北海道大学。北13条門通りのイチョウ並木が見事な黄金色。しかしワタクシはポプラ並木も好き。 [旅]

昨日(2018年10月27日)のこと。北海道大学(札幌市)での学会発表を、無事に、つうか、いつものごとく微妙な雰囲気で終えたワタクシ。達成感はないが開放感はあるね、てなわけで昼休み。北海道大学の構内をゆる~く散歩であります。

発表会場(情報科学研究棟)の裏手から2分も歩けば、この風景ですぜえ。ああ、素晴らしい、北海道大学の農場。

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だれもいない農場脇の道を南へと歩けば、見えてくるのは名所、ポプラ並木です。

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並木道に入ると、そこはまるでシスレーかピサロの風景画のごとし。うーん、素敵だ。

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などと観光客のようなコメントを書きましたけど、ワタクシ、この大学の出身で、30年以上前に6年間在籍してました。しかし10代後半~20代前半の学生の頃は、ポプラ並木が良い、と思うような、そんなココロが全くなかった。景色など目にも入らなかった。精神的に余裕がなかったか、飲酒と麻雀に忙しかったのか。あるいは今の私が歳をとって枯れただけかなあ。よう分かりません。

さて午前中の大雨が嘘のような晴天になった大学構内。ポプラ並木だけじゃもったいない、と構内中心部、北13条門通りへ歩みをすすめます。工学部の入口の木々も紅葉してますねえ。

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そして、北13条門通りに着いたワタクシは驚いた。外から大学内へ入るメイン道路のひとつなのに、クルマの通行を止め歩行者天国になっているのです。

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たくさんの人がパチパチとスマホやカメラで写真を撮っている。皆さんの食いつきポイントは、イチョウ並木ですね。イチョウの葉が黄金色に色づいて目にまぶしい。自然界にこんな黄色いモノがあったっけ?つう勢いであります。

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なるほど10月27日、28日を「いちょうがいちばんきれいな日」と位置づけ、北大金葉祭(きんようさい?)と銘打って並木道を歩行者天国にしてるんですね。良いことしてるわ。私が学生だったころ、こんなナイス・イベントあったっけ?(たぶん、私が知らないだけですね)

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並木道の脇の建物は、薬学部だっけなあ(よく覚えてない)。その周りも良い雰囲気です。

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イチョウだけでなく、もみじもキレイ。雨に濡れたアスファルト道路に、もみじの落ち葉が貼り付けてモザイクのよう。

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天候不安定な札幌でも、天は私に味方し、散歩の間だけはしっかり晴天を与えてくれました。これも普段の行いが良いからか?いや、それはないな・・・と小さく無駄なノリツッコミをして今日はお終いす。チャオー。

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札幌交響楽団 第613回定期演奏会。クララ・ジュミ・カンさんのエモーショナルなヴァイオリンに感激! [クラシック音楽]

2018年10月。

今日(10月27日)は、北海道大学で学会発表があり、ワタクシ昨日から札幌入りしております。いま、ホテルの窓から外をみると大雨が、じゃあじゃあと音をたてて道路に降り注いでおり、ちょっと気が滅入ります。

先月の福井での学会発表は、台風直撃で、危なく路上で吹き飛ばされそうになるし、遡ること、3月の九州大学では、季節はずれの寒さに震えましたね。どうも、今年は学会発表で、天候に恵まれないなあ。ま、観光じゃないから良いけど。

さて、昨晩。クラシック好きの友人Aさんに誘われ、久しぶりにクラシック・コンサートへ出かけました。

札幌交響楽団 第613回定期演奏会。会場はもちろん、中島公園にある札幌コンサートホールKitaraです。

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プログラムは、前半が、モーツアルト「魔笛」序曲、ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲1番」、後半がベートーヴェンの交響曲3番「英雄」であります。ベタといえばベタ、まさに王道の選曲といえますね。で、ワタクシの大注目ポイントは、コンチェルトでソリストをつとめる、

若手ヴァイオリニスト、クララ・ジュミ・カンさんであります。

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美人だから、というわけではなく(もちろん美人は歓迎ですが)、過去に、たしか仙台だったと思うのですが、彼女の演奏を聴いたとき、うわあ、と感激、その音が耳に残っているからなんです。「情」「気合」が音色からあふれ出ており、それはヨーロッパ音楽のテイストというより、日本の心、演歌の心、なのであります。

