからも愛情をそそいであげてくださいね!
by ねこ好きのS (2018-10-01 10:16) 

門前トラビス

To ねこ好きのS様、コメントありがとうございます。
点滴をしても脱水症状は急には改善せず、地道に毎日200ccの注入を続けております。
歳をとって、すっかりボンヤリ猫になったもこですが、ボンヤリしていても、フラフラしていても、オシッコをもらしてもやっぱり可愛いものですね~。
まさに家族であります!

by 門前トラビス (2018-10-21 21:26) 

なつみかん

はじめまして。飼い猫に輸液を始め、不安もあり検索したところブログに辿り着きました。
もこちゃん、とても良い子ですね。亡くなってしまったと知り、哀しい気持ちになりましたが、旅立ってからもこうして勇気づけてくれてありがたいです。
高齢で外猫生活を乗り切るのは困難ですし、大切にしてくれる家族に巡り会えてもこちゃんはなんと運がよく、また幸せだったろうと温かい気持ちになりました。
もこちゃんの頑張りを綴ってくださって、ありがとうございます。
猛暑になっておりますので、門前トラビスさんもどうぞご自愛ください。
by なつみかん (2019-08-11 23:30) 

門前トラビス

To なつみかん様、優しいコメント、ありがとうございます。
皮下点滴は慣れるまでがちょっと大変かと思いますが、大丈夫ですよ~。針を刺すほう(人間)も、刺されるほう(ネコ)も回数をこなすうちにベテラン(?)になってきますよ。
なつみかん様のような方がたくさんおられれば、世の中のネコちゃんみんなが幸せになれるのになあーーと思います。
なつみかん様のネコちゃんが輸液で少しでも元気になりますよう、お祈りしております!
by 門前トラビス (2019-08-12 08:49) 

かよ

初めまして。
我が家もこれから腎不全になった老猫への点滴が始まります。今日、先生に手順を習いました。  
出来るか心配になり此方のブログに辿りつきました。皆さん、こうして猫ちゃんと暮されているんだと知り、私も頑張ろう!よし!って思えました。有難うございます。
by かよ (2021-12-06 16:49) 

門前トラビス

To かよ様、コメントありがとうございます。
ねこちゃんの腎不全、いろいろご心配でしょう。点滴は、回数をこなして慣れてくれば、自信がついて楽にできるようになりますよ。どうか頑張ってくださいね!!
by 門前トラビス (2021-12-09 06:06) 

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