飼い猫そらの攻撃で、ブログ更新が滞りがち。それもまた良し。 [家の猫]

2020年5月29日。

コロナウイルスの影響により、ここ2か月間で、ワタクシの職場には在宅勤務やリモート会議が急激に浸透、鈍感なワタクシといえども世の変化スピードに驚いておる次第。いやはや、モノゴトが大きく変わる(変える)のに必要なモノは、自発的意思よりも、外圧や強制、ということが、よ~く理解できました、ハイ。

というわけで、ワタクシ、5月は週3日ペースで在宅勤務をしておりました。

さて、17時を過ぎ、自宅での業務を終えたワタクシ。そうそう、サクッとブログの更新でもするか、と思うのですが、この更新作業がなかなかできないのです。

理由は、飼い猫そら、であります。業務中、そらを部屋に入れないワタクシ。夕方ともなると、そらの「遊んでくれ」欲求はいやがうえにも高まり、ワタクシの部屋の外でにゃーにゃーと切なく泣くのであります。

しかたないなあ、とドアを開けると、転がるように飛び込んでくるそら。やつの目指す地点は、机上に置かれたパソコンのキーボードです。ワタクシが、すばやくキーボードの上に1センチ厚の合板を置くと、その板の上に乗ります。ポーズを決めるそら。

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何が楽しいのか分からんけど、妙にリラックスするそら。

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パソコン操作なんてさせんぞ!とばかりの、どっしりした安定感。もう好き放題ですなあ。

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というわけで、何を言いたいかというと、ブログ更新が滞っている理由は、ワタクシの怠慢などではなく、ひとえに、

飼い猫そらが邪魔するから、

という事。ワタクシの苦労が分かっていただけましたか。・・・ところで、オレは、いったいなんのため、誰に対して、こんな言い訳をしているのだろう。ま、いいか。

最後は、私の部屋のソファで、眠りにおちてゆくそら、であります。可愛いねえ~。

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大林宣彦監督の映画「ねらわれた学園」(1981年)を観て、改めてガクッとこけたハナシ。 [映画]

2020年5月17日。

先月10日、映画監督の大林宣彦さんが82歳で亡くなりました。

思えば、1970年代半ば、ワタクシが中学3年生か高校1年生のときに、監督の(たぶん)長編第一作「HOUSE」が劇場公開されました。主演は池上季実子さん、大場久美子さん。ワタクシと同世代のバカ(?)は同じと思いますが(と決めつけちゃいけないね)、若い女の子が家に食われるつう、すいたらしいストーリーと、「ちらっと某女優さんの乳首がみえる」というガセ情報?に踊らされ、行きましたねえ、地元札幌の映画館へ。

そして「HOUSE」の本編を目の当たりにし、あまりのスットコドッコイな内容に椅子から転げ落ちるくらいマイナス感動してしまいました。

チケット代を無駄にしたことを認めたくないがゆえ、「HOUSE」は映画、ではなく、脱力狙いのネタ、だと位置づけ、乳首は見えなかったけど、アリじゃん!と強引に納得。そして大林監督、恐るべし!うーん、マンダム、、、とチャールズ・ブロンソンの無表情をまねたのであります(このつながりの分かる人もいないか・・・)。

さて、それから40年以上の歳月を経た今年4月。大林宣彦監督の追悼企画として、4月19日、BS朝日で、あの映画が放映されたのであります。

ねらわれた学園(1981年)。主演は当時、飛ぶ鳥落とす勢いの薬師丸ひろ子さん。公開時にもちろんワタクシは劇場で拝見しております。

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♪ はじめて言葉を~交わした日の~その瞳を忘れないで~♪ 

・・・おっとユーミンの歌う主題歌「守ってあげたい」を思い出している場合ではない。そう、映画「ねらわれた学園」であります。

ひええ~とワタクシは声が出ましたね。

数々の賞を獲った一応は、スゴイ映画監督(ということになっている)方の、追悼企画に、

ねらわれた学園、を出しちゃダメでしょう!