今回のブルッフのヴァイオリン協奏曲は、彼女のそんな特質を拝聴することができました。第一楽章、くらーっとするような美メロのあの箇所。ぐうーーっとばかりに力がこもった太く熱い音で、聴き手に迫り、そこには、型で押したヴィブラートではなく、音楽へのシンパシーから自然に湧いた微妙な音の「震え」が加わり、もう、たまらんですね。

曲終盤のオケとの掛け合い、速いテンポと勢いに流されることなく、さりげなくも、しっかりと「ため」を突っ込んでいく、ああ、なんと良いセンスなのだ。クララさん。

惜しむらくは、札幌交響楽団がクララさんのグルーヴに乗っかって、もうちょっと弾けた演奏をしてくれたらな、と思いました。ちょっと優等生すぎるサポートでしたが、贅沢を言ってはいけませんな。

韓国系ドイツ人、ときくと日本と縁遠いように思えるクララ・ジュミ・カンさんですけど、演奏の底にあるものは日本人の琴線にふれる「情」なのでありました。これからも応援するぞ!(美人だしね)

札幌交響楽団の第613回定期演奏会、大変に満足でございました!ではでは。

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鹿児島県 志布志(しぶし)市で念願の「まるちょんラーメン」をいただいたハナシ。 [旅]

2018年10月。

この日の出張先は九州です。打合せ場所は宮崎県と鹿児島県の県境近くで、クルマなら鹿児島空港から行ったほうが良いとのこと。鹿児島から営業車に同乗させていただき、2時間弱、好天の南九州を移動したわけです。

途中、昼飯に寄った街が、おお、懐かしや、鹿児島県の志布志(しぶし)市です。

営業さんが向かったお店が、これまた嬉しい「まるちょんラーメン」であります。昨年、店の前まで行ったものの、午後5時過ぎで店はすでに閉店しており、プチ悔しかったんだよなあ。そのときの写真がこれ。「〇」の中に、チョンを打って、マルチョン。分かりやすい。

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てなわけで今日はリベンジだぜえ、と気合いのはいるワタクシの目の前。路上にさりげなく置かれたブツは「焼きとり」の赤旗の下に並ぶ、なぜか巨大カボチャ3個。うう、シュールだ・・・。

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いや、本題はカボチャではなく「まるちょんラーメン」であった。ささっと4名で、店内へと入ります。

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話を急ぎましょう。運ばれてきたラーメン、実にヨロシイね。九州の定番=とんこつ系だけど、脂がくどくなくスープにちょっと甘みがある。札幌出身ゆえか、とんこつラーメンを多少苦手とする私も、ぐんぐん食べられます。好きですねえ、この味。

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ワタクシは、しっかりネギを追加トッピングだぜ。小技が大切なんよ。

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他メンバーもワタクシ同様に満足のご様子。写真右のMさんとはかれこれ20年近いつきあいですが、一緒に出張に行くのは久しぶり。彼は、基本、何を食べても笑顔なんですね、良い性格です、うらやましい。

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満腹になり、「オレ、今日は、もうシゴトしたくねえわ」と、いったいなんのために鹿児島まで来たのか分からん暴言まで出る始末。ほんと、天気が良いもんなあ。おっと、タバコ好きの連中は、天気や気温に無関係にすぐにこうやってプカプカするんだよ。

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ここでもやっぱりMさんは笑顔。食べて笑顔、吸って笑顔。いいねえ。

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気分まったりしたところで、再度、出会う3つの巨大カボチャ。うーん、こんなでっかいと普通の包丁じゃ切れないのでは?食べるのが目的ではなく、展示用なのかなあ?

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などと生産性のないことを考えてる間もなく、1時間後には会議室でしんみりシゴトの打合せ。6時間後は鹿児島空港で焼酎を呑んでヘベレケになってましたとさ。

あ、急に思い出しました。志布志の「まるちょんラーメン」さんの住所、インパクトありますぜえ。

鹿児島県志布志市志布志町志布志2 丁目

ね?なんだか、字面がすごくないですか・・・。ちゃんちゃん。

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名古屋でひとり呑み。酒を呑む前から、白飯を勧められ、違和感はあるものの。。。 [宴会、呑み会]

2018年10月。

三重県にある某社の工場へと出張したワタクシ。30年以上も訪問しているのに、今回、初めて気づいたことがあります。工場の最寄り駅である近鉄「伊勢朝日駅」の看板を観て「あれ?」と思った次第。

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うはあ、伊勢朝日駅の、「お隣」の駅の名前が、

川越富洲原

だったとは・・・知らなかったなあ。いや、別にこの駅名に思い入れはないのですが、古色蒼然としたいぶし銀的なネーミングにプチ驚いた次第。フルネーム=「かわごえ・とみすはら」は言いづらいので、たぶん、地元の若者たちは略してるに違いない。「かわとみ」か?「かわげん」とか?

