雨の日のジャズ三昧。マイルス・デイヴィス「Kind Of Blue」の、そこかよ、的ノリツッコミ。 [ジャズ、ロック、ポップス]

2021年8月14日(土)。

早朝5時30分。都内の職場へいって、来週の出張準備を済ませ、自宅に戻ったのが朝9時。この後、関東でも雨が強まるらしいので、そうとなれば自宅オーディオ部屋にこもって、音楽三昧でしょ!てな話です。

本日は、ヘヴィメタル、クラシックではなく、ジャズでいってみましょう。

ワタクシは、音楽のジャンル分けにたいした意味を感じません。どのジャンルにも、好みの曲や演奏があるわけで、音楽評論家でもないリスナーのワタクシは、音楽なんて「好きなら、それでいいじゃん」と思ってしまう。なんでこんな前置きをするか、つうと、当方の偏見かもしれないが、「ジャズ好きのヒト」って対象への思い入れが強いというか、各人が一家言をお持ちで、中には、他人の好みを平気で否定する「大きなお世話」の輩がいるからです。そーゆーアティチュードを「独善的」と呼ぶわけで、度を過ぎたヒトには石を投げてよい、という法律があるべきと思う次第。

40年ほど前。ワタクシがジャズなんて全く聴いてなかった頃、友人Kが、たまたま聴いたローランド・ハナのピアノ(レコード)に感動した、つう話をしたら、それを聞いた「ジャズ好き」女性が、彼のコトバをボロクソに否定したのを聴いて「こわ!」と思いましたね。自分が嫌いなのは勝手だけど、それを好き、という他人の気持ちを全面否定はないでしょ、と単純に思うわけです。

アイドルグループを好まないのは勝手だが、アイドル好きのヒトの「思い」を否定する、つうのは話が違うわけで横暴ですわね。良い・悪い、ではなく、好き・嫌い、の問題なのだから。。。思えばニホンコクは、その区別ができていない言説が多すぎます・・・って、話を広げ過ぎました。失礼。

ええっと、何の話だっけ。そう、ジャズですよ。今日は1日、オレはジャズ聴いてた、つうそれだけの話でした。で本日、最初に聴いたアルバムがこちら、であります。名盤と呼ばれて久しい、1959年録音、

マイルス・デイヴィスのリーダ作「Kind Of Blue」です。

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前回いつ聴いたかすら覚えていない(30年以上前?)ゆえ、内容全然覚えておらんかった・・・ことはなく、第一曲目から、横山大観先生の朦朧体日本画のような、ブルックナーの交響曲の冒頭原始霧のような、もわあ、な世界がたまりません。これ、この感じだよね~と、声が出てしまった。

とはいえ累計売上1000万枚のモンスター・アルバムにワタシごときが説明をしてもしょうがなく、モダンだ、モードだのと知ったかぶりも悲しいわけで、以下、ワタクシの極私的「ツボ」を書きます。あほか!と罵られようと、ワタクシがこのアルバムを聴く理由は、マイルスのトランペットではなく

ずばり、ビル・エヴァンスのピアノ、であり、ジョン・コルトレーンのテナー・サックス、であり、キャノンボール・アダレイのアルト・サックス、なのであります。要するに、サイドメンたちのプレーのほう、なんです。

マイルス御大も素晴らしいですよ、もちろん。しかし御大の管理下(?)でご披露される、エヴァンス、コルトレーン、アダレイの渋~い掛け合い、もう、たまらんでしょう。エヴァンスさんのピアノに見え隠れするクラシック音楽風味が、また、深い、深い、のであります。

ちなみにキャノンボール・アダレイのリーダ作「Something Else」では、逆に、マイルス・デイヴィス御大の、刺すようなトランペットの音色がワタクシのツボであり、こうなるとジャズ・アルバムのアーチストの「名義」って、なんなんでしょ?と思うわけです。

さて話は戻ります。「Kind Of Blue」をトリガーに、マイルス流れではなく、ビル・エヴァンス流れへ移行したワタクシ。定番押さえておきましょ的に、名盤「Waltz For Debby」(1961年)をプレーヤーにセット、聴き始めたんだけど、すいません、ここでは、スコット・ラファロのベースがいいのう~などと、またぞろ頓珍漢な感動をしちゃうワタクシ(ジャズ好きの方、こんな体たらくで、すいません)、

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次いってみましょう。ビル・エヴァンスの(私が保有する)アルバムのなかで、最高のお気に入り、これ出すと後がないってヤツ。モノクロのジャケ写真がアートしちゃってる、このディスクを聴くのであります。ジャーン。

アンダーカレント(Undercurrent)(1962年)。エヴァンスさんのピアノにからむ、ジム・ホールさんのギタープレーが秀逸です。派手さはなくとも、いや派手さがないからこそ染み入る抒情。その「からみっぷり」は、ザ・ピーナッツか、チャゲ&飛鳥か、危ない刑事か、てなもんで、このコラボを企画された方には、千葉名産の落花生詰め合わせを贈呈したい。

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こうなると、止まりませんナ。次はジャケ上半分にでっかくアーチスト名が踊る、こちらでありますな。スタン・ゲッツと、ビル・エヴァンスの共演作、タイトルはまんまの

「ゲッツ&エヴァンス」(1964年)であります。ゲッツさんらしい、骨太サックスプレーにベタ惚れのワタクシ、このアルバムはもっと評価が上がって良いと思う。

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ところで本作の、ジャケット・アートワークが、写真ではなくイラストなのは大正解。スタン・ゲッツさんは「慕われる漁協の組合長」的な風貌であり、量子物理学者的なご面相のエヴァンスさんと、写真を並べるのはビミョーですもんねえ。

このあとマイルス・デイヴィスのリーダ作にいったん戻ったワタクシですが、そこからレッド・ガーランドさんに派生。そうなると連鎖的にアート・ペッパーの「Meets the Rhythm Section」に至って、大興奮ですぜえ。

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なんたって、ワタクシ、学生時代、このレコードを聴いて感動した勢いで、アルト・サックスを買っちゃいましたからね。 全然上手くならなかったので、反省しか残りませんでしたが。

もし、チェット・ベイカーを先に聴いていたら、トランペットを買っていたんだろうな~と、話が収拾つかなくなって、本日のジャズ話はお終いっ!

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