なぜなら、前述の「HOUSE」もヒドイけど、「ねらわれた学園」も劣らずヒドイからです。「漂流教室」ほどではない、というのが唯一の救い・・・って、どんな低レベルだよ。ちなみに、大林監督が名匠として世間から持ち上げられ、重鎮扱いされていた理由が、私にはサッパリわからんのですがね。おっと大林ファンの方、失礼。

ハナシを戻します。追悼企画に「ねらわれた学園」をぶつけたテレビ局の行為には、悪意さえ感じますな。他に出せるネタが無かったのか・・・。前出「HOUSE」なら、監督第一作目と割り引いてなんとか許せても、「ねらわれた学園」はいけません。高柳良一さんは、いったいどう思うでしょうか!?

ワタクシの本作批判に対して、こんな反論もあるでしょう。あの映画は確かにハチャメチャだが、当時の日本映画はあんなもんだったよ。それに大林監督だけが悪いわけではない。製作は角川事務所ですよ、薬師丸ひろ子さんを前面に出すアイドル映画なのよ。「ゴッドファーザー」とか「フレンチ・コネクション」みたいなアカデミー賞作品じゃないんだから、そう、目くじら立てずにさあ・・・。

いや、私だってバカじゃない。そんな名作と同じ土俵で比較するつもりはないです。ただ、まともな人間は「ねらわれた学園」を観たら恥ずかしさに身悶えするのが普通でしょうよ?と言いたいわけです。

宇宙人が地球侵略の端緒として、ある高校(の生徒たち)を狙う、というヘンテコ設定は認めましょう。その企みを阻止する超能力少女(主人公)が薬師丸ひろ子さんなのも認めましょう。しかし、ですよ。

宇宙人である峰岸徹さんのお姿が、裸の上半身にマント、下半身はタイツ、という即、警察に通報される変態ビジュアルとはナンだ。さらに、峰岸さんのおなかに、目の形の落書き(?)が書かれているんですな。露出魔として警察に逮捕されたとき、「へそ踊りの練習をしていた」と言い訳するためのギミックでしょうか。

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ラストシーンは、宇宙人(だと言い張る峰岸さん)と、薬師丸ひろ子さんの時空を超えた(?)空中戦で、さしたるバトルが繰り広げられるわけでもなく、あっけなく、峰岸宇宙人の負け確定。さんざん話を引っ張って、なんじゃこりゃ。肩透かしにもほどがあるぞ・・・。

あまつさえ、平和が戻った夜空に、峰岸宇宙人の顔が浮かびあがり、ニヤリとウィンクするシーンに至っては、

狂気の沙汰

としか思えません。仮に、プロデューサーの角川春樹さんから圧力があったとしても、この演出をやらかした大林監督、

よほど体調が悪かったか、前日の酒の飲み過ぎ、

だったのでしょう。

と、すっかり大林宣彦監督をバカにする雰囲気になりましたが、こんな監督にも、実は素晴らしい映画は(少ないですが)存在するのです。中途半端な青春モノ(と私が思う)尾道三部作に比べ、はるかに完成度が高く、なんたって、片岡鶴太郎さん、秋吉久美子さん、風間杜夫さんの芝居が良い!

「異人たちとの夏」(1988年)であります。

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出来心から間違って「ねらわれた学園」を観てしまい、日本に、映画に、人生に絶望した方は、口直しではないですが、ぜひ「異人たちとの夏」を観てくださいっ!

と、最後は、大林宣彦監督を高評価(?)したところで本日はお終いっ。

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山形県の地酒、大山の「アマビエ」純米大吟醸を、ぐいっと家呑みしたハナシ。 [お酒]

2020年5月16日。

千葉県に住み、東京都の職場に通う、北海道出身のワタクシ。この3つの地域、今週は、緊急事態宣言が解除されませんでした。なんてこったあ、トリプル・ショック!・・・と憤るほど困ってはいないのですがね、

映画館、美術館、図書館の臨時休業がちょいツライ。予定のコンサートやライブも軒並み中止ですね。昨日(5月15日)は、ワタクシ、名ピアニスト、ペーター・レーゼルさんのフェアウエル・リサイタルに行く予定でしたが、当然、公演はありませんでした。このリサイタルは、中止せず、「延期」だそうですが、開催はいつになるのやら・・・。