などと他愛のないハナシで失礼しました。

今日書きたかった本題は、前日のこと。名古屋に宿泊したワタクシは、ひとり酒を呑もうと、酒場探しに出たのであります。名古屋駅周辺はごたごたとしており、店も混んでいるので、あえて逆方向へと展開します。

見つけたのは、大きな通りに面した、こちらの「米寅(こめとら)」さん。

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案内された席の前には、こんな張り紙が・・・。

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ん?銀めし?と思う間もなく、店員さんがやってきて、私に向かってこういうのです。「たったいま、ご飯が炊きあがったばかりです!いかがですか!?」と・・・。

え?まだ酒も注文していないのに「ご飯」?酒場のご飯物は、だいたい〆(しめ)に食べるものであって、のっけから食べないでしょ?とツッコミを入れようとしたところ、テーブル上のメニューが見えまして・・・

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ああ、なるほど。こちら、「米寅」さんは店名どおり、酒場でありつつ、売りが「美味しいご飯」なんですな。当然、ご飯ものにあわせる「お供」も充実しております。牛タンの時雨煮、焼き味噌、炙りこぶ明太子・・・うはあ、白飯好きには、たまらんだろうよ。

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しかし!

しかしです。酒場に入って、まだ酒を呑んでいないうちから、ご飯をオーダー、は、さすがにワタクシの文化ではない。

ここは自分の段取りで展開したい。てなわけで、店員のおねえさんには、「ご飯は後程・・・」と申し上げ、素早く日本酒をオーダーします。

名古屋に来たからには、まずは愛知の地酒でしょうよ、と、冷やで、

二兎(にと)

を注文いたしました。つまみは、速さ優先の「茶豆」でございます。

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うーーむ、良い。良いよ。ひとり呑みで味わう美味い日本酒。幸せ気分にニヤニヤしてしまう。ここで、さきほどオーダーした料理がやってきました。

どどーん、真鯛の刺身

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タイミング悪く(良く?)、私は「二兎」を飲み干したばかり。では、次の日本酒に行きますよ。福島県「奈良萬(ならまん)」であります。「福島の酒なのに、奈良萬とは、これいかに?」つう疑問に対しては、「ドラマーなのに、エリック・シンガーという名のごとし」と返しておきましょう、おお勝ったぞ!・・・って誰にだよ。

そんなこたあどうでも良いのだった。重要なのは、真鯛の刺身がたまらん美味さだった!ってこと。声を大にして申し上げたい、軽く炙った皮目の香ばしさ、その皮と身の食感差がたまらない。見事なコラボレーションでございます。パチパチ。

というわけで、すっかり満足しきったワタクシ。お店のおねえさんが強力に推す「ご飯もの」を結局食べず(注文せず)、米寅さんを後にしたのです。中部地区出張で、名古屋に宿泊し、その流れで「米寅」さん再訪の機会があれば、必ずやお店自慢の「ご飯」をいただきますね!

【蛇足】そういやあ、名古屋駅の周り、再開発で、ずいぶん様子が変わりましたねえ。KITTE、も出来ていました。ではでは。

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2018年の、きのこ探索も、そろそろ終わりですなあ・・・。 [きのこ]

2018年10月。自宅界隈・・・といっても千葉県~東京都と、それなり広範囲の公園や林に行っても、良いきのこにお目にかかれなくなりました。

今年は、きのこの当たり年で、9月までは、あちこちにワタクシを狂喜乱舞させるに足る大量の物件を見出し、大満足したもんですが、その勢いももはやここまでか・・・と、きのこマニアはプチ落ち込むのでした。

最後に大物きのこに遭遇したのは2週間も前のこと。本日、その状況をブログにアップし「2018年、きのこへの旅」(←スタンリー・キューブリック監督の映画タイトルのようだ)を締めくくることとしましょう。

と、ここまで書いて思い出しました。

今年は、多くの数、多くの種類のきのこに遭遇できたのですが、なぜか猛毒菌「ドクツルタケ」に出会っていません。例年なら、必ず遭遇する美麗きのこだが、今年無いのはなぜだろう・・・と、悩んでもどうせ分からんけどね。

