不安と幻想の絵画。25歳の新鋭 アンドレア・コウホさんが描く女性と鳥たち。 [絵画]

2011年3月。久しぶりに絵画ネタであります。

さっそく本題と関係ないハナシでナンですが、昨年、千葉県内に開設したホキ美術館について。私はまだ行ってないのですが、日本初(世界的にも初?)の写実絵画専門美術館ということで実に楽しみ。森本草介さん、野田弘志さん、原雅幸さん、五味文彦さん、大矢英雄さん、島村信之さん、生島浩さんといった凄腕画家たちが「絵画のリアリズムとは何ぞや?」を問う名画がわんさかある・・・はずですね。絵画に興味のない方も、スーパーリアリズムの技巧に驚くこと間違いなしじゃ。是非、出向きませう。

ホキ美術館のHP → ここをクリック

以上が前ふりで、ここからが本題です。写実からそっちに行くか?とツッコミ受けそうですが、最近、私がはまっている画家をご紹介しましょう。日本での知名度は低いようですが(ネット検索しても出ないもん)、作品の幻想性と背筋をざわ~っとさせる説明しがたい不安感は特筆すべきものです。

1986年アメリカ生れの25歳、Andrea Kowchさん(発音はアンドレア・コウホさんかな?)という美人女流画家であります。私の余計なコメントの前に、彼女の作品をどうぞ。 

アンドレアコッホ5.jpg
アンドレアコッホ4.jpg

田舎の牧場らしき風景。家や野原に炎のように逆立つ頭髪と相反した無表情で「ごく普通の日常行為」をする女性たちがおります。周りにはカラスや獰猛な犬たちが乱入、畑はぼうぼうと燃えていたりします。このダークでアンバランスでシュールな世界観に、見入ってしまったワタクシでした。

アンドレアコッホ1.jpg

強い風が吹いていようと、画面の時間は止まったかのよう。不安な夢の一場面を彷彿とさせます。曇った空模様と相まって「何か悪いことが起きそうな予感」が漂い、ウツウツとしたやりきれなさが画面を覆っているのです。

アンドレアコッホ2.jpg

画家の筆致は徹底的に綿密で、ある意味、写実的。不気味なトーンを適確に支えています。幻想表現にこれほど適したテンペラメントを感じさせる才能も稀ではないでしょうか。そりゃあ違うよ、と言われることを覚悟で書きますが、デイヴィッド・M・バウワーズ(David M.Bowers)の世界にも似ていませんか。ただ、バウワーズの「幻想性」には、とってつけたアザトサを感じる私ゆえ、応援の意味も込めて、Ms Kowchに軍配を上げましょう!・・・って勝手に勝負を設定し、勝手に判定してしまったぜ。あはは。

というわけで、25歳の女流画家、Andrea Kowchさんには、これからも注目していく所存です。本日は以上!


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0