ここで酒のハナシです。外出自粛の真っただ中ゆえ、家呑みが続くワタクシ。

昨日は、千葉県の地酒、甲子(きのえね)、広島県竹原市の名酒、誠鏡(せいきょう)を堪能。肴はご近所スーパーで買った出来合いのオードブルセット。および、ちくわ竜田揚げ。こんなので良いのよ、私は。

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家呑みの際は、テーブルの上に、日本酒を2、3種類用意して変化をつけると良いのですな。問題は、つい飲み過ぎちゃう事です。まあ、その辺りは60年近く生きてきたワタクシ、節度ある大人として自制します!・・・もちろん、それが一番難しいわけで・・・。「断酒は易し、節酒は難し」とはよく言ったものですな。

さて、甲子と誠鏡を呑み切り、次のお酒であります。

山形県鶴岡の大山(おおやま)。昨年(2019年)6月、山形沖地震で、酒蔵である加藤嘉八郎酒造さんは、数万本の酒を失う甚大な被害を受け、まさに立ち直ろうと頑張っておられた今、新型ウイルスによる影響・・・。切ないです、応援したいです。で、ワタクシが購入した一本は、ご時世を反映した純米大吟醸であります。

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お酒のラベルには、アマビエが描かれています。つい2週間前まで、アマビエが何たるかを知らず、「甘えびか?」程度のワタクシでした。アマビエとは、江戸時代のかわら版に描かれた、疫病退散のご利益がある妖怪(?)だとか。半人半魚の不思議なお姿です。なかなかキュートです。

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いやあ、このお酒はスッキリして美味いねえ~!さすがは、実力の酒蔵、加藤嘉八郎酒造さんであります。パチパチ!

この日の家呑み(ひとり呑み)は2時間ほどで終了。体内に消えた酒の総量は、6合、ってとこでしょう。ところでその間、飼い猫そらはキャットタワーの頂で香箱座りし、酔っ払いのワタクシの一部始終をクールに眺めていたのでした。

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まったく人間ときたらねえ・・・と、呆れ気味のそら。

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狭い平台に、無理やり体を入れて、これで快適なのだろうか・・・。

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酒を呑み終え、私が2階に上がると、そらも一緒についてきます。今度は、私の寝る横で、横向きにピローンと伸びて爆睡だ。まったく、ゆるいなあ・・・こやつ。

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以上、アマビエ・ラベルの大山を呑み、疫病退散の祈願をしたハナシでした。まとまりなく失礼!ではご安全に!

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ご近所の公園にて。野良猫たちが幸せそうな晴天の日。 [日常]

2020年5月8日(金)。

一昨日の5月6日で、職場の12連休が終わりました。期初予定は8連休。しかし新型ウイルス拡散防止の観点から期間が1.5倍へと長くなったのでした。

連休明けの5月7日(木)に職場(東京都中央区)へと出勤してみると、7割以上のヒトは在宅勤務で、オフィスはガラガラであります・・・うーん、こうした景色、しばらくは続きそうですなあ。

さて、この日の夕方。

1時間ほどご近所を散歩しました。ワタクシの住む千葉県市川市の北側エリアは、江戸川をはさんだお隣の東京都とは違って、少し歩けば面前に田舎の景色が広がります。閑散とした森(人がいなくて怖いくらい)。広大なネギ畑やキャベツ畑・・・。

整備された公園でも、東京都ほどの人間密集はありません。お上は「並んで歩くな」「2メートル以上の間隔をあけろ」とおっしゃいますが、私が住むエリアは密集しようがない、のであります。自慢することでもないけど・・・。以下は、散歩中に撮った河川敷の写真。ガラーン、としてますなあ。

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ワタクシの、散歩時の興味対象はふたつです。野良猫ちゃん、と、きのこ。きのこが生えるのはしばらく先ですので、今はもっぱら猫ウオッチングでございます。

里見公園にいる、ちょいと臆病なネコちゃん。じっと虚空を見つめ、何を思うのか・・・。

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自宅近くの、じゅん菜池緑地に、3年近く定住している、でぶ猫ちゃん。草むらのど真ん中で、呑気に寝ております。