さて2週間ほど前、自宅裏手の緑地探索でのこと。「おお!これは!」と白いきのこを発見、ドクツルタケか!と駆け寄ってみると・・・。

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サイズは大きく、白色がしっかり。だが、私が愛する「ドクツルタケ」ではなく、「オニタケ」の仲間と考えられます。オニタケにしてはかなりデカいサイズ。やはり今年は、きのこの成長が良いね。

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次のきのこは、高級食材「ヤマドリタケ」か!?と思うものの、似たイグチ科の別種類のきのこがいっぱいあるので、「?」ですね。きのこの同定は実にムズカシイですなあ。

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大きさ把握のため、左手を添えてみました。摘み取ろうとしているわけではないです。

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ここでまたしても、真っ白なきのこを発見!満月のように丸い。お見事。

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柄にスカート状の大きな「つば」があり、ついに念願のドクツルタケかあ!と思いきや・・・仔細に観ると、こりゃあ、またしてもオニタケ系でしょう。残念なり。

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ということで、2018年のきのこ探索は、どうやら今回で打ち止めのようですね。ドクツルタケに出会えず、ちょっと消化不良気味ですが、まあ、来年に期待しましょう。ではでは。。。

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自宅の倉庫部屋の整理。発掘されたLPレコードに、昔の自分の選別基準が分からなくなった日。 [ジャズ、ロック、ポップス]

2018年10月。前回記事の続きです。

自宅2階の一室。倉庫部屋、つうかゴミ集積場の様相を呈する「開かずの間」から、いっきに不用物を破棄して、すっきり断捨離しちゃおうつう計画です。前回記事では「本」について書きましたが、今回のお題は「LPレコード」であります。

CDじゃないよ、LPレコードだよ、と大きなお世話的に念を押しておきましょう。

ところで、ワタクシ、テクニクス製レコードプレーヤーを、10年以上も前に破棄しており、いまヴィニール・レコードを再生することができません。にもかかわらず、それなり量のLPを持っているのは、たぶん「思い入れ」ってやつでしょう。

それでも分からないことは、ピーク時保有量の5%程度しかLPレコードは残していないのですが、捨てた95%と、残した5%の選別した基準が、今となってはサッパリ分からんのです。

一時期流行った「自分探し」じゃないけど、なんでこれを残したか?に悩みつつ、LPレコード廃棄作業に取り掛かりましょう。

まずはドドーン。日本が世界に誇る冨田勲さんの、ドビュッシー「月の光」。シンセサイザによる(当時は)圧巻の音響が売りでした。なんたって、バイホニックですよ、そんな単語を知っている人が今どきいるか!?

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脈絡なく発掘順に紹介します。1980年代半ばに買ったジャクソン・ブラウンさんのアルバム「Lawyers In Love(邦題=愛の使者)」。ただし、私のファイヴァリット・アルバムは「Running On Empty(邦題=孤独のランナー)」で、そちらのLPは捨てたようです。なんでやねん!とムカシの自分にツッコミですな。私が許しても、トム・ハンクスさんが許さないぞ・・・とマニアックなボケで失礼しました。

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次は日本のフォーク系で、うはあ、これは懐かしい。オフコースの「フェアウエイ」と、ファーストアルバム「僕の贈り物」でございます。当然、1970年代の品物。ここでの不思議は、名作「Three and Two」が破棄されていたこと。なぜだ。

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こちらも1970年代の作品。かぐや姫が再結成したときのアルバムです。「かぐや姫、今日」(Todayと読ませていたね)。ジャケット写真のど真ん中に、南こうせつさん、伊勢正三さん、山田パンダさんが小さく写っているのですが、LPだからこそ判別できます。面積の小さなCDじゃあ分からないよね・・・って、コメントはそこですか。

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さて、今回一番の謎ジャンルが「ジャズ」であります。アート・ペッパー、ジョン・コルトレーン、マイルス・デイヴィス、マル・ウォルドロン・・・とワタクシの好きなジャズのLPはみんな捨てていたのに、なぜか、

バド・パウエル

の、それもたった1枚だけ、LPが残っていた。さして好きでもない(というのも失礼だが)バドさんのプレーに、LPレコードを持ってればいつかは開眼するとでも思ったのか。まったく分かりません。

