横浜美術館で、スーティンの8作品を堪能したハナシ。 [絵画]

2020年1月。

これほどまで仕事がバタバタになるとは、予想だにしていなかった正月明けからの2週間。ヘヴィーかつシリアスな工学技術の難題を持ち込まれて、平日は出張、休日は自宅で解析作業・・・ウムム。。。まあ、ヒトから頼られると、虚栄心と自己愛が満たされて、えへん、どんなもんだい!と自慢ができるので良しとしましょう。

そうそう、依頼元からは、焼酎4合瓶を2本、さらに、日本酒一升を頂戴しました。ニンジンにつられて走る馬、ならぬ、酒につられて作業するエンジニア、がワタクシってことね。ちゃんちゃん。

さてさて、スケジュールが詰まっていようとも、これだけは行くぞ!とココロに決めていたイベントが以前、当ブログに掲載した

「ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」展(横浜美術館)です。

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約70点の展示作品のうち、ワタクシが「絶対観るのじゃ」と気合を入れるのは、ずばり

シャイム・スーティン、の8枚です。

これさえ観られれば、ルノワールもマティスもモディリアーニも、モネもピカソも観る必要はございません(といいつつ観ちゃいますがね・・・)。

で、行きましたよ。横浜美術館に。千葉県のJR市川駅から約1時間かけて。そしてビックリしましたよ。だって美術館のチケット売り場には長蛇の列が出来てて、

チケット購入まで、40分かかるという。ひええーー、行列に並ぶのが嫌いなワタクシ、もういいや、帰っちゃうかぁ、と思ったモノの、待て待てここで短気はいかん、オレはスーティンを観ずに帰れんのだ!と自らを諫めて、満面の笑顔で(ウソ)、列の最後尾へ並びました。

やっとこさチケットを購入したワタクシ。脱兎のごとく(←すごい比喩が出た)、スーティン作品が掲げられているエリアへ向かうと、うほほお、そこからは至福の時間ですよ。

幸い(?)にもスーティン作品は、順路の最後、ようするに会場出口の直前に並んでおります。ルノワールやらルソーやらユトリロやらを観終わった皆様は疲れており、グチャグチャ・グニャグニャ・ベッタリのスーティンなど、ちらりと横目で眺めてほぼスルー。早足で去っていきます。ナイス!おかげでワタクシは、絵の前に陣取ることができて、嗚呼、なんと嬉しい鑑賞環境だろう。

いやはや、大好きなものを、好きなだけ、存分に楽しめる、この幸せたるや!

エクスタシー、とはまさにこれぞよ。

地味ながらすさまじいエナジーみなぎる、赤いグラジオラス。ねじれ、もだえて、怒りさえ感じさせます。

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スーティンさんお得意の「動物死体」シリーズ、これは七面鳥。うねるようなタッチ。鳥さんの、断末魔の叫びが聞こえてきそうです。ギええええ。。。

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人物画も良いのが来てますねエ。「聖歌隊の少年」。漆黒の背景に浮かびあがる真紅と白。極端にデフォルメされた顔。ああ、シンプルながら、この圧巻の訴求力よ。

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ゆがんだ腕、ずれた首。「ホテルのボーイ」のインパクト。一度見たら忘れられないスーティンさんの本領発揮の佳作ですね。

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いやあ、最高だった。オレ、生きててよかった。

死ぬまでに、これだけまとめてスーティンを観られて大満足だ!さあて帰るか・・・と割り切れるほどワタクシは人間が出来ておらず、銭を払ったからには他画家の作品も観ておこう、と超スピーディながら約70点の作品を、15分ほどでこなしたわけです。あ、シスレーさんの風景画が1枚あって、良かったなあ~。

いっぽう、ルソーさん、マティスさん・・・・すいません、コメント不能です。というわけで本日はお終いっ。

ご安全に!

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