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うわ、あおむけになっている。ゆるすぎるぞ。両手を胸に当てている様が、なんとも可愛いね。いやはやリラックスの極み。幸せそうですなあ~。

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軽く頭を撫でてやると、それほど嬉しそうでもないけど、おざなりには反応してくれます。おっと、猫らしいポーズ・・・。

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いつもの、毛づくろい開始。太っているせいか、なんだかおっさんくさいねえ。ま、そこが可愛んだけど。。。

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コロナウイルスなど、猫たちにはとってはどこ吹く風。陽の光を浴び、まったりとする姿に、なんともホッとする1日でありますなあ。のどかな気分になったところで、本日は以上!

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執筆途中の論文の間違いに夜中に気づいて、ワタクシが優作さんになったハナシ。 [日常]

2020年5月5日(火)。

昨晩、夜中に布団から跳び起きた、という話であります。

3か月後に開催される工学系の学会で発表すべく、ここ2週間ほど講演論文の準備をしておりました。具体的には、論文の肝となる計算データを解析(デジタル・シミュレーション)で求める作業であります。電力系統の模擬モデルを作り、初期条件を設定して解析を開始し、Harmonic Resonance、という特異現象の度合いを比較するわけです。

作業は地味の極みで、解析ソフトのインプットシートに、初期条件を入れ解析→結果を確認→データ吸い上げ→初期条件を変えて再解析→結果を確認→データ吸い上げ→初期条件を変え・・・と、ひたすらその繰り返しであります。

100以上の解析ケースのうち使い物になるのはごく一部で、それを見出すには、パソコンとにらめっこ状態で、数日がかかります。呑んだくれのワタクシ、休日に日本酒を呑みながら、自宅で解析作業を続けてきたわけです。そして、

やっとデータがまとまり、論文(本文)の執筆だあ!

という矢先に事件は起きた。事件というより、単なるワタクシのボケというべきか・・・。

昨日(5月4日)、ワタクシ、ほろ酔い気分で午後11時に就寝しました。歳のせいでしょうな、夜中2時に目が覚め、そのあと寝付けません。で、論文用の解析結果を脳内で反芻しておったのです。そこで「あれ?」と気づいちゃったんですねえ。解析のかなめである初期条件の根本箇所が、まるっと

ゼンブ間違っていることに!

マンガじゃないけど、バネ仕掛けの人形みたいに、ワタクシ、ガバッと跳ね起きましたよ。そりゃそうでしょう、数日間を費やした解析作業が、全くの無駄骨と分かったんですから。真っ暗な部屋の中、立ち上がったワタクシは「太陽にほえろ」のジーパン刑事(松田優作さん)の名セリフを叫びました。もちろん腹を押さえたあと、両の手のひらを凝視して、です。

なんじゃあ~!こりゃあ~~~!

てなわけで、本日5月5日(子供の日)。鯉のぼりが晴天にたなびこうと、飼い猫そらが遊んでくれえと泣きつこうと、ワタクシは朝3時から夜11時まで20時間を部屋にこもり、解析やり直しを敢行したわけです。嗚呼、なんたるシーシュポスの神話状態であろうか。しかし私は負けなかった。同情するなら金をくれ(←言ってみただけ)。虚無感のなか、リベンジ解析をやり遂げたワタクシ、いまは、矢吹ジョーのごとく真っ白な灰になり、当ブログを書いているのであります。立て、立つんだ、ジョォ~~。と、アタマが壊れかけたところで本日は以上!

   

ステイホーム週間の蛇足コーナー。本日聴いたCDの紹介です。ジャズであります。熟練プレーヤー4人によるNY4が残したスウィング・ジャズの感涙作2枚。

「Sweet and Lovely」(05年)と「What's New」(07年)です。

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良いジャズ・アルバムはジャケットを見ただけで分かる!という、ワタクシの持論を強化する美しいアートワークであります。当然、中身も素晴らしいのであります。リーダーのピアニスト、ジョン・バンチさんは2010年に89歳でこの世を去っており、たぶん、この2枚のアルバムは彼の遺作ではないでしょうか・・・。