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本丸のクラシックも渋いLPレコードが発掘されました。

グレン・グールドさんの弾く、ブラームスのインテルメッツオ(10の間奏曲)ではないか!ジャケットのグレンさんの若々しいこと。しかし・・・グレンさんの代名詞ともいえるバッハのLPは大量に捨てているのに、なぜブラームスだけ残したのか?将来、希少価値が出るとでも思ったか。我ながら不可思議。

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カラヤン指揮のLPが1枚だけ残っていました。チャイコフスキー「序曲1812」。ベルリンフィルとの1960年代録音でしょう。チャイコフスキーの交響曲5番だけでも、カラヤン指揮で3種類のLPを持っていたワタクシ。そっちを捨てて「序曲1812」を残した理由はなんだろう?そういえば、フィルハーモニア管弦楽団を振った1950年代のモノラル録音の「悲愴」は良かったなあ、とちょっと未練たらしく思い出しました。

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最後はこれ。グスタフ・クリムトの名作「接吻」のジャケットが、あまりにもツボにはまる素晴らしいレコード。ああ、ここに来て、やっと、「これだよ!これ!」と思える物件に当たりましたね。

ピエール・ブレーズさんがニューヨーク・フィルを指揮したシェーンベルク「Verklaerte Nacht(邦題=浄夜)」の名演です。ジャケットを観るだけでも、あの演奏が思い浮かぶ・・・いやあ嬉しいなあ。

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とはいえ、再生装置がない以上、ワタクシにとってLPレコードは「不用品」。お世話になりました!と感謝の気持ちをかけつつ、申し訳ないが、全員、本当のゴミ置き場に運ぶことになります。うーむ、ダンシャリだか、ドンシャリだか、もなかなか切ないもんですなあ。ちゃんちゃん。

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自宅の倉庫部屋を整理して、死蔵本を大量に処分したハナシ。 [本]

2018年10月。ワタクシ、8年間、手つかずだった大シゴトに着手したのであります。それは

倉庫部屋の片づけ

であります。8年前、今の家に引っ越してきたとき、本だの書類だのを詰め込んだ大量の段ボール箱を2階一室に「仮置き」したんです。未開封の段ボール箱が山積みになったその部屋は、足の踏み場もない倉庫の様相を呈していたわけです。

ひと部屋、使えないけど仕方ないや、と自らの怠惰をエクスキューズし、放置していたところ、恐ろしいことに倉庫部屋にはさらなる不用品が増殖しました。木材、シール材、余った電線やケーブル、ストーブ、故障したオーディオ・・・そんなもろもろが集結し、倉庫部屋というよりゴミ集積所の有様です。

さすがのワタクシもこれはイカン!と一念発起。重い腰を上げ、片付けに取り掛かったというわけ。とはいえ見えている段ボール箱は氷山の一角。クローゼットのなかにも箱、箱、箱・・・。箱を引っ張り出し、整理するぞ!と気合いを入れたものの、たかが30分で嫌気がさします。

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そう、箱を開けただけでは何も減らない。勝間和代さんに言われるまでもなく、中身の「廃棄、破棄」が必須です。8年間も開けなかったから、何も考えず箱ごと捨てればいいじゃん、と思ってもそうは問屋が卸さない。

箱の中身が「本」なのは悩みどころです。レイ・ブラッドベリの「華氏451度」じゃないが本を捨てる、という行為に、単純に抵抗があります。さりとて古本屋まで運ぶのも大変だし・・・ま、作業を進めながら考えましょう。

いやはや出るわ出るわ。映画のチラシやパンフレット。学校の教科書、参考書。技術文献。旅行先の地図や宿泊領収書。画集、写真集、ハードカバーの小説、文庫本、新書・・・あまりにイロイロ出てくるので、いつの間にか楽しくなって、かえって時間をロスしてしまう。

下写真。左上は学生時代に使ったドイツ語教科書。いったい何のために持ってたのか?即、破棄ですね。その右は工業系ハンドブック。私の提供した文章と図表がはじめて本に載った思い出の品ですが、800ページの分厚さゆえ破棄です。

雑誌「ユリイカ」がやたら出てきます。左下はトリュフォー監督の特集号。表紙イラストはジャクリーン・ビセットが出演していた映画「アメリカの夜」、懐かしいけど破棄。右下は、1993年に日本で巡回開催されたシャイム・スーティン生誕100年記念展覧会のカタログ。これは捨てないぞ。

