ナイト・レンジャーのニューアルバム「Somewhere In California」、いい感じに80年代テイストでヨロシイ。 [ジャズ、ロック、ポップス]

2011年7月。古き良き・・・つーほど昔でもないですが、1980年代のベタなアメリカン・ロックを代表するバンド、ナイト・レンジャー(Night Ranger)について書きます。彼らが先月リリースしたニューアルバムが良いんだ、というハナシです。

ファーストアルバム「Dawn Patrol」発表が82年ですから、30年選手ですか。主要メンバーは60歳近いもんなあ。80年代にバカ売れした実績が、かえって90~00年代の低迷感を際立たせてしまい、ご苦労されたようです。

そんなナイト・レンジャーの先月発売ニューアルバム「Somewhere In California」を聴いてホントにビックリしたのであります!

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必聴の名作だ、とまでは申しませんが、良く出来たアルバムです。正直、予想外でした(失礼)。とにかく買って損なし!の佳作と評価いたしましょう。

アグレッシブながらしっかり「ナイト・レンジャーしてる」のですねえ。私のようなオールドファンのツボはもちろん押さえ、さらに「ナイト・レンジャーってなんだ?内藤さんのバンドですか?」的な予備知識ゼロの方にも楽しんでいただける、そんな仕上がりです。

冒頭曲は適度にハード、かつメロディの「彼ららしい」ベタさも嬉しいです。バンドの楽しげな雰囲気が伝わる音で、サビのコーラスについニヤッ!としちゃいます。さすがベテラン、演奏には余裕がありますね。欠点にもなりますが「安心して聴けるロック」って、私は嫌いじゃありませんよん。

ジャック・ブレイズさんと、ケリー・ケイギーさんのツインボーカルは好調ですし、ナイト・レンジャーの特徴=ツイン・ギターはリフ、ソロともミドルテンポ・ピロピロ音色がたまりませんもん。ボン・ジョヴィ風だったり、ヴァン・ヘイレン風だったり、80年代テイストを臆面なく撒き散らすところなんぞ、不快どころか、潔くって爽快だっ!(あえて苦言を呈するなら、アルバムの曲順は工夫した方が良いカモ・・・ねえ)

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さて、ご本人たちはそう言われることを嫌っているようですが、ナイト・レンジャーといえば「やっぱり、泣きメロ系のバラードよね」というファンは多いはず。「シスター・クリスチャン」「Good-Bye」・・・良かったもんな。で、ニューアルバムにも、しっかり良いバラード物件が入っておりますよ。アルバム「7wishes」(85年)に加えても違和感ないんじゃん!という「Time of our lives」という曲です。いいメロディで、アレンジも最高ですよ。

アルバムとしてのバランスもよいし、これだけ見事にまとめるとはまだまだ衰えず!ですね(外見は完全にオジサンだけど・・・)。武道館公演ないかなあ。前回のブドーカンは、1986年すからねえ。頑張って欲しい!

さて、オールドファンのワタクシ、なんだかんだ言っても、ナイト・レンジャーとくれば、80年代の名曲です。今日は名バラード「Good-Bye」を聴きながら寝ることにします。おやすみなさい~~。


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Discus

「Somewhere In California」は、デビュー曲「Don't Tell Me You Love Me」の様な尖った緊張感はありませんが、ロックのCDとしては久しぶりに開放感のある「良作」だと思います。

エイト・フィンガー奏法で有名なジェフ・ワトソン氏は残念ながら既に脱退されて、別のギタリストに変わっている様ですが、日本版ボーナストラックの「L.A. No Name」などを聴く限りでは、全く問題は感じられませんね?
今ではギター・ヒーローという言葉が死語で、ただコードを単調にかき鳴らす演奏ばかりが周囲から聞こえるのですが、そんな中で、この様にリフやメロディーが満載なCDの登場は嬉しいかぎりです。

それ以前に、楽曲が素晴らしいですね。
どんなに優れた演奏でも、曲自体がダメダメだと全てが台無しになるのですが、このCDは曲が良いので演奏も映えます。


曲の順番ですが、「Time of our lives」は自分なら3曲目あたりが良かったかな?

by Discus (2011-07-23 13:28) 

門前トラビス

To Discus様、コメントありがとうございます。
ジェフ・ワトソンさんの脱退は、ツイン・ギターを特徴としているナイト・レンジャーにとって一大事であり、当方もニューアルバムを聴くまでは、出来を心配していたのです。しかしDiscus様ご指摘のようにフタを開けてみると、その影響はまったくない、といって良いですよね。
むしろ、ジェフさんの立場はどうなる!?

最近のHR/HM界はベテランバンドの復活やら、●●年ぶりのアルバムリリースといった話題が多く、少々、食傷気味でした。
飽和した業界ですもんね。「昔の名前で出ています」的な売り方で、ネットダウンロードより、ハードパッケージであるCDにこだわるオールドファンを取り込もうということか?
ところがミュージシャンが「進化した」と自賛する楽曲やサウンドが、往々にしてファンのツボをはずし撃沈することも多々・・・ですよね。
だれもがAC/DCや、ホワイトスネイクにはなれないってことですよね。

その点「Somewhere in California」は素晴らしい出来栄えと思います。
疾走感に無理がなく、ベテランらしい落ち着きや余裕があり、それでいてロックテイストは確保、これはちょっとした「奇跡」ですよね。ぜひ若いリスナーにも聴いてほしいものです。
ジェフ・ワトソンさんの脱退・・・というより新参ギタリスト加入がプラスに働いたか?

ただ、曲順は問題アリ!ですよね。
楽曲にバラつきはないというものの、中盤から後半重視に見えなくもないですね。
ロックファンはせっかちですから、1、2曲目にキラーチューンをぶつけるのが王道だと私は思うのです。どちらかというと、CDを通しで聴くという期待のもとに曲順を決めたのかな?とも思いますね。
いずれにしても次回作を心待ちにさせるような、素晴らしいアルバムでしたね。
この勢いで、ジャーニーの新譜も買わねば・・・と思いつつ、ちょっと躊躇ですかね。
by 門前トラビス (2011-07-24 06:03) 

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