職場のご近所。品川の桜も、なかなか満開であります。 [街の風景]

古今和歌集でしょうか、桜をうたった有名な歌に、

 世の中に 絶えて桜の なかりせば

 春の心は のどけからまし

というのがありました。うーん、ガクのあるところをヒケラカシタようだぜ、ふふふ。この歌、なかなかに奥の深いですよね。あっという間に散ってしまうと分かっている、桜の花が世の中になければ、春は、どんなにココロ落ち着くであろうか。つまりは、短い命で消えてしまう、はかない桜の花の美しさへの「想い」を逆説的に表しているのですねえ。これぞ日本人のココロ!ソイ・ハポネス・・・なぜそこでスペイン語?では、ワタクシも一句。

 世の中に 絶えて酒類 なかりせば

 会社帰りは のどけからまし

・・・・うーん、それじゃあ、品のない酔っ払いサラリーマンだよ。どうも違うね。

さて、数日前のこと。西日本出張から新幹線で帰京し、JR品川駅から第一京浜(国道15号)を北に向かってあるいていたわけです。ふと、高輪プリンスホテルへの登り口を眺めると、おお、見事に桜が咲き誇っているじゃないか。

品川さくら1.jpg

いやあ、月並み表現ですが実にキレイであります。ピーカン天気に、満開の桜がゆさゆさと揺れています。 気持が良い。

近づいてみると、横断歩道の近くに、桜の花が屋根状に道路を覆っていて、道路を登ったホテル方面にも桜が見え隠れしており、つい、ふらふらと「そっち」へ行ってしまいそうになります。

品川さくら2.jpg

看板をみて納得。この先に、SAKURA TOWER TOKYO、という、あまりにもベタなネーミングの建造物があるようでして・・・うーん、名前のまんまやん! 

品川さくら3.jpg

品川って、夜しか行かないので、どうもゴチャゴチャ雑然としたイメージを持っているワタクシですが、桜の季節に限っては間違いなく「素晴らしい街」でありますねえ。

ああ、しかし!満開桜も、写真を撮った3日後(本日)は、思いっきり葉っぱが出て、花は虚しく散っていく途中でありました。たえて桜のなかりせば・・・の気持ち、分からんではないよなあ。ふうむ。


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コメント 3

azm

ども!今年の桜は寒さの中開花を待って待って一気に咲いて、一気に風邪に散っていきましたねぇ。散り際がよいとか、散ってしまい寂しいとか、と思っておりましたが、最近は違います。一昨年ほど前に次の話を聞いてからは、散る、と言う感覚ではなく、またすがすがしい気持ちで桜吹雪を見ております。
何度も手前のブログで書いているのでミミタコかも知れませんが...まず桜、さくらの名前。豊穣の神”サ”がおります。皐のさに通じます(たしか・・・)。この”サ”は冬の間山に籠もっております。そろそろ春だな。そろそろ里に降りんとあかんな。と里におりある木にいったんお休みになります。このお休みどころがクラといいますね。豊穣の神サがお休みなさるクラのある木がサ・クラ、桜なんですねぇ。十分お休みになられた”サ”は里に実りをもたらすべく各地へ飛んでいくのでございます。散って哀しい桜吹雪ではなく、花片が実りを届く限り運んでいるそのようなイメージでございます。はかない運命と言うよりも力強さ、生物のたくましさ、命の引き継ぎ、など思いは膨らむのでございます。
てなことでして、気持ちの持ちようで桜吹雪のあと、はかなさを感じていた私ですが、今はなんか違います。一斉の緑の芽吹きが心地よく感じられるんですね。
by azm (2011-04-16 09:54) 

azm

桜も風邪をひいいたようです。前のコメント「一気に風邪に散って」はもちろん「一気に風に散って」ですよん。
by azm (2011-04-16 09:55) 

門前トラビス

To azm様、コメントありがとうございます。
なるほど、サ、のお休みどころ、クラ、でサクラ=桜というのは、花だけがすべてではないよ、休み、咲き、葉が伸び、実をつけ、枯れ、という、宇宙の「サイクル」を感じますね。
桜の新葉の黄緑色が、素晴らしくイキイキしていてたしかに、花が散ることで次の「生」への連鎖を実感できますね。

ところで、サケ、のお休みどころ、クラ、はサケ・クラ=「酒蔵」だ!うーん、作った酒は、どんどん呑まねば。これも生きとし生けるものの輪廻ってやつでしょうか・・・って、結局そっちに行っちゃうのかい!と自分にツッコミ。
by 門前トラビス (2011-04-17 11:41) 

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