NY4のユニークなところは、メンバーに、ドラマーがいない、という点でしょう。構成は、ピアノ、ベース、ギター、コルネット、であります。知った顔して言いますと、コルネットというのは金管楽器でトランペットより一回り小さく、音はトランペットよりもチャーミングで耳障りが良い。ジャズの楽器としてもちょいとマイナーかな?有名なコルネット奏者といえば、私はナット・アダレイさんくらいしか思いつきません・・・。

で、NY4の演奏。コルネットが実によか味を醸すのですたい(なぜか鹿児島弁)。それを核に、ベテランプレーヤーによる溶け合うような自然体サウンドがたまらない!ドラムが入っていないことがマイナスどころか、プラスに働くわけで、テイストはあくまで、穏やか、まろやか、上品で、聴くほどに夢見心地になってしまう。まさにアルバムタイトルどおりの、スイート・アンド・ラブリーな世界、に酔いしれるのであります。

ファンキー・ジャズだの、ビ・バップだの、モダン・ジャズだのと刺激満載系を好む方が、NY4を聴いたらガクッとコケちゃうでしょう。アイアン・メイデンのライブに行ったら、ステージに現れたのが森山直太朗さんだった、みたいな(ちょっと違うか?)。しかし音楽に良い・悪いなんてえ区別はなく、重要なのは「個人の好み」ですからね。

「ジャズなんて難しくて分からん」とか「ジャズって聴いても楽しくない」とお思いの方は、NY4の、ある意味ゆるく、そして分かりやすいジャズサウンドに触れてみてはいかがでしょう?と、ちょっとエラソーになったところで今日はお終いっ。

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コロナ禍のなか、ワイドショー番組のコメンテーターの、訳知り顔にウンザリ。 [雑感]

2020年5月3日(日)。

5月6日までの予定だった緊急事態宣言、首都圏では1ケ月ほど延長されるようですね。敵は目にみえないウイルスで、ワクチンがない現状、この判断は仕方ないでしょう。ウムム。。。

さて、家にこもっていると、ふだん観ないテレビ番組を、暇つぶしに眺めちゃうわけです。今に始まったことではないけど、こう思ってガックリのため息が出ますなあ。

ワイドショーに出てくるコメンテーターなる連中って、つくづくバカだなあ、と。

コロナウイルス問題には、医学の専門家がゲストで番組に登場する。この方々は(話の上手・下手はあるにしても)ご自身の専門分野について話すので、良し、としましょう。

問題はレギュラー・コメンテーターつうのかな、毎回、その番組に出て「流行りの話題」について勝手な持論を述べる手合いですな。肩書は芸能人、弁護士、作家、元・スポーツ選手、元・特派員、元・政治家、、、と、いろいろです。

この輩の基本性癖は「分かった風なことを言う」こと、そして「結果をみて批判する」ことですね(それなら誰でもできるんだよね)。いっぽうで、過去に自らが発したコメントについては再検討や反省はせず、ほとんど「言いっぱなし」なんですよねえ。彼らは、いかにも公平かつ弱者の立場に立ったかのような権力批判の熱弁をふるうが、しょせん、その時点で「世間受け」することを無思想に並べてるだけです。だって、彼らのエクスキューズ(というより隠れ蓑)は、「一般人(シロウト)の代弁者」で、視聴者はどうせバカなんだから、こっちも井戸端会議の延長でいいわ、と言わんばかりの迎合的割り切りをしているから、ですね。自分の落ち度は棚に上げ、どんな問題も、政治や政府や役人が悪い!と断じておけば、庶民を守る立派な知識人、というエラソーな顔ができるというわけ。

コロナ問題に関しては、日本政府が100%正しいとは私だって思いませんがね、「PCR検査数が少ないのは政府が悪い!」、医療現場切迫と聞くと「実情を把握しない政府が悪い!」、政府がマスク支給を決めると「世論とずれている!」、一律10万円配布ときけば「政府は方針転換した!」「10万円じゃ足りんわ!」とくるわけだ。前出のごとく、結果を観てケチをつけるんなら、俺にだって出来るよ、とツッコミ気分になるのはワタクシだけでしょうか。ちゃんちゃん。

つうか、そもそも、ですよ。

どんなに賢く事情通だろうが、ひとりの人物が、芸能人の不倫やドラッグ、安倍政権問題、北朝鮮のミサイル問題、イギリス皇室騒動、中近東の政情不安、大地震への備え、少子化問題、そして新型ウイルス問題など、千差万別の全く異なるテーマに対し、まともなコメントなんて出来るものかねえ?聖徳太子か、お前は!?

