クチャルさん指揮 ニールセン交響曲全集がツボにはまりまくっているハナシ。 [クラシック音楽]

2011年2月。

本日はマニアックなクラシック音楽ネタで恐縮です・・・って冒頭から謝罪?ま、いいや。最近、ツボにはまりiPodでヘヴィーローテーションしまくっているCDの紹介であります。それは、

ニールセン交響曲全集(3枚組)。廉価CDの王様的レーベル、ブリリアント・クラシックならではの、3枚組で2000円弱(!)という超お買い得物件です。

ニールセンCD.jpg

オーケストラは、チェコのヤナーチェク・フィル(知らない・・・)、指揮者はテオドレ・クチャルさん(知らない・・・)、ということで、それほど期待はしていなかったのですが。

いやはや、聴いてみると、これが素晴らしいんだなあ!ツボにはまりまくり、です。有名な交響曲4番「不滅」はもちろんのこと、微妙な1番、2番もしっかりまとめているし、3番の豪放感も良し。ハッキリ言って「4番の焼き直し?」みたいな、5番、6番も実に渋~くまとめており、お見事です。

ネットで調べると、ヤナーチェク・フィルはヨーロッパで公演多数、来日も3回しているそうで、知らなかった私が不勉強でした。一方、指揮者のテオドレ・クチャルさんは50歳くらいの方で、ウクライナ交響楽団、ヤナーチェク・フィルとともに、90タイトル以上のCD録音をしておられる(らしい)。CDのリリース元は、ナクソス、オンディーヌ、マルコポーロというアジャパーに二ッチなレーベルでした。チャイコフスキー、プロコフィエフなどメジャー作曲家のみならず、アンタイル、リャドシンスキー(!)というヴェリー・マニアックな曲までフォローする骨のあるお方。うーん、今回は勉強になったなあ。

さて、ニールセンの交響曲といえばブロムシュテット指揮サンフランシスコ交響楽団による80年代後半の録音(DECCA)が名盤の誉れ高く、もちろん私も20年前からブロムシュテットさんの全集ばかり聴いてました。確かに素晴らしい文句のつけようがない演奏です。

しかしDECCA特有の音の抜けの良さと、アメリカのオーケストラということもあってか、ブロムおじさんの演奏は、あまりに完璧、整然、クール・・・そう「ソフィスケートされすぎている」んです。ニールセンの交響曲って(あくまで私のイメージだけど)もっと、泥臭い、野暮ったい音楽だと思うんです。

てなわけで、今回ご紹介のクチャルさん指揮、ヤナーチェクフィルの演奏。しごく現代的演奏でありながら、垢抜けないネイキッドな感じがたまらなく良い。交響曲3番の無理やりの盛り上げ感といい、4番「不滅」の前半を抑え気味にしながら、曲が進むにつれてギア・アップするベタなテイストも嬉しい。フィナーレの太鼓連打、金管の咆哮との絡み、そして美メロへ展開する箇所の良い意味で「たどたどしい」ところなんて涙が出ましたよお。

ブロムおじさんの、むらない均一ないかにもクラシック音楽拝聴という雰囲気とは違い、クチャルさんの演奏は聴いているうちに、体を揺らして歌いたくなる独特のグルーヴがありますねえ。映画音楽っぽいキャッチーさ、そしてなんだか妙に「陽気」なのもGOOD!

クチャルさんの指揮をするお姿をYouTubeで発見しましたが、絵にかいたような中堅指揮者っぷりは私の期待通りでしたねえ。あはは。

クチャルさん.jpg

ベルリンフィルだの、ウィーンフィルだの、有名オケ&メジャー指揮者の新録音がひしめくCDショップの片隅に、ひっそり置かれた「お買い得ワゴンセール」でこんな素晴らしい(&お安い)CDをゲットできて、すごーく得した気分になる。これぞワタクシの目指す王道マニアック(日本語変?)クラシック・リスナーの姿なのであります。

よおし、週末は、クチャルさん指揮、マルコポーロ・レーベルのCDを探すことにいたしましょう、って、どこまで二ッチな領域を攻めるんだよ!それにしても、楽しみが増えたなあ~。わははは。


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