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うわあ、大阪で買ったユイスマンスの著書ふたつを発掘。「三つの教会と三人のプリミティフ派画家」「黒ミサ異聞」、これはレアですねえ。絶対、重版してないでしょう。ワタクシ、ユイスマンスは「さかしま」「彼方」の二冊保有で満足なので、もったいないけど破棄だ!いや、待て、どなたか欲しい方がおられれば連絡ください。ただで差し上げます。

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また渋い本が出てきましたなあ。チェンバリストでもある渡邊順生(よしお)さんの大著「チェンバロ、フォルテピアノ」です。そしてエルンスト・ブロッホ著「ルネサンスの哲学」です。どちらもピカピカ美本なのは、ほとんど読んでいない証拠か?

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こんな調子で、箱を開けては中身を出し、破棄本を束にしてひもで縛り、また箱を開け・・・の作業を延々と繰り返すワタクシ。まるで、シーシュポスの神話・・・って、そこまで無為じゃねえよ。

ショックな発見がありました。同じ本を2冊買っていたことが今になって判明。1冊目の保有を忘れ、同じ本をまた買うつう、我ながらバカかいな、と思う。

たとえばジャック・プレヴェール詩集2冊。見た目は違うけど訳は同じ小笠原豊樹さんで、掲載詩も同じでした。そういえば小笠原豊樹さんはレイ・ブラッドベリの「火星年代記」を訳してましたね、「華氏451度」は・・・あ、話が戻った。

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こちらに至っては、まったく同じ2冊の本。瀧口修造先生「幻想画家論」。どちらも古本屋で購入し、どちらも「新装改訂版」とあって、ワタクシをゲンナリさせてしまうのでした。一冊は破棄ですかね。

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てなわけで、まだまだ倉庫部屋の整理作業は継続中であります。奥のほうに隠れている開かずの段ボール箱から、このあといったい何が出てくるのか・・・怖いようなワクワクするような。

それではここでジャック・プレヴェールの詩をひとつ。

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天にましますわれらの父よ

天にとどまりたまえ

われらは地上にのこります

そして段ボール箱を片付けます

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・・・おっと、最後の1行はわざとらしかったですね。ちゃんちゃん。

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20年前は好きだったのに、今は、5分と続けて聴けないロック・アルバムが寂しい。 [ジャズ、ロック、ポップス]

2018年10月。本日はロックネタであります。

まずはここで、毒舌箴言家のフランス人、ロシュフコーさんの名言(?)をひとつ。

ある時に自分が誉めていたことを、別の時になって、自分が少しも良いと思わないのに気がつくことくらい、われわれの自己満足をしぼませるものはあるまい。   (岩波文庫「箴言集」より)

・・・・とまあ、こんな皮肉を引用したのも、先般ワタクシ、お言葉通り「自己満足がしぼむ」思いをしたからです。

クルマ移動時のBGMにCD棚から久しぶりに引っ張り出したのが、90年代に大好きだったバンド、エクストリームの代表作「ポルノグラフィティ」であります。

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「ポルノグラフィティ」をグループ名にした日本のバンドがあるくらいですから、エクストリームはそれなり人気のバンドでした。さて、クルマの中で、このアルバムを聴きはじめたワタクシ、愕然としたのであります。若者ぶって言えば、「超・マジィ?」ってところです。

20年前に、素晴らしい、と惚れ込んで聴きまくっていたエクストリームの楽曲が、

まったくココロに響かない

のです。それどころか、5分と続けて聴けません。耳が受け付けないのです。もちろん音楽が悪いのではなく、こちらの耳(脳というべきか)が、時間を経て変質したのですな。ヌーノ・ベッテンコートのギターも、ゲイリー・シェローンのヴォーカルも全然ピンとこない。要するに好みが変わったってことです。

それにしても、これほど極端に「好み」って変わるものか。私は、別にヴァン・ヘイレンへ恨みはないんだけどなあ(←話をややこしくしてすいません)。

まさに、冒頭掲げたロシュフコーさんの箴言どおり「昔良いと思ってたものが、今は、ちっとも良く思えず、自己満足がしぼんだ」体たらくでございました。ちゃんちゃん。

ま、考えてみれば、ニンゲン、似たような事態に何度も遭遇します。昔好きだった芸能人(アイドル)を思い出して「あちゃーー」と赤面する人もいるでしょう。面白いから見ろよ、と友人に薦めていたお笑い芸人が、一発屋で消えた数年後、TVの懐かし番組に、その芸人が出てきて「当時、面白いと思っていたギャグ」を観たときのお寒い気持ち。。。あるよなあ。

