ヴァイオリニスト 二瓶真悠さんの弾くサラサーテとフランクに感動感激の11月4日。 [クラシック音楽]

1週間前の11月4日(金)、女性ヴァイオリニスト二瓶真悠(にへいまゆ)さんのステージを拝見しました~。会場は上野にある東京文化会館、小ホールであります。

二瓶真悠さんについては、当ブログで、7月の東京交響楽団との共演(協奏曲)を絶賛させていただきました(記事は→ここ)。曲はチャイコフスキー。あまりの素晴らしさに「待っていた天才、ついにあらわる!」と大興奮した次第。東京芸大2年生のまだ20歳ですが、輝くばかりの個性と、音楽の完成度はなんとしたことか!

すっかり二瓶さんファンになったワタクシ、次はソナタを聴きたい!と公演予定をネットでチェック、今回(11月4日)のコンサートを発見したんです。

二瓶真悠さん2.jpg

二瓶さんは、昨年の東京音楽コンクールで弦楽部門1位と聴衆賞を受賞されてます。東京文化会館はそのコンクールを主催しており、入賞者に演奏の場を提供しているのですね。若手を後押しする姿勢はご立派。平日AMのモーニングコンサートとはいえ、チケット代がたった500円(!)というのも、アッパレであります、パチパチ。

さて11月4日の演奏会。会場ほぼ満席の大盛況。AM11:00開演、1時間と短めながら、充実の内容でした。演奏曲は以下のとおりです。

①ストラヴィンスキー「イタリア組曲」より1曲 ②チャイコフスキー「瞑想曲」 ③サラサーテ「カルメン幻想曲」、④フランク「ヴァイオリン・ソナタ イ長調」、⑤ドビュッシー「美しい夕暮れ」

にへいさん上野.jpg

7月も書きましたが、二瓶真悠さんの演奏には心底、感動させられます。今回はオーケストラ無しのヴァイオリン&ピアノという構成ゆえ、彼女の「音」はいっそうダイレクトに体感され、音色がじーんと心に沁み入りましたねえ。

強引にまとめれば「楽曲(作曲者)、楽器、演奏者が一体となって、音楽の『いのち』が立ち昇るステージ」・・・あれれ、これは表現が抽象的すぎますか、すいません。

クラシックであまり使わない用語ですが、彼女は独特のグルーヴを持っているんですね。どんなにテクニックを磨いても身につかない天性の「ノリ」というか、うねりと申しましょうか。そのグルーヴが常に必然性に満ちていてツボにはまるわけです。曲の魅力を引き出すだけでなく、魅力を何倍にも増幅してくれます。驚嘆すべき才能ですよ、これは。

フランクの「ヴァイオリン・ソナタ」を、それほど好きではなかった私ですが、二瓶さんの演奏を聴いて「こんなに美しい音楽だったとは!」と、目からウロコが何枚も落ちましたね。

楽譜の忠実な再現を金科玉条とする、四角四面な”ありがち”演奏に対し、二瓶さんは反旗を翻すがごとく、アグレッシヴに「魂で勝負」するんです。もちろん誰でも出来る訳ではなく、卓越したテクニックを備えた彼女だからこそ実現できるのですが・・・。

サラサーテの技巧満載曲の、なんという自信に満ちた力強い音!耳だけでなく腹にさえ響きます。一途でありながら変幻自在。迫力に満ちていながら優しい。大胆でありながら繊細・・・。そして、チャイコフスキーやドビュッシーのくらっとするような”美しさ”・・・。

この懐の深さとダイナミズムには「男気(おとこぎ)」を感じますねえ・・・って、二瓶さんは可愛らしい女性ではありますけど。

おおっと、比喩がどんどん妙になって、収拾つかないぞ、いかんいかん。

要するに、(それなりに大きかった)私の期待を、軽々と超える名演だったのです。二瓶真悠さんのつむぐ音楽にブルブル震え、1時間、感動しっぱなし。こうして二瓶さんファン度をアップしたワタクシは、「ねえさん、罪なことをするわなあ・・・」とつぶやきつつ会場を後にしたのであります。

二瓶さん、自信をもって、ご自分の「音楽道」を歩んでください。ぜひまた素晴らしい演奏を聴かせてくださいね!

このブログ記事を読んだ方、私の一押しヴァイオリニスト、二瓶真悠(にへいまゆ)さんにぜひご注目ください。来年(2012年)1月29日(日)に読売日本交響楽団との共演で、チャイコの協奏曲を弾かれますので(会場=めぐろパーシモンホール)、そこで彼女の凄さを体感していただきたいっ!・・・って、ワタクシまるで広報担当ですな、あはは。

2012年1月29日のコンサート情報の詳細は、ここ(↓)をクリックください。

http://www.persimmon.or.jp/hosting-performance/2119.php


nice!(1)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1

コメント 1

門前トラビス

To ユキタロウ様、niceありがとうございます!
by 門前トラビス (2011-11-16 06:26) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0