彼らの知る「内情」「真実」なんて、しょせんはメディアを通じて入手した陳腐なもので、それに乗っかって、専門知識もなく「その都度、もっともらしいこと」を言ってるだけですわなあ。照れを知る私からすると、

どれだけ面の皮が厚いのかね?この人たち。

と呆れてしまう。

彼らコメンテーターにぴったりの箴言は、皮肉屋カール・クラウス御大のこちらでしょう。いわく、

教養人が、おのれの教養外の問題について発言するとき、その教養の程度が露れる。

あるいは、ロシュフコーさんの残したこちらの箴言かなあ。

最も賢明な人びとも、どうでもよいことにおいては賢明だが、彼ら自身にとって最も深刻な事柄において賢明であるためしは、まずない。

・・・というわけで、今日はこれでお終いっ!(オレも、コメンテーター連中を見習って、言いっぱなしだぜえ、わはは)。

突然話は変わり、本日聴いたCDの紹介!

   

キング・クリムゾンの2002年のミニアルバム「しょうがない」です。

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なんじゃ、この「しょうがない」つう邦題は!?と、お怒りの御仁に対しては、ではジェネシスのアルバム「怪奇骨董音楽箱」(原題Nursery Cryme)は、いいのかあっ!と反論をしておきましょう・・・って、プログレの泥沼か、ここは。

すいません、話を戻しますと、「しょうがない」は日本のプロモーションが付けたわけではなく、原題なのであります。欧米でも「Shoganai」のタイトルで売られているのです。

当時のインタビューでロバート・フリップさんはこう申しております(BARKS 2002年10月28日の記事より転記)。

==============

「タイトルを日本語にした理由のひとつは、キング・クリムゾンの日本のファンがいかに大切かを示す証なんだ。で、もうひとつには、言葉のニュアンスというものの受け取り方は、その国の人たちによって変わる、ということがある。
交通渋滞に巻き込まれたときの“どうしようもないな”という気持ち、それが“しょうがない”に当たるのだが、そういう微妙なニュアンスの違いを表わすために、外国の言葉を使ったんだ。何人かの日本の友人から聞いたんだが、この“しょうがない”という日本語の中にも、さまざまな意味が含まれているということは承知しているよ。
人生とは非常につらいもので、もう駄目なんじゃないか、と思うこともある。実はこの『しょうがない』というミニアルバムは、次のフルアルバムと対のような形になっているんだ。この『しょうがない』は、もうどうしようもない、できることはほとんどない、という意味なんだが、次の『The Power To Believe』には、そうした中からでも何かができるんじゃないか、という希望がある。だからこの2枚は対だ。一方は望みがあるも、一方には望みがないもの、というね。」

==========

アルバム・タイトルの解説をしつつ、次のアルバムのPRもしちゃう、このちゃっかりさんがあっ!

というわけで、話は冒頭に戻り、ワイドショーのコメンテーターは「しょうがない」、コロナ禍でわれわれの置かれている現状も「しょうがない」と、割り切り&諦念気分で、まとまりなく今日の記事はお終い。

・・・あれ、肝心の、アルバム「Shoganai」の内容へのコメントを忘れていました。ずばりキン・クリのファンなら「しょうがないかあ・・・」、ファン以外の方なら「しょうもない・・・」と言ったところでしょうか。ご安全に!