まあ、そんなのは可愛いもんで、最悪なのは配偶者のチョイスでしょう。「昔のオレは、何をどう勘違いして、こんな相手と結婚したのか?」と怒り+後悔で悶々としてる方も多いことでしょう。対象を「好き」という感情は、良くも悪くも思い込みのウエイトが大きいので、正当かつ冷静な評価を妨げる、と言えそうです。「あばたもえくぼ」とは昔の人は上手いことを言ったもんです。

ここで話は戻りますが、10年~30年前に買ったCDを聞きなおすと、「なんじゃあこりゃ!」とマイナス感動する物件、けっこう多いんですよ。あまりに多くって、もはや自己満足がしぼむヒマがありません。

非メタル期のマイケル・キスク(聴いちゃおれんな)。ドラゴンフォース、ANGRA、ストラトヴァリウス・・・この系列のメタルは今は無理って感じっす。ギタリストだと、スティーヴ・ヴァイ、イングウエイ・マルムスティーン、マイケル・シェンカー・・・無理だなあ。バンドなら、ガンズ・アンド・ローゼズ、フー・ファイターズがダメです。あと、Mr.Bigがアウト(ポール・ギルバートさんは全然アリなんだけどなあ)。

しかし!一番の拒絶反応が出たアーチストは、ブルース・スプリングスティーンでした。ブライアン・アダムスには違和感ないので声質の問題じゃない。たぶんブルースさんのあのお顔、濃い「芸風」が・・・おっと話がマニアックの泥沼に入りそうなので、今日はこれでお終いっ。チャオー。

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映画「MEG ザ・モンスター」。映画ポスターに備えるべき条件を勘違いしているのはだれだ? [絵画]

2018年10月。

地元市川市のシネコンで、映画「MEG ザ・モンスター」を拝見しました。

MEG、ときくと、北海道出身者のワタクシは「メグミルクかあ?」とライトなボケをかましますが、もちろん映画のMEGは違います。メグと読むけど、本来はメガ。100万年前に存在し、すでに絶滅した巨大モンスター鮫「メガロドン」でしたね。体長はホオジロザメの数倍(20~30m)、獲物はクジラ、つう、まさに化け物です。

そう、映画「MEG ザ・モンスター」は絶滅したはずの巨大ザメが海水浴場に突如現れ大暴れする動物パニック映画だっ!まいったかあ!・・・と全身に力が入ったのは、ワタクシが想像するに、日本のプロモーション会社だったと思う。

なぜそう思うか。

ポスターですよ。映画のポスター。日本バージョンはこんなデザインです。

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お分かりいただけますか。

完全に「サメ」が主役。でっかい口をあけたメガロドンが、ノーテンキに海水浴を楽しむ女性客を、海の底から狙っている・・・なんとなくスティーヴン・スピルバーグ監督の名作「JAWS(ジョーズ)」のポスターの焼き直しですね。

しかしワタクシを含め、映画を観た方はお分かりのはず。この作品の主役は巨大サメではなく、

ジェイソン・ステイサムさん

なのであります。いまやアクション映画界で、もっとも信頼できるブランド俳優=ステイサムさん。多くの薄毛男性に勇気を与えたステイサムさん。言うなれば、メガロドンはステイサムさんを引き立てる道具に過ぎない、のであります。共演者の美人中国人女優リー・ビンビンさんさえ、引き立て役であります。ちなみにビンビンさんは失踪・脱税騒ぎの女優と、苗字が同じなだけで別人ですね(血縁関係がないので、W浅野、みたいなもん?)。

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何を言いたいかつうと、先に掲げた日本の映画ポスターは、完全にコンセプトを間違っている、てえこと。

大口開けたサメのアップじゃ、テレビ東京が平日午後に放映しているB級パニック映画(たとえば「キングコブラ」とか)と変わらんじゃん。つうか、このポスターを観た人が、B級映画と「誤認」することが問題です。ネット時代ゆえ、観客は、ポスターなんぞより、予告編やインタヴューを観て行くか行かないかを判断するだろう・・・とは言うモノの、ポスターにも、なんらかの宣伝効果はあり、ゆえに「精度」と「訴求力」がなければ意味ないと思う。