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かまきりの卵を、じっと観察し続けるステイホーム週間であります。 [日常]

2020年5月2日(土)。

ステイホーム週間、自宅で暇を持て余す御仁も多いようですねえ。毎年GWは遠出せず、家でじ~っとしておるワタクシは、外出自粛など苦にするでもなく、猫を撫で、音楽を聴き、本を読み、料理をし、酒を呑み、布団を干し、草木を手入れし・・・と、充実生活を送っておりますぞ。

さて以前より当ブログで採り上げておりますが、千葉県にある我が家は、昆虫、クモ、ヘビの類に好かれる(?)ようで、毎年さまざまなメンツが現れます。なかでも出没頻度のたかいレギュラー昆虫といえば、

かまきりさん、

ですな(関連記事は→クリック)。夏から秋にかけ、成虫となって登場するのが定番ですが、今年はちょいと違ってワタクシはワクワクしています。なぜなら、我が家の庭木に、

かまきりの卵、を発見したからです。ドーン!

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人差し指と大きさを比べると、卵の大きさは2センチ程度と判断されます。今月中には、ここから超ミニチュアサイズの、かまきりの子供たちが大量にわらわら出てくるはず。孵化タイミングを逃すまじ!とワタクシ、日々、卵の観察を続けているのでした。ムフフ。

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今日から関東は7月並みの高温(25℃)なので、ゴールデンウィーク中に孵化シーンに遭遇できるかも、と期待は膨らみますねえ。

ところで、かまきり、と聞くと皆さんは何を連想されますか?NHK教育TV「昆虫すごいぜ」で、名優、香川照之さんが演じる「カマキリ先生」でしょうか?たしかに、あの緑一色(役満です)には強烈なインパクトがありますな。

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しかし。ワタクシのハイ・プライオリティ・カマキリ・ネタといえば、絶対にこちらでございます。

五月みどりさん主演「かまきり夫人の告白」、これに勝てるネタがあるもんかっ!(絶叫)

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・・・って、話がヘンテコな方面に展開しそうなので、今日は、これでお終いっ。

 

蛇足: ステイホーム期間中に聴いたCDの紹介です。本日、聴いた作品はこちら。

ショパンの「エチュード(練習曲)」。ロシアの名ピアニスト、ニキータ・マガロフさん(1912~1992)がフィリップス・レーベルに残した1975年ステレオ録音です。作品10の全12曲、作品25の全12曲のほか、遺作エチュード3曲が収録された全27曲となっております。

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毎年、大量の新録音が登場するショパンのエチュード。作品10第3番「別れの曲」は日本人は大好き!てなわけで、猫も杓子もピアノ曲といえば、ショパン、ショパン、ですわね。ワタクシ、ショパン楽曲はそれほど好みではないのですが、例外的に、「ピアノ協奏曲1番」「バラード(全4曲)」そして「エチュード作品10(全12曲)」は、素晴らしい!と心底思うわけです。

ニキータ・マガロフさんの演奏するこのCD。ずばり、この1枚さえあれば、他のエチュードの録音は要りません!と言い切れるほど、ワタクシのツボに完璧にはまってしまうのであります。

奇をてらわない自然で落ち着いたテンポ。呼吸するようなフレージング。そして音が良い。往時のフィリップスっぽいクリアサウンドという録音技術的な意味もあるけど、なんたってマガロフさんの明晰・端正なタッチが絶品です。霧のなかでモヤモヤうごめくような、かったるいショパン演奏が多いなか(←ほんと、多いよね)、マガロフさんの、パッキーン!とした音には溜飲が下がりますなあ。

いっぽう、音は明晰でありながら、音楽はクールではなく、人間味にあふれ聴くうち耳もココロもしっとりと落ち着くのであります。これぞ名人芸、というか、至芸というか。恥ずかしながら作品10を聴きながら、泣きましたぜ。

ワタクシ、懐古主義者ではないので、昔のピアニストが素晴らしく、今はダメみたいな偏見はありません。しかし50年前に活躍したレジェンドたちの演奏には、たしかに、昨今の演奏家にない「何か」がある気がします。作曲家への、寄り添い方の違いなでしょうか。ステレオ録音を残しているピアニストでは、アルトゥール・ルビンシュタイン、ルドルフ・ゼルキン、クラウディオ・アラウ、エミール・ギレリス、ウィルヘルム・バックハウス、アルトゥーロ・ミケランジェリ、ヴィルヘルム・ケンプ、、、嗚呼、こんなふうに、過去の演奏家を美化するのは、私が歳をとったせいでしょうかね。本日は以上!

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