じゃあどうするのよ、と問われれば、海外ポスター(以下)が良いお手本になると言おう。まずはこれ。

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正しい。少なくとも、映画のテイストと一致している。主役は「人間」であり、コワモテのステイサムさんと美人のビンビンさんが並ぶことで、ビンビン良い感じが伝わってきますねえ・・・とダジャレをかましてどうする。

あるいはこちら。サメがメインですが「人間との闘い」をちゃんと打ち出している。少なくとも日本版ポスターのノホホン海水浴客バージョンとは違ったダイナミックな迫力があります。

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欧米バージョンも「メガロドンと人間との闘い」を主題にしたポスター作りになっていますね。

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結局のところ、日本は、動物が暴れる映画とくれば、内容など関係なく動物を前面にPRする。そんな「B級パニック映画のプロモーション」手法を、無思想に踏襲してるのでしょうねえ。なんだか情けないねえ。

いまだったら「ハリーとトント」のポスターは、画面いっぱい猫の顔でしょうかね・・・って、あれはパニック映画じゃねえよ(分かりづらいノリツッコミで失礼)。

ワタシは、素直に「MEG ザ・モンスター」は面白いな、1800円を出して観る価値があるな、と思いました。そこで知り合いに勧めたところ、映画好きほど「ああ、ポスターがB級ぽいよねえ」と冷めた印象(=私と同様)を持っているわけです。

日本のプロモーション会社とてそれなりリサーチやディスカッションはしたのでしょう。しかし、何をポイントに商品を売るのか、という肝心の点が、今回ばかりはズレた、と私は思う。良質な作品が、ダサい(?)ポスターの巻き添えになって、メガロドンとともに海底に沈まぬよう祈るばかりです。ちゃんちゃん。

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西日本への出張。新幹線で過ごす4時間18分がやたらヘヴィーに感じる今日この頃。 [旅]

2018年も10月となり、シゴト的には「下期」に入りました。

下期の最初の出張は10月2日~3日、山口県周南市→福岡県の博多。オヤジ臭いハナシになりますけど、今回は「オレも歳をとったなあ」とつくづく思った。50代も半ばを過ぎると、国内出張でさえけっこう体にこたえるのです。

打合せ時間の関係で、東京→山口県への移動はヒコーキではなく、新幹線を使いました。下車駅は、徳山、であります。

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ごらんのように最速の「のぞみ」を使っても、東京→徳山間の移動時間は、なんと4時間18分。

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新幹線の同じ座席に5時間弱も座りっぱなしです。昨今は、モバイルPCやスマホを使って会社メールのチェックや返信ができますが、とはいえ揺れる車内で3時間もシゴトすると気分が悪くなりますなあ。持参本(小説と新書の2冊)を読んだりもしますが、どうも身が入らない。

不思議だなあ、と思います。20年前30年前、まだ若かった頃は、東京~博多間の新幹線移動だろうと、東京~岡山間の高速バス、東京~酒田(山形県)の深夜バス移動であっても、さほど苦にならなかったもんな。さすがに、成田→ダラス→ブレノスアイレスはきつかったけど、あれは別格です。

移動がきつい、と実感する今が、ちょうど潮時(出張シゴトからの引退時期)ってことでしょうか。ははは。

さて山口県で打合せを終えたワタクシは新幹線でさらに西の博多へと向かいます。博多のホテルで一泊。おっと博多では、夜に大好きな「馬刺し」を食べたのであった。このことは無理やり書かねば。

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翌朝。朝3時30分に起床したワタクシは、風呂にはいり、4時半にホテルを出ます。向かう先は、JR博多駅から徒歩10分ほどにあるキャナルシティです。正確には、キャナルシティの近くにある博多うどんの「ウエスト」さんです。

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九州各地に店舗を展開するウエストさん。こちらの店舗は安心の24時間営業です。朝っぱらから「こしが無い」「妙にやわらかい」、あの博多うどんを堪能できるのですねえ。「海老天うどん」を注文し、ネギをかけ、いっきにいただくその至福。ぷしゅーーー。

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食べ終わったのがちょうど朝5時。で、どうするのよ?と少々悩みます。こんな朝早いと、やれることは散歩くらい。まだ暗い街を一応は散策しますが、博多駅の近くじゃあ、とりたてて何があるわけでも無し・・・あっ、ここが、数年前に思いっきり陥没事故を起こした場所ですな。名所でもなんでもないけど・・・。

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出張移動に疲れ、早朝早起き→うどん→散歩、と、ハナシが「お年寄り」テイストになったところで、今日はお